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『シン・エヴァンゲリオン劇場版』宮村優子が語る、以前の苦しさを癒やしてくれた『新劇場版』シリーズの存在

映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』式波・アスカ・ラングレー役・宮村優子さんが語る、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版』でのトラウマを癒やしてくれた『新劇場版』シリーズの存在/インタビュー

2021年3月8日から公開がスタートした映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(以下、シン・エヴァ)。2007年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』から続く、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの最新作にして完結編にあたる作品で、シリーズ最高の興行収入を記録するなど大ヒットを飛ばし、公開から間が経った現在もなお動員数を伸ばし続けています。

今回は、そんなTVシリーズからは惣流・アスカ・ラングレー、本作を含む『新劇場版』シリーズでは式波・アスカ・ラングレーを演じ続けられている声優・宮村優子さんにインタビューを実施。取材が行なわれた3月28日に実施された、『エヴァ』としては24年ぶりとなる舞台挨拶の裏側や、TVシリーズやその劇場版の頃の思い出から、庵野秀明総監督のことまで、様々な想いを語っていただいたインタビューの模様をお届けしていきます。

ファンの感想から感じた“アスカ愛”

――本日(インタビューが行なわれたのは、24年ぶりとなる舞台挨拶の日)、久しぶりに他のキャストの方々と顔を合わせられたと思うのですが、どんなお話をされましたか?

宮村優子さん(以下、宮村):私は海外にいて、『新劇場版』シリーズの打ち入りにもずっと参加できていなかったので、本当に久しぶりでした。バスでの移動だったんですけど、やっぱり皆いろいろ話したいことがあったのかすごく盛り上がりましたね。自分のパートしか収録しなかったので、他の方々がどんな演技をされているのか、どういう想いを抱かれているのかまったく分からなかったんです。

もちろん台本はあるので、展開自体は知っているんですけど、それ以外はほぼお客さんと同じ体験を映画館でしていて。私の隣が三石(琴乃)さん、山口(由里子)さんで、前が長沢(美樹)ちゃんだったので、「ミサトがリツコに後を託していくシーンでめっちゃ感動しました!」「私もです!」……って感じで盛り上がってました(笑)。皆本当に久しぶりだったので、それ以外にも積もる話が本当にいっぱいあったんですけど、舞台挨拶は時間も限られていて、ソーシャルディスタンスもあったので、もっとじっくり皆とお話したかったですね。

あとは『エヴァ』って、実はバラバラでの収録が多いんです。最初のTVシリーズの時は皆一緒でしたが、私が参加した『:破』以降の『新劇場版』シリーズは別々の収録で……確か『新世紀エヴァンゲリオン劇場版』の時もバラバラで録っていたと思います。『新劇場版』シリーズでは、私の場合はマリとの絡みが多いので、(坂本)真綾ちゃんとずっとペアで収録していたんですが、シンジくんやレイちゃん、ミサトさんと久しぶりに会えたのが嬉しかったです。

――宮村さんの場合は、他の方がすでに収録された音声を聞くタイミングなどもなかったのでしょうか。

宮村:そうですね、私は本当に自分のパートのみで、台本に書かれている以外のことは何も知らない状態でした。とくにシンジと絡むとあるシーンでは、シンジくん(緒方さん)がいてくれた方がいいだろうなと感じることもあったのですが、それも難しくて。収録の順番が私の方が先で、すごくプレッシャーもあったのですが、なかなか会えないことへと私自身の想いも含めて、「シンジと緒方さんに届け!」と思いながら演じていました。

――実際に完成した映像を見て、その想いは届いたと感じましたか?

宮村:届いていたらいいな……とは思うのですが、結局『シン・エヴァ』でもシンジの心を動かすのはレイちゃんで、アスカが何を言っても届かないんですよね(笑)。 けど、『シン・エヴァ』のアスカって本当に優しくて、見ていると「シンジはなんでこんないい娘を……!」という気持ちになって(笑)。だからこそ、アスカには幸せになって欲しいという想いは強かったですね。

最終的にアスカがどうなったかは皆さんの解釈次第だと思うのですが、ファンの皆さんの感想を読んでいると、皆さんの“アスカ愛”がすごいんですよ。それだけアスカって幸せ者なんだなと改めて思いましたね。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』公開中 総監督:庵野秀明 (C)カラー

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』公開中 総監督:庵野秀明 (C)カラー


 

――収録での最後の台詞は覚えておられますか?

宮村:もともと『シン・エヴァ』は6月公開だったのもあって、実はコロナ禍の前にはもう私の収録は終わっていたんです。ただ、その後にリテイクが必要な箇所がでてきて、収録をし直たりしたので、ちょっと明確な最後を覚えてないんですよね。そっくりさん(アヤナミレイ(仮称))が、ケンスケの家にきてアスカとしゃべるシーンのリアクションだったと思いします。

――きっちりとした終わりのタイミングがあったわけではなかったと。

宮村:そうですね。「これでもうリテイクは出ないと思います」と言われた日も、私のあとも真綾ちゃんの収録が入っていて予定も押していたので、皆としっかり挨拶をする時間もなくて。一番最後に「式波・アスカ・ラングレー」のサインを描いて、ラングレーのスペルを教えてもらったのは覚えています(笑)。

――庵野総監督からなにかお言葉をかけられたこともあったのでしょうか?

宮村:本当の収録のラストではなくて、先程言ったリテイク前の一通り収録を終えたタイミングになるのですが、庵野総監督から挨拶があって、「アスカが宮村で良かった」というお言葉をいただきました。

けど、作品をみていただければ分かると思うのですが、今回庵野さんは『エヴァ』のあらゆるキャラクターに愛を注いでいて。私以外の全員のキャスト、スタッフの方々にも同じように感謝の言葉を伝えられていたみたいで、庵野さんもすごく大人になられたなと(笑)。

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