湯浅政明監督アニメ『犬王』が2022年夏に公開!! 第78回ヴェネチア国際映画祭に選出!! メインキャスト、音楽、特報が一挙解禁!!
湯浅政明 監督による劇場アニメーション映画『犬王』(配給:アニプレックス、アスミック・エース)が、第78回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門に選出。このたび、メインキャスト、音楽、公開時期が一挙解禁となりました。
本作は、室町の知られざるポップスター【犬王】から生まれた物語を、変幻自在のイマジネーションで描くミュージカル・アニメーションです。湯浅 監督 × 松本大洋さん(キャラクター原案)×野木亜紀子さん(脚本)といった常に新作が期待されるクリエイターが集結しており、『平家物語 犬王の巻』(古川日出男 著)を原作に、室町時代に人々を熱狂させた実在の能楽師・犬王と、そのバディである琵琶法師・友魚の友情が描かれます。
犬王役に「女王蜂」のボーカル・アヴちゃんが、バディの友魚役に俳優の森山未來さんが決定。音楽を担当するのは大友良英さん。ジャンルを超えてボーダーレスに活躍するメンバーで、室町時代の最先端エンタメとしての「能楽」に挑みます。
さらに歌唱シーンの一部が収められた特報も解禁。公開時期は2022年初夏となります。また、第78回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門選出をうけて、2021年9月予定の映画祭にてワールド・プレミアが決定。続報をお楽しみに。
『犬王』特報
第78回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門選出決定!! 同部門選出は日本の長編2Dアニメーション初!!
カンヌ、ベルリンと並び世界三大映画祭と称され1932年に始まった世界最古の映画祭・ヴェネチア国際映画祭(会期:2021年9月1日~11日)。先鋭的な映画を発掘し、世界の新しい潮流を紹介するために2004年に新設されたオリゾンティ・コンペティション部門に、映画『犬王』が選出されました。
日本の長編2Dアニメーションが同部門に選出されるのは初で、他部門を含めても、2013年の『風立ちぬ』(第70回ヴェネチア国際映画祭メインコンペティション部門選出)以来8年ぶり、フル3DCGアニメーションをあわせると2016年の『GANTZ:O』(第73回ヴェネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門選出)以来5年ぶりの日本の長編アニメーション選出となります。
発表では「この作品は14世紀の日本を舞台に、時代の潮流に抗うユニバーサルなドラマ性を持ち合わせた、ある種のロック・オペラだ!」と紹介されました。
世界中から映画ファンが集う本映画祭で、ワールド・プレミアとなる『犬王』。選出の知らせを受けた湯浅監督は「室町時代にロックな演奏で歌唱で舞で、自分の生き方を貫き、宿命的な奈落から駆け上がって行った2人。映画は見てるだけで胸が熱く、あがるものになるはずです。」と熱い想いを語りました。
10年ぶりの共演でW主演!! 主人公二人の声にアヴちゃん(女王蜂)×森山未來!!
世界最古の舞台芸術《能楽》の世界でスターダムに駆け上がり、友情を紡ぐ能楽師・犬王、そして琵琶法師・友魚を演じるのはアヴちゃん(女王蜂)と森山未來に決定。公私ともに仲が良く、その多才さでジャンルを問わず活躍し、強烈な個性を放ち続ける二人が映画『モテキ』以来10年ぶりの共演を果たします。
アニメ「DEVILMAN crybaby」以来の湯浅作品参加となる犬王役のアヴちゃんは「普段女王として生きているわたしが、今回「王」として生きる機会を頂きました。「犬王」。まっすぐに、運命の映画だと言い切ることが出来ます。」と語り、『聖☆おにいさん』以来2度目のアニメ声優出演、湯浅作品初参加で友魚を演じた森山は「琵琶法師、友魚として、これまたぶっ飛んだアヴちゃん演じる、艶やかな犬王に寄り添う。必然、ジェットコースターのような現場でした。」とアフレコを振り返りました。
大友良英が音楽で参加!! 湯浅監督と初タッグ!!
古典芸能である《能楽》を湯浅監督らしいアプローチで描く本作。非常に重要となる音楽には「あまちゃん」「いだてん~東京オリムピック噺~」『花束みたいな恋をした 』の大友良英。映画音楽だけでなく、ミュージシャンとしてのライブ活動、音楽ワークショップや一般参加型のプロジェクトの立ち上げなど幅広くその才能を発揮する大友が湯浅監督・アヴちゃん・森山未來と織りなす、これまでに見たことのない表現にご期待ください。
大友は「気づくと自分も「犬王」の世界にすっかり没入していました。とんでもない作品です。大傑作です!」と本作への熱量をあらわにしました。
そんな期待が高まる『犬王』の公開日が【2022年初夏】に決定!!
およそ600年の時を超えて、歴史に消えたポップスター・犬王が現代に再び姿を現すときどんな物語が謳われるのか―。公開は2022年初夏に決定しました。映画史を揺るがす『犬王』の誕生にご期待ください。
スタッフ情報&コメント
音楽:大友良英
正直に書きます。湯浅監督の具体的なのか抽象的なのかさっぱりわからない無茶苦茶な注文と、素人目には何が描かれているか皆目検討がつかないスケッチ段階の動画に翻弄されまくった3年間でした。でもただ翻弄され続けただけならとっくにやめてます。絵が立ち現れ歌や音ともに動き出した時の興奮と感動をいったい何度味わったことか。気づくと自分も「犬王」の世界にすっかり没入していました。とんでもない作品です。大傑作です!
<プロフィール>
音楽家。1980年代より音楽活動を始め、海外での演奏活動から、映画やドラマの音楽制作、芸術祭等のディレクター等も務める。「あまちゃん」では東京ドラマアウォード2013 特別賞、第55回日本レコード大賞 作曲賞など数多くの賞を受賞。その他の代表作として『岸辺の旅』「その街のこども」「いだてん?東京オリムピック噺?」『花束みたいな恋をした』など。また東日本大震災を受けて立ち上げたプロジェクトFUKUSHIMA!の活動で2012年には芸術選奨文部科学大臣賞芸術振興部門を受賞。2019年には福島を代表する夏祭り「わらじまつり」改革のディレクターも務めた。
監督:湯浅政明
2人の物語が多くの人に知られると嬉しい。
室町時代にロックな演奏で歌唱で舞で、自分の生き方を貫き、宿命的な奈落から駆け上がって行った2人。映画は見てるだけで胸が熱く、あがるものになるはずです。オーパーツは至る所にあったはず。我々は多くの物語を知らなすぎる。彼らが認められ、称賛されることは、どの時代をも真直に生きる者達が報われる事だ。
<プロフィール>
アニメーション監督。映画『マインド・ゲーム』で2004年に監督デビュー。第8回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞、第59回毎日映画コンクール大藤信郎賞、2005年モントリオール・ファンタジア映画祭 アニメーション部門最優秀賞、監督賞、脚本賞ほか六部門を受賞。映画『夜明け告げるルーのうた』では、アヌシー国際アニメーション映画祭にて最高賞にあたるクリスタル賞を受賞。映画『きみと、波にのれたら』では上海国際映画祭 金爵賞アニメーション最優秀作品賞、シッチェス・カタロニア国際映画祭長編アニメーション部門最優秀賞を受賞。その他の代表作には「映像研には手を出すな!」「ピンポン THE ANIMATION」、『夜は短し歩けよ乙女』、「DEVILMAN crybaby」「日本沈没2020」がある。
キャラクター原案:松本大洋
<プロフィール>
漫画家。1987年デビュー。代表作に「花男」「鉄コン筋クリート」「ピンポン」「GOGOモンスター」「ナンバーファイブ 吾」「竹光侍」「Sunny」「ルーヴルの猫」(すべて小学館)など。「鉄コン筋クリート」「ルーヴルの猫」で2度の米アイズナー賞を、「竹光侍」で第15回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を、「Sunny」では、第61回小学館漫画賞の一般向け部門、第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。現在「東京ヒゴロ」(ビッグコミックオリジナル/小学館)、シリーズ『むかしのはなし』(ビッグコミックスペリオール/小学館)連載中。
脚本:野木亜紀子
<プロフィール>
脚本家。代表作に映画『罪の声』『アイアムアヒーロー』、ドラマのオリジナル作品に「アンナチュラル」「MIU404」「コタキ兄弟と四苦八苦」など。「獣になれない私たち」で第37回 向田邦子賞を受賞。
『犬王』作品情報
あらすじ
室町の京の都、猿楽の一座に生まれた異形の子、犬王。周囲に疎まれ、その顔は瓢箪の面で隠された。
ある日犬王は、平家の呪いで盲目になった琵琶法師の少年・友魚と出会う。名よりも先に、歌と舞を交わす二人。 友魚は琵琶の弦を弾き、犬王は足を踏み鳴らす。一瞬にして拡がる、二人だけの呼吸、二人だけの世界。
「ここから始まるんだ俺たちは!」
壮絶な運命すら楽しみ、力強い舞で自らの人生を切り拓く犬王。呪いの真相を求め、琵琶を掻き鳴らし異界と共振する友魚。乱世を生き抜くためのバディとなった二人は、お互いの才能を開花させ、唯一無二のエンターテイナーとして人々を熱狂させていく。頂点を極めた二人を待ち受けるものとは――?
歴史に隠された実在の能楽師=ポップスター・犬王と友魚から生まれた、時を超えた友情の物語。
キャスト・スタッフ
声の出演:アヴちゃん(女王蜂)、森山未來
原作:「平家物語 犬王の巻」古川日出男著/河出書房新社刊
監督:湯浅政明
脚本:野木亜紀子
キャラクター原案:松本大洋
音楽:大友良英
総作画監督:亀田祥倫、中野悟史
キャラクター設計:伊東伸高
監督補佐:山代風我
作画監督:榎本柊斗、前場健次、松竹徳幸、向田隆、福島敦子、名倉靖博、針金屋英郎、増田敏彦、伊東伸高
美術監督:中村豪希
色彩設計:小針裕子
撮影監督:関谷能弘
編集:廣瀬清志
音響監督:木村絵理子
音響効果:中野勝博
録音:今泉武
音響制作:東北新社
歴史監修:佐多芳彦
能楽監修:宮本圭造
琵琶監修:後藤幸浩
アニメーション制作:サイエンスSARU
配給:アニプレックス、アスミック・エース