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アニメ
『ゴジラS.P<シンギュラポイント>』という体験|ゴジラと対峙した3ヶ月で僕らが見た世界
ゴジラと最も肉薄した3ヶ月
これまでの「ゴジラシリーズ」は明確にゴジラと向き合う対象が存在しました。ゴジラと戦う自衛隊や、国を背負って守る官僚、時にはゴジラに味方になってもらったりもしました。
ですが今回、アニメに登場するキャラクターたちはあくまで謎を解いて世界を救うというのが目的です。見方によっては、視聴者である私達が謎解きをしやすくするためのヒントとしての役割が強かった印象です。まるでこれまでのあらすじや今後の道標を教えてくれるゲームのNPCのような存在と言えばいいのでしょうか。
人間ドラマが意図的に削られており、キャラが駒のようだという感想もありました。しかし、これはドラマを蔑ろにしているのではなく、むしろ視聴者である我々に、ゴジラをどうやって撃退するか、世界を救うのかを考えさせるものでもあったのです。
ファンの方々のTwitterやブログでは「3ヶ月間楽しかった」というコメントが多くありました。この3ヶ月で私達は、幾度となくゴジラに思いを馳せて、謎について考えたはずです。
その姿が出てこなくとも、ゴジラはどうやって登場するか、何を破壊し、我々に何を伝えるんだろうかとワクワクしました。こんなにも長い間、ひとつのゴジラ作品をリアルタイムで考え続ける楽しい体験は他にはありません。約30分全13話、テレビアニメという形式でしか成し得ない不思議なゴジラ体験を私達は終えたのです。
ゴジラと最も近く、最も長く向き合った貴重な時間を私達は過ごしました。