細田守監督のアニメ映画最新作『竜とそばかすの姫』世界初上映にカンヌが絶賛! 第74回カンヌ国際映画祭公式上映レポート&上映直後の細田監督よりコメントが到着
細田守監督のアニメ映画最新作『竜とそばかすの姫』(英題:『BELLE』)が、本日2021年7月16日(金)に公開。
国際映画祭の最高峰であるカンヌ国際映画祭オフィシャル・セレクション内に新設された「カンヌ・プルミエール部門」に選出され、日本での公開前夜である現地時間7月15日(木)20:00に、Theatre Claude Debussy(ドビッシーホール)にて公式上映となるワールドプレミアが行われました。
この度、公式レポートと細田監督より上映直後のコメントが到着しましたので、あわせてご紹介します。
カンヌ国際映画祭公式上映レポートが到着
7月6日より開催中の第74回カンヌ国際映画祭にて、スタジオ地図有限責任事業組合(LLP)・日本テレビ放送網共同幹事、東宝株式会社配給、そして細田作品の制作拠点であるスタジオ地図が企画・制作を手がけた細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』が、今年オフィシャル・セレクションに新設された「カンヌ・プルミエール部門」に選出され、日本での公開前夜である現地時間7月15日(木)20:00に、Theatre Claude Debussy(ドビッシーホール)にてワールドプレミアを行いました。
2018年に公開された『未来のミライ(英題:MIRAI)』が71回カンヌ国際映画祭期間中に開催された「監督週間」に選出され、現地での上映以来、3年ぶりの2度目のカンヌ訪問となる細田監督。
上映前に今回のカンヌ再訪について聞くと「今、世界中がコロナ禍にあり(昨年はカンヌ国際映画祭中止)、本当に映画祭が開催されるか心配していましたが、しっかりと開催されていることにほっとしましたし、映画文化がまた復活して盛り上がりをみせるというその瞬間に立ち会えることは、映画の作り手の一人として誇らしい気持ちです。まだ世界中で誰も観てないこの作品が初めて上映されることに緊張していますが、映画を楽しんでくれることを願っています」とコメント。
上映会が行われる映画祭メイン会場の前に敷かれた深紅のカーペットに登場した細田監督はタキシードに身を包み、緊張した面持ちながらも華やかな映画祭を目の当たりにし、笑顔で手を振るなど、その歴史的瞬間を楽しんでいる様子も伺えました。
多くのフラッシュの光に包まれながら、ゆっくりと階段を上るとカンヌ国際映画祭会長のピエール・レスキュール氏と同映画祭総代表のティエリー・フレモー氏が、熱い握手と共に「『BELLE(英題)』は今世界中のみんなが必要としている作品。このカンヌ映画祭で上映できて光栄だ。細田監督が来てくれて本当に嬉しい」と笑顔で出迎えました。
「カンヌ・プルミエール」部門の公式上映となる本作には、10代からシニア層まで劇場を埋め尽くす約1000人の観客が来場。場内満席の大盛況の中、細田監督が入場すると上映前にも関わらず、大きな歓声と拍手が起こり、自身2度目のカンヌの地でのお披露目、さらに世界初の上映とあって会場に集まったたくさんの映画人にリスペクトをもって迎えられました。
緊張と期待の中、場内が暗転。「ようこそ<U>の世界へ―」という冒頭のナレーションとメインテーマ「U」が場内に鳴り響く中、ついにワールドプレミアが開幕しました。
上映終了後は、場内に明かりが灯るよりも早く、割れんばかりの拍手が巻き起こり、1階席のみならず2階席含め場内の観客は総立ち。満面の笑みを浮かべる人、涙で顔がクシャクシャな人…場内全ての人が細田監督の座る中央の席を見ると、まさに感無量といった顔をした細田監督がゆっくりと立ち上がり、一緒に鑑賞していた齋藤優一郎プロデューサーや海外配給関係者らと固い握手やハグを交わしました。
そして、その人柄を表すように前方、後方、左右にと、会場全ての人々に手を振り深々とお辞儀をする細田監督。ドビッシーホールという大きな劇場全体に鳴り響くとても温かい拍手と歓声は、約14分間も続き、予定にはなかった監督からの上映後の挨拶も急遽行われ「気持ちのこもった拍手を本当にありがとうございます」と集まった観客に感謝の意を述べました。
1946年から世界の名だたる映画監督の作品を世に送り出してきたカンヌ映画祭に今年新設されたカンヌ・プルミエール。細田監督は渡航前に「コロナ禍において一時途絶えていた映画文化が再び復活する姿を、ともにカンヌの地で祝い、感じたい」と語っていました。そんな監督の渾身の最新作『竜とそばかすの姫』の上映によって、この映画祭に新たな1ページが刻まれたに違いありません。
細田守監督より上映直後のコメントが到着
こんなにみなさんから拍手をもらえるとは思ってなくてビックリしました。世界で初めてお客さんに観てもらい、さらに拍手もいただいて本当にほっとしました。今作はカンヌ映画祭の中でも特殊な作品だと思いますが、映画を愛する人が集まるこの場所で支持してもらえたことは、すごく励みになりますし、力になります。この作品は幸せですね。
いよいよ日本でも本作が公開となりますが、カンヌでご覧になった人達と同じような気持ちを共有して欲しいです。
コロナ禍で大変だと思いますが、感染対策をしながら、ぜひ映画館でこの作品を楽しんで欲しいです。
プロフィール
1967年、富山県生まれ。1991年に東映動画(現・東映アニメーション)へ入社し、アニメーターを経て演出(監督)になる。1999年に『劇場版デジモンアドベンチャー』で映画監督としてデビューを果たす。
その後、フリーとなり、『時をかける少女』(06)、『サマーウォーズ』(09)を監督し、国内外で注目を集める。11年、プロデューサーの齋藤優一郎と共に、自身のアニメーション映画制作会社「スタジオ地図」を設立し、『おおかみこどもの雨と雪』(12) 、『バケモノの子』(15)でともに監督・脚本・原作を手がけた。
最新作『未来のミライ』(監督・脚本・原作)は第71回カンヌ国際映画祭・監督週間に選出され、第91回米国アカデミー賞の長編アニメーション映画賞や第 76 回ゴールデングローブ賞のアニメーション映画賞にノミネートされ、第 46 回アニー賞では最優秀インディペンデント・アニメーション映画賞を受賞した。
現地のお客様コメント
『とても素晴らしかったです!映画の中で登場人物たちの心に光がともった瞬間、観客も同じように感じていました。私たちが映画の一部になったようで、信じられない経験です。』(20代女性)
『とても素晴らしかったです!傑作でした。細田監督のベスト作品だと思います。』(30代男性)
『子供のころからアニメが大好きなのですが、本当に素晴らしかったです!色彩がとても素晴らしく、アニメーションなのにとてもリアルで物語も素晴らしかったです。いい意味で予想を裏切られ、ひねりもきいていて、最高でした!!』(30代女性)
『信じられない。こんなに近代的な映画観たことない』(40代女性)
『美しい映画で感動しました。(日本語で)「ありがとうございます」』(60代男性)
カンヌ プルミエールとは
7月6日より開催の第74回カンヌ国際映画祭にて、新設された部門。コンペティション、ある視点、アウト・オブ・コンペティション、ミッドナイト・スクリーニング、特別上映などの部門があるカンヌ国際映画祭オフィシャル・セレクションにて、これまでの作品が高く評価されている監督達の注目すべき新作を集めた部門となる。
細田監督の他には、『プラトーン』や「JFK」『スノーデン』で知られるオリバー・ストーン監督、『逃げた女』でベルリン映画祭銀熊賞(監督賞)受賞したホン・サンス監督や、『アンチクライスト』や『ニンフォマニアック』などで知られる女優・シャルロット・ゲンズブールの初監督作品、など、名だたる世界有数の監督たちが顔を揃えている。
1960年にカンヌ国際映画祭からアニメーション部門を独立させる形でアヌシー国際アニメーション映画祭が創設され、カンヌは実写、アニメーションはアヌシーという暗黙のルールがある中で、『竜とそばかすの姫』が選出されたことは大変希有なことであり、今回「カンヌ・プルミエール」部門に選出された13本の中で、日本から選ばれた作品は唯一であるということからも、歴史的な快挙と言える。
アニメ映画『竜とそばかすの姫』作品情報
2021年7月16日(金)全国にて公開!
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ストーリー
自然豊かな高知の田舎に住む17歳の女子高校生・すずは、幼い頃に母を事故で亡くし、父と二人暮らし。
母と一緒に歌うことが何よりも大好きだったすずは、その死をきっかけに歌うことができなくなっていた。
曲を作ることだけが生きる糧となっていたある日、親友に誘われ、全世界で50億人以上が集うインターネット上の仮想世界<U(ユー)>に参加することに。<U>では、<As(アズ)>と呼ばれる自分の分身を作り、まったく別の人生を生きることができる。歌えないはずのすずだったが、「ベル」と名付けた<As>としては自然と歌うことができた。ベルの歌は瞬く間に話題となり、歌姫として世界中の人気者になっていく。
数億の<As>が集うベルの大規模コンサートの日。突如、轟音とともにベルの前に現れたのは、「竜」と呼ばれる謎の存在だった。乱暴で傲慢な竜によりコンサートは無茶苦茶に。そんな竜が抱える大きな傷の秘密を知りたいと近づくベル。一方、竜もまた、ベルの優しい歌声に少しずつ心を開いていく。
やがて世界中で巻き起こる、竜の正体探し(アンベイル)。
<U>の秩序を乱すものとして、正義を名乗る<As>たちは竜を執拗に追いかけ始める。<U>と現実世界の双方で誹謗中傷があふれ、竜を二つの世界から排除しようという動きが加速する中、ベルは竜を探し出しその心を救いたいと願うが――。
現実世界の片隅に生きるすずの声は、たった一人の「誰か」に届くのか。
二つの世界がひとつになる時、奇跡が生まれる。
もうひとつの現実。もうひとりの自分。もう、ひとりじゃない。
原作・脚本・監督:細田守
企画・制作:スタジオ地図
製作幹事:スタジオ地図有限責任事業組合(LLP)・日本テレビ放送網 共同幹事