春アニメ『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』興津和幸さん×市ノ瀬加那さん×金元寿子さんが、男女それぞれの視点から登場キャラクターについて語る/インタビュー
演じるポイントは「デレない」「笑顔が偽りだと意識」「自分も楽しく」
――各キャラクターの印象をお聞きしてきましたが、演じる上ではどのようなことを意識したのでしょうか?
興津:とにかく沙優が可愛いんですよね。可愛いんだけど、可愛いと思ってお芝居しちゃうとアウトなんですよ。そこはグッと理性の鎖でがんじがらめにして演じました。でも、完成した映像を見たら、想像以上に可愛くて、よく耐えたなと思います。耐えたっていうのもおかしな話ですけどね(笑)。社会的に許されないですから。
――心情や本心がだいぶわかってきたことによって、なにか変えたことはありますか?
興津:デレないことですね。
――デレない?
興津:少しずつ沙優が心を開いてくれているのを感じるからこそ、余計に距離を取ろうとしました。寄り添いはするけど、デレデレしないように距離は取ろうと。アフレコでも(市ノ瀬さんと)そんなに話していないんですよ。こうやろうとか、ああやろうとか。
市ノ瀬:確かに、言われてみればそうですね。
――市ノ瀬さんや金元さんはいかがですか?
市ノ瀬:沙優は本心を隠していたり、表面上の笑顔を作るのが上手い子なので、演じていてもすごく心苦しいことが多かったです。抱えているものがある中で、無理して笑顔をつくりながら一生懸命過ごしているんだなと。沙優って最初から距離感が近いように見えるじゃないですか。でもそれは本心ではなくて、生きていく上で必要なスキルといいますか。なので、その笑顔は「偽り」ということを、ちゃんと意識するようにして演じました。
難しかったのは、どこまで落としていいのか、ということです。暗くし過ぎたらまたちょっと違う印象になってしまうと思ったので、その塩梅は気をつけましたね。
金元:私は楽しくやろうと思いました(笑)。後藤さんはミステリアスではあるんですけど、吉田さんの耳元でわざと喋ったりとか、割と余裕のある心情のときもあって。沙優ちゃんに対してだけは厳しい面と優しい面の両面を持って接しているので、そこはちゃんとしなきゃと思いつつ、あとは誰に対してもラフで楽しんでいる感じを出せたらなと。なので、自分も楽しく演じました。
――では最後に、第5話以降の見どころをお聞かせください。
興津:沙優が自分の力で生活する術を見つけようと、一歩踏み出します。これから一人の人間として成長していく沙優を、皆さんも吉田と一緒に見守ってくれたらなって思います。
[取材&文&写真・千葉研一]
TVアニメ『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』作品情報
放送情報
2021年4月5日より放送開始予定
TOKYO MX:毎週月曜日24時~
BS11:毎週月曜日24時~
AT-X:毎週月曜日22時30分~
リピート放送(AT-X)
7日より毎週水曜日10時30分~
9日より毎週金曜日16時30分~
あらすじ
片思いした相手にバッサリ振られ、ヤケ酒をした帰り道、26歳のサラリーマン・吉田は路上に座り込む女子高生・沙優と出会った。
べろべろに酔った吉田は、前後不覚のまま行き場のない沙優を一晩泊める。……翌朝、ふわりと美味しそうな香りに目覚めると、食卓には味噌汁が。
「おはよう」
「なんだお前!!なんで JK が俺ん家に!」
「泊めてって言ったら泊めてくれたじゃん」
「…味噌汁」
「昨日“毎日味噌汁を作ってくれ~”って」
「ハァ!?絶対言わねェ!!」
家出をして行き場のない沙優を追い出すわけにもいかず、吉田は家事を条件に彼女の同居を認めることに……。こうして、家出女子高生とサラリーマンの微妙な距離がもどかしくもあたたかい、不思議な同居生活が始まった―。
スタッフ
原作:しめさば(角川スニーカー文庫刊)
キャラクター原案:ぶーた
監督:上北 学
シリーズ構成:赤尾 でこ
キャラクターデザイン:野口 孝行
美術監督:葛 琳
撮影監督:上條 智也
音響監督:明田川 仁
音響制作:マジックカプセル
音楽:菊谷 知樹
音楽制作:ポニーキャニオン
プロデュース:ドリームシフト
アニメーション制作:project No.9
キャスト
吉田:興津和幸
荻原 沙優:市ノ瀬加那
後藤 愛依梨:金元寿子
三島 柚葉:石原夏織
橋本:小林裕介
結城 あさみ:川井田夏海
ほか