仲村宗悟さん1stアルバム「NATURAL」&4thシングル「壊れた世界の秒針は」同時発売記念インタビュー!「壊れた世界の秒針は」は夏アニメ『RE-MAIN』のED曲!
仲村宗悟さんが誕生日の7月28日に1stアルバム「NATURAL」&4thシングル「壊れた世界の秒針は」を同時リリース!
「壊れた世界の秒針は」は夏アニメ『RE-MAIN』のED曲で、主人公みなとの心情を描きつつ、絶望から一転、希望の光が注ぎ込むようなドラマチックな歌詞とサウンド感の楽曲です。
「NATURAL」は配信限定シングルを含め、シングル表題曲4曲に加え、インストを含めた新録曲7曲(すべて自身の作詞・作曲!)の全11曲を収録。いろいろなジャンルのサウンドや歌詞の楽曲が並び、仲村さんいわく、「今の自然体の自分を詰め込んだ」1枚に!
10月からはライブツアーも決定! 同時リリースの2枚について、そしてツアーへの意気込みなど語っていただきました!
『RE-MAIN』は水球を通して人間ドラマを描いたオリジナルアニメ! 自身は水球の経験もあり!?
──「壊れた世界の秒針は」はTVアニメ『RE-MAIN』のED曲ですが、作品の資料をご覧になって感じた印象をお聞かせください。
仲村宗悟さん(以下、仲村):オリジナル作品なので内容が気になっていましたが、ただのスポーツアニメではないなと。水球というスポーツを通して、キャラクターたちの内面を描きつつ、複雑な人間関係も絡んでいって。
主人公のみなとがなぜ中学時代に突然、水球をやめて、高校に入ってから再び始めたのかも描かれていきますので、注目しながら見ていただきたいです。
──ちなみにTVなどで水球を見た経験はありますか?
仲村:見たことがあるどころか、体育の授業でやったことがありますけど、ルールは全然覚えていません。僕はハンドボール部に所属していましたが、水中でプレイするハンドボールだなと。
シュートやパスなど腕や肩の筋力も必要ですし、しかも水中で行うのでバランスもとらなくてはいけないので、難しいスポーツだなと思います。歌詞の中でも自由に動けない感じなども表現してみました。
──「壊れた世界の秒針は」は、ご自身で作詞・作曲されていますが、どのように制作されたのでしょうか?
仲村:アニメの制作サイドからは「あまり暗くなり過ぎないように」と「バラードのようにテンポ感も落とさなくていいです」というリクエストをいただき、最初にシナリオをいただいて、全部読んだうえで、自分が思う『RE-MAIN』の主人公、みなとの視点で作りました。
──このタイトルの由来を教えてください。
仲村:自分の中で進んでいる時計は1つしかないと考えているから、後悔から脱出できないと思うんです。ちょっと視点を変えてみると、もし後悔するような出来事が起こって、時が止まってしまった=壊れてしまった時計を直すことができないのならば、別の時計の針を進めてみてもいいのではないかというテーマで歌詞を書いたので、このタイトルにしました。
──ピアノソロから始まるイントロは水中の神秘的な感じや冷たさを表わしているように感じましたが、1コーラスめの歌詞は「大切な未来への階段が崩れていく」とか「開かないドアをひたすら叩いて」など後悔や絶望、苦悩しかなくて。
仲村:1番がこれだけ暗く終わる曲ってなかなかないですよね(笑)。TVサイズでもまったく光が見えない状態です。
──2A、2Bも苦しいままですが、間奏になると軽快なギターソロで一瞬で雰囲気が変わって、Dメロではエモく盛り上がって。歌詞も「進むための一歩を踏み出せたらいいよな」と覚悟を決めて進み出す気持ちの変化を表わしているような。
仲村:シングルの表題曲なので、ネガティブなままではなく、光を残したかったんです。
曲中の物語が進んでいくのに合わせて、歌い方も変化をつけているので後半にかけて激しく歌っています。
アレンジ面でもサビとAメロの差異を付けたくて。Aメロでは水の中にいるような、静かに漂っている感じを出して、サビにかけてはスポーツアニメなので混じり合うバンドサウンドで激しさや熱さを出そうという意図がありました。
──お気に入りのフレーズを挙げるとすれば?
仲村:1番のサビとラスサビは似ているような言葉が並んでいますが、意味が真逆で。例えば1サビは「痛い痛い痛いや」と歌っていますが、ラスサビでは「居たい居たい居たいや」と、同じ語感なのに意味や歌い方も違うので、じっくり聞いて確かめていただけたら。
「壊れた世界の秒針は」のMVは心情を抽象的に描いた不思議な映像
──「壊れた世界の秒針は」のMVは、グラスが並べられた床に寝そべってみたり、赤く照らされた透明なアクリル板を何度も叩くなど幻想的な映像ですね。
仲村:自分の心情を抽象的に描いた不思議な映像で、今までのMVとはまったく違いますね。デビューシングル「Here comes The SUN」のMVを撮ってくださった鳥畑(恵美莉)監督に今回もお願いしました。
グラスが並べられた空間を見た時、不思議な感覚でしたし、「どんな映像になるんだろう?」と思いました。ただグラスを倒しそうなのが怖くて、もし倒しても大丈夫なように足元のグラスは水を入れていません。
アクリル板のシーンは霧吹きで水をかけて閉じ込められている表現をしています。ドラマチックなMVになったと思うし、結末もぜひ見ていただきたいです。
──カップリング曲「XXX」は、「電線にぶら下がるコウモリを」や「悪い魔法使いが僕らをほら」など童話の世界みたいな歌詞です。
仲村:僕が作詞作曲していて、ファンタジーな雰囲気でキラキラしたかわいい曲になっています。夢の中で楽しいことがあった時、目覚めると逆にだるくなってしまうことってあると思うんです。
アレンジもファンタジックで、リズムも軽快で楽し気な曲調ですが最後は泡がハジけた音で終わろうと。夢の中では何でもアリで、楽しいことばかりだけど、いざ泡がハジけて目覚めた時、余計に現実のツラさや苦しさを感じるんですよね。
──もう1曲の「水槽の花」は、「哀しみを忘れそうなほど綺麗で」、「巻き戻すエンドロール」など意味深で、せつなさも感じるような。
仲村:この曲はSACHIKOさんに提供していただきました。実は1枚を通して「後悔」をテーマにしたシングルにしたくて。3曲共、違う形、違う感情の「後悔」を描いています。
──ジャケットは白と黒のコントラストが美しくもあり、カッコよくもあって。
仲村:深海のイメージです。白い衣装にもヒラヒラしたパーツがあって、動くとふわっとするような。衣装と、陰影が射す黒のイメージの対照的なビジュアルを楽しんでください。