春アニメ『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』興津和幸さん×市ノ瀬加那さん×金元寿子さんが、男女それぞれの視点から登場キャラクターについて語る/インタビュー
女性目線で後藤さんの行動は理解できる? それともできない?
――後藤さんは第4話で吉田に対する本心が明らかとなりました。それについては正直どう感じましたか?
金元:後藤さんは吉田を振ってしまうから、全然恋愛対象じゃないんだと思いきや、本当は好きみたいなことを言っていて……よりわからなくなりました(笑)。なんで好きなのに1回振っちゃうんだろう?って、思うんですよね。
興津:怖かったんじゃないですかね?
金元:それは思いました。後藤さんって原作でもバックボーンがあまり出てきていないんです。だから、それを想像してみたらすごく妄想が広がってきて。今まで(相手に)好きになられることは多かったと思うんですね。それをどうやって振ってきたのか、誰かと付き合ったことはあるのか、そういうことを考えたらきっと怖かったんだろうなと。
興津:みんなIカップを狙ってくるんですよ、絶対(笑)。
金元:愛依梨のIですね(笑)。
興津:「ずっと胸見てるわ、この人!」って思い続けてきた人生だったんですよ。
金元:(笑)。もしかしたら、そういうことがあったから男性に対して信用感がないのかもしれないですよね。それで一度試すようなことをするけど、根っこはピュアみたいな。でも、沙優ちゃんに対しては優しさだけじゃなく厳しさを出したりするので、すごくしっかりしている大人の人間だなとも思いました。そこは新しい一面だなって。
――そういう後藤さんの気持ち、市ノ瀬さんはわかりますか? 例えば、好きな人から好きと言われたけど、最初ははぐらかしてしまうとか。
市ノ瀬:私は後藤さんのようにできた大人の女性とは真逆の位置にいると思うので、上手い具合に計算したり、感情よりも理性を優先するのは難しいなと思います(笑)。結構顔に出ちゃうので、わかりやすいんですよね。後藤さんのように頭脳を働かせて、というのはできないです。
――では、興津さんは、Iカップを抜きにして後藤さんみたいな女性はどうですか?
興津:最高じゃないですか? Iカップを抜きにしても最高だと思います! 彼女は会社の中でも優秀な人間で、重要な役職に就いていますからね。
ただ、仮に恋愛に発展したとしたら、社内はドロドロになってしまいますよね。だから、自分のことよりも社内の円滑さを求めているのではないか、とも考えちゃいます。自分から会社の風紀を乱すようなことはしちゃいけない、と人一番思っているんじゃないかなと。そういう責任感の強いところも好きですね。
金元:なるほど。
興津:きっと、(恋愛に発展したら)どっちかが会社を辞めることになると思います。
金元:後藤さんの方が残りそうだよね。
興津:そうそう。「やっぱり後藤さんが残ってください。僕が辞めますから」って。外注にしてもらうかもしれない。
――そうしたら三島さんも辞めそうですよね。いろいろな気持ちの矢印がありますから。
市ノ瀬:そうなんですよね。
興津:やっぱり同じプロジェクトを達成させると、チームワーク以上のものが生まれがちなんでしょうね。