さまざまな色を見せていきたい──春アニメ『バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!』EDテーマ「桜舞い散る夜に」でアーティストデビューする近藤玲奈さんにインタビュー│ファンから募集した質問にも回答!
『ホリミヤ』河野桜役、『ドロヘドロ』ニカイドウ役、『アイドルマスター シャイニーカラーズ』風野灯織役をはじめ、多数のアニメ、ゲーム作品に出演している声優の近藤玲奈さんが、2021年4月14日(水)にシングル「桜舞い散る夜に」でアーティストデビュー!
タイトル曲は2021年4月より放送がスタートするTVアニメ『バトルアスリーテス大運動会 ReSTART!』のエンディングテーマを彩ります。アニメイトタイムズでは、デビューを目前に控えた近藤さんにインタビュー。アーティスト活動の意気込みや曲の制作秘話のほか、事前に皆さんから募集した質問にも応えていただきました。これからアーティストとして「さまざまな色の歌声を聴かせていきたい」と近藤さん。まっすぐに前を見つめる、凛とした表情が印象的でした。
ここに辿り着くまで平坦な道のりではなかった
──1月30日(土)に行われた初のソロライブを経て、いよいよアーティストデビューが目前に迫ってきました! 今日はアーティスト活動にまつわるお話をたっぷりおうかがいできればと思ってます。まず、ソロデビューが決まったときの心境はどのようなものでしたか?
近藤玲奈さん(以下近藤):中学生のときに声優を目指し始めたんですけど、調べていくなかで、声優さんたちがアーティストとしても活動していると知って衝撃を受けたんです。そのときに「Animelo Summer Live (アニサマ)」の存在も知って「さいたまスーパーアリーナでもライブをするんだ……!」って。改めて幅が広いお仕事なんだなと思いました。
実際に声優として活動させていただくようになってから、キャラクターソングの歌唱や、キャラクターとしてのライブを経験して。歌うこと、踊ることは好きで、いずれソロで活動してみたいなと思ったんですけど、まだまだ経験不足だなと思っていました。でも自分の想像以上に早いタイミングでデビューのお話をいただけて。私がアーティストとして活動する未来、可能性を考えていた方がいたことに喜びを感じました。
──まずよろこびが大きかったんですね。
近藤:はい。自分の中で「お芝居一筋で頑張っていくぞ!」って気持ちになっていたんです。やはり本業となるのはお芝居ですし、まずはそこを軸に頑張っていかなきゃなって。だからアーティスト活動は夢のまた夢すぎて思い描けてなかったんです。こんなに早くお話をいただけて本当にうれしかったですね。
──何かきっかけとなる出来事があったんですか?
近藤:後から聞いたお話なんですが……昨年放送されたアニメ『ドロヘドロ』(ニカイドウ役で出演)という作品をレーベルのプロデューサーさんが観てくださったそうなんです。それで声をかけようと思ってくれたらしくて。お芝居を頑張った結果がアーティストデビューにもつながったんだなと思うとうれしかったです。本業を大切にしてくださる方だったので、それもすごくありがたいなぁと。
──今度は歌での表現力がお芝居にフィードバックされていくんでしょうね。
近藤:はい! そうなったらいいなって。作品が作ってくれた縁のおかげですね。何が起こるか分からないなって驚きました。
──少しさかのぼりますが、声優を夢見た中学生から “ここ”に辿り着くまでも濃密な期間だったと思います。改めて振り返ってみるといかがですか?
近藤:決して平たんな道のりではなかったなと。皆さんそうだとは思いますが大変でした。私の場合は養成所に通って事務所に所属したわけではなくて、事務所の所属からスタートしたんです。だから声優としての知識や経験もなく、独学だったので、とにかく時間が掛かりました。最初の2年はオーディションに落ちてばかりだったので「向いてないのかな」と、くじけることも多かったんですが、それでもやめたいとは思わなくて。
そんな中、『スロウスタート』(一之瀬花名役)で主役を演じることができて「あきらめなくてよかった!」って思いました。心の底では「いつか掴んでやる」って気持ちがあったので、その強い意志で自分を鼓舞して乗り越えてきたのかなと思っています。常に苦労の連続ではあるんですけど、今はそれを含めて楽しんでいます。感謝の気持ちを忘れず、好きなことをできているよろこびを噛みしめながら、今まで歩んできたという感じです。
──そういう真摯な姿勢がプロデューサーの方にも響いたのかなと思いました。
近藤:そうだとうれしいです(笑)。お話をいただいたのが昨年の冬あたりで、コロナが本格的に流行する少し前くらいだったんです。アーティストデビューのお話をいただいてから気持ちの持ちようが変わって、自信を持てるようになりました。もともと自分に自信がなくて、どこか閉じこもってしまう部分があったんです。でも胸を張って頑張らないとなって。メンタルに変化があったことでお芝居にも一層力が入るようになりました。
また、「発声やライブのためにもまずは体力をつけなきゃ!」と思い自粛期間に入ったところで筋トレを始めたんです。運動にまったく縁のない生活だったので、人間って変われるんだなぁと(笑)。
──(笑)。筋トレについてはTwitterにも書かれていましたが素晴らしいと思います。ところで近藤さんにとって理想とするアーティスト像のようなものはありますか?
近藤:敢えてそんなに決めなくてもいいのかなと思っています。あまり枠に囚われなくても良いのかなって。もともと音楽は幅広く聴くタイプなんです。特に好きなのは、ハードでロックな中二病チックな曲で(笑)。
──“ハードでロックな中二病チックな曲”(笑)。近藤さんは例えばどんな曲ですか?
近藤:中学生のときにボーカロイドの楽曲をよく聴いていて、特にバチバチに病んでる系ソングが好きです。いつかそういったジャンルにも挑戦したいなとも思っています。私ってどちらかというとハッピーな感じというより、ちょっと不幸な方が似合うというか(笑)。
──不幸な方(笑)。少しダーティなほうが自分としてはしっくりくる?
近藤:そうですね。感情移入がしやすいです。演じる役柄もどこか切なげで儚げな子が多くて、そこは自分の持ち味なのかなと思っています。ポップも好きなんですが、ロックっぽい曲をやってみたいなという気持ちがあります。