映画『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』でハーレイ・クインを演じる声優キャスト・東條加那子さんインタビュー
ヨーロッパを拠点に活躍中の声優はどんな生活をしているのか!?
――映画のお話から脱線してしまいますが、東條さんの生活拠点は海外と伺っていますが。
東條:はい。ドイツで暮らしています。お仕事があるのでよく日本にも帰って来ますけどね。
――ハーレイ・クインのような海外のキャラクターと日本のキャラクターの違いを感じることはありますか?
東條:女性キャラクターを比較してみると、“自己主張”が大きな違いだと思います。特に映画は社会を写す鏡なので、いま社会が求めている女性像が、そのままキャラクターに反映されている気がします。
ハリウッドでは昨今、LGBTQ+とか差別を無くそうという運動が起こっているので、『ザ・スーサイド・スクワッド』のように女性キャラクターを主軸にした作品が増えているのだと感じます。
編集部註:LGBTQ+とは、「LGBT」より多くの範囲を示した性的少数者のこと。自分自身のあり方を肯定的に捉えるひとつの考え方。
――時代の影響でしょうか?
東條:だと思います。ひと昔前の女性ヒロイン作品は『ワンダーウーマン』や『スーパーガール』くらいだったと思います。それが、ここにきて急に増えたと思います。ハリウッドというかアメリカ人は自己主張が強く、よく“Be strong,be youself,be your own person”と言われます。これは「自分が自分でどうありたいのか考えなさい」のような意味です。
ですが日本では、女性はおしとやかで、自分が思っていることは一度飲み込んで……のような考え方が多いと思います。アニメの女性キャラクターはぶっ飛んで楽しい役も多いですが、実写の場合は良妻賢母のようなキャラクターを求められることが多いと思います。
――大きく異なりますね。
東條:でも、だからと言って日本もアメリカのようにする必要はまったくないと思っています。日本ならではの文化があるので、そのまま真似するのはとても危険なことです。人種も違うし、日本ならではの良さがありますから。