春アニメ『シャドーハウス』パトリック/リッキー役 川島零士|声優インタビュー第5回「表面上の性格が似ているため、演じ分けは難しいふたり、演じるときにこだわったこととは?」
顔のない一族“シャドー”と、その“顔”としてシャドーに使える世話係の“生き人形”の物語。断崖に佇む館“シャドーハウス”にはどんな秘密があるのか。そして、“シャドー”一族とは、いったい何モノなのか。奇妙なゴシックミステリー・TVアニメ『シャドーハウス』(原作:ソウマトウ/集英社『週刊ヤングジャンプ』連載)がスタートした。
敵なのか味方なのか? なかなかに攻撃的で、強気で自信家のリッキーと、そんなリッキーを信頼している優秀なシャドー・パトリック。第5話から始まる「お披露目」で物語も大きく動き始めるが、パトリック/リッキーの動きにも目が話せない! 彼ら二人を演じる川島零士さんに、作品について、そして第5話の感想を聞いた。
表面上の性格が似ているため、演じ分けは難しいふたり、演じるときにこだわったこととは?
――原作を読んだときの感想をお願いします。
川島零士さん(以下、川島):ケイト様とエミリコの2人の日常……かわいいなぁと共感しだしたタイミングで、何やら所々違和感を感じる……と気づいた頃には、僕はこの『シャドーハウス』の世界の謎にどっぷりハマって抜け出せなくなっていました。
自分たちが子供の頃のように、どうやら世界は自分が知るよりももっと広くて、知らない謎が多いらしい……。でも大人たちだけは知っている……。知りたい! 考えたい! そして自分で見極めたい! そんな心の底から湧き上がる好奇心がくすぐられるのが『シャドーハウス』の魅力だと思います。
――オーディションのエピソードがありましたらお願いします。
川島:オーディションを受けて結果を待っているときに、マネージャーさんから「『シャドーハウス』はまだ候補に残ってるよ!」と言われたときからずっとソワソワが止まらなかったです。
実はパトリック/リッキーとは別に、ジョン/ショーンも受けておりまして、その後合格をいただいた際はマネージャーさんもとても興奮した様子で喜んでくれて、僕は「それで、どのキャラに受かったんですか?」と聞いたら、「あ、うれしくて聞くの忘れてました」と笑いながら話していたのを強く覚えています(笑)。
――パトリック/リッキーは、それぞれどんなキャラクターですか?
川島:パトリックとリッキーの表面の性格は横柄で傲慢。実際に同期でいたらイヤだなぁと思いました(笑)。ただ、表面は横柄でも、2人が心で感じているものは繊細だったり、そんな主人を支えようと必死に思うがゆえだったり……。
物語序盤、パトリック/リッキーは一見表面の性格が似ているので、同期組の中で一番演じ分けが難しいのかなと思っています。
でもね……とってもかわいい2人なんです!!
――パトリック/リッキーの掛け合いが第5話でもありましたが、二役同時に演じてみていかがでしたか?
川島:僕は二役の掛け合いを同時に練習して、収録のテストのときもできるだけ同時に演っていました。僕はそのほうがパトリックとリッキーの微妙な違いを感じられて演りやすかったです。
ディレクションは「もっと嫌味でもいい」と。パトリックとリッキーがいろんな方法で周りをけなすので、一辺倒な嫌味に聞こえないようにレパートリーを変えるのに苦労しました(笑)。