家族ってどんな形でもいいんだと考えさせられました――Netflixオリジナルアニメシリーズ『エデン』サラ役 高野麻里佳さんインタビュー│初主演のアフレコ中、山寺宏一さんの意外な行動が勉強に！

Netflixオリジナルアニメシリーズ『エデン』が、2021年5月27日（木）よりNetflixにて全世界独占配信されます。

本作は、アニメ『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』を手掛けた入江泰浩氏を監督に迎え、原案・プロデューサーはジャスティン・リーチ氏、キャラクターデザインは川元利浩氏など豪華スタッフ陣が集結。2体のロボットの元で育った少女サラが世界に立ち向かう、新たなSFファンタジーの物語が紡がれます。

主人公のサラを演じるのは、本作がアニメ初主演となる高野麻里佳さん。サラを育てる2体のロボットは、父親的存在のE92を伊藤健太郎さん、母親のような優しさがあるA37を氷上恭子さんが担当。ロボットだけが暮らす世界の指導者ロボット・ゼロを山寺宏一さんが演じるのも注目です。

今回、アニメイトタイムズでは主人公・サラ役の高野さんにインタビュー。サラをどう演じ、この作品をどう捉えたのか、セリフを先に録るプレスコ（プレスコアリング）形式で行われた収録の裏話までいろいろお話をうかがいました。

ストーリー

何千年もの先の未来に、ゼロというロボットが率いるロボットだけが暮らす世界「エデン3」があった。農業用ロボットとして暮らしていたE92とA37はある日、サラという名の赤ちゃんが入ったカプセルを偶然発見し眠りから目覚めさせてしまう。人間が悪者であるとされているこの世界では、サラが危険だと考えた2体は、エデンの外へと彼女を運び出し、安全な場所で密かに育てていく。2体の元ですくすくと成長したサラは、ある日遠くから自分を呼ぶ声に気づく。それはあのロボットしかいないはずの「エデン3」からだった─。

サラが“意外と普通の少女”だったことに驚きました

――今回、アニメ初主演ということで、やはり思うところは大きかったですか？

サラ役・高野麻里佳さん（以下、高野）：そうですね。作品のテーマも大きくて、すごくプレッシャーは感じました。ただ、今までモブでも準レギュラーでも、すべて作品の一部として緊張感を持ってやってきたので、初主演という感慨深さはありますが、自分を追い詰めるようなプレッシャーはなかったかなと思います。

――今までの経験があればこそですね。では、最初に脚本を読んだ印象をお聞かせください。

高野：すごくハートフルで尊い作品だなと思いました。一見、ロボットと人間のどこに愛が生まれるのか、想像しづらいかもしれません。でも、サラの心に生まれる“人間らしさ”は、人と触れ合うことが当たり前の世の中では感じられない尊さがあるんです。

――ジャンルや設定的には、“ディストピア”や“ポスト・アポカリプス”といった要素もあると思うのですが、そのようなSF作品を見た経験は？

高野：私、こういうジャンルがあることすら知らなかったので、あまり見たことないんですよ。『風の谷のナウシカ』ぐらいでしょうか。ロボットや科学的な言葉が出てくるSF作品は、ちょっと難しそうなイメージがあって……。でも、今回『エデン』に携わったおかげで、それが払拭できたかなと思います。

――その作品の中で、高野さんが演じるサラはロボットだけが暮らす世界で唯一の人間です。どのような役作りをしようと意識したのでしょうか？

高野：台本をいただいた時に驚いたのが、“意外と普通の少女”だったことなんです。ロボットに育てられたら、もっと無機質になっちゃうのかな？とか、どこか人間離れしたところがあるのかな？と思っていたんですけど、そうではなくて。天真爛漫で自分の意思をしっかり見せることのできる子に育っていたんですよ。サラはこの世界の中で人間らしさを物語るキャラクターなのかなと感じましたね。

――ロボットに育てられたから、という特別な意識は持たずに収録に臨んだと。

高野：そうですね。むしろ、ロボットとの対比で“人間らしさ” “サラらしさ” “普通の女の子”を意識して演じました。