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20年ぶりに完全新作アニメ化した人気作「『SHAMAN KING』Blu-ray BOX1」がついにリリース!麻倉 葉役の日笠陽子さんインタビュー|日笠さんが「なんて濃いんだろう」と語る魅力や想いを凝縮したBOXに!

武井宏之先生原作の人気マンガで2001年にアニメ化され、今もなお多くの人の記憶に残る名作『SHAMAN KING』が20年の時を経て、完全新作TVアニメに! 今春放送がスタートした『SHAMAN KING』のBlu-ray BOXの第1巻が早くも8月25日に発売!

主人公の麻倉 葉が様々な出会いや戦いを経て、シャーマンキングを目指していくストーリーで、葉を演じるのは本作に初参加となる日笠陽子さん。また阿弥陀丸役は小西克幸さん、小山田まん太役は犬山イヌコさん、恐山アンナ役を林原めぐみさんが演じるなど前シリーズのキャストがほぼ続投。更に前シリーズに続き、第1弾のOPテーマとEDテーマを林原さんが担当しています。

そんな話題作の『Blu-ray BOX1』は第1廻から第13廻までを収録。更に各PV、32曲2枚組のサントラCDに加え、林原さんが歌う                                                                                                OPテーマ「Soul salvation」、EDテーマ「#ボクノユビサキ」のMVなど豪華な内容です。

発売を記念して、葉を演じる日笠さんに作品の魅力や収録時の印象的なエピソード、『Blu-ray BOX1』の見どころなどご紹介いただきました。

 

 

小学生時代に見ていた作品に出演する不思議な縁。わかりやすい魅力と大人になってからわかる奥深さがある作品

──まず『SHAMAN KING』の印象をお聞かせ下さい。

麻倉 葉役 日笠陽子さん(以下、日笠):初めて原作を読んだのは小学生の頃で、兄と一緒に毎週連載を楽しみにしていましたし、アニメ化決定のお知らせを見た時も驚きつつも嬉しかったことを覚えています。

そして今回、収録するにあたって改めてコミックを全巻読ませていただいて、作品の持つ引力やパワーを感じました。葉役に決まった時はすごくプレッシャーを感じましたが、すべての力を注ごうと覚悟を決めました。

──小学生の頃に見ていた作品の主人公役を演じることになるとは?

日笠:どんな人生なんだろうって(笑)。私たちが子供の頃は、観られる時間帯のアニメの本数が少なかったこともあり、同級生も友達もみんな同じアニメを観ていました。当時の同級生は子供と一緒に見ているかもしれませんね。

宣伝担当:子供と一緒に観ていますという声をたくさんいただいています。

日笠:やっぱりそうなんだ! 初めて『SHAMAN KING』に触れる方に楽しんでいただけるのはもちろんですが、当時観ていた方も令和版として新鮮な気持ちで見てほしいですし、今だからこそ観てほしいなという気持ちもあって。

当時はキャラのカッコよさ、憑依合体やオーバーソウルなどを使ったバトルの熱さ、ちょっとホラーチックなところとか、わかりやすい部分に興味を持っていた気がします。大人になってから観ると、当時気付かなかった奥深さや人間の業、生きるという事の意味がたくさん込められていることがわかったり、「なんて難しい作品なんだろう」と畏敬の念を感じたりして。

ちょっとユルいギャグなど、子供でも入りやすいけど、原作の武井(宏之)先生が好きなものや興味があるものが織り込まれていて、それが魅力につながっているのかなと思います。

──演じる麻倉 葉について魅力を感じるところは?

日笠:演じていてもまだつかみきれていなくて。あまり他人に関心がなく、ユルく見えるけど、実は人間臭いし、一生懸命生きているところかな。

ファウスト(Ⅷ世)がまん太を解剖しようとした時、怒ったり、正義感があったり、仲間想いのところもある。

あと選択をするのは自由だけど、選択肢を奪う行為はダメだという強い信念があって。そんな部分に気付いてほしいし、注目していただけたらと思います。

──葉はいろいろな人物や霊と戦いますが、敵にも悲しい過去やドラマがあるので、どのキャラにも感情移入しやすいんですよね。

日笠:今ではそういう作品も珍しくないかもしれないですが、20年前の少年マンガでは絶対的な悪がいて、倒すために努力したり、仲間と出会って最終的にはラスボスを倒すという構図が一般的であったところ、敵さえも魅力的に描かれていて、時代の先取り感がすごいなと思います。

アニメでは今、ハオが敵のポジションにいますが、連載当時からなぜかハオにひかれていて。先生が描く人間像が素敵なんですよね。

 

収録はノドが壊れてもいい覚悟で。自分でコントロールできない感情が生まれることも

──それぞれのキャラが必殺技を叫んで、技の名前が画面に派手に出てくるところは昭和のヒーローアニメみたいで懐かしくて。

日笠:確かに。でも葉たちは常に生死を賭けて戦っているんですよね。音響監督の三間(雅文)さんとはレギュラーでご一緒するのは初めてで、実際にディレクションをいただいて、演じていくうちに葉がいる生死の狭間に入っていく感覚でした。最初の頃はそれに応えられなくて。私は男の子を演じるのは初めてで、叫ぶシーンでは「覚悟を決めて戦う決意や心の奥底から湧き上がってくるものは男ならもっと下から声が出てくるんだ」と言っていただきました。

でもやっていくうちに「明日、ノドが壊れてもいい」と思うようになり、「この瞬間は葉として生きて、絶対勝ちたいと戦うことのほうが大切」だと。幸いにも私はそれほどノドが弱くなくて、ご飯を食べて寝れば、回復が早いです。

──アニメの序盤はバトル中もあまり感情を表に出してはいませんでしたが、親友のまん太が傷つけられたりした時など怒りの感情も見せるようになったので更に大変では?

日笠:感情に飲み込まれたり、行き過ぎてしまうこともあって、「冷静になって」と言われたこともあります。自分でコントロールできない感情が生まれるシーンもあるので、いまだにもがいているし、お芝居って奥深いなと改めて思います。

葉は一見、感情がわかりにくいと思うんです。私自身も最初は「ユルい性格」という設定にとらわれていましたが、向き合っていく中で、周りからユルいと見られているだけで本人は普通のつもりだし、見えないところで葛藤したり、悩んでいるんだなと。

先日放送された第18廻あたりから「悩んでもいい。間違ってもいい」と思えるようになりました。今回発売されるBlu-ray BOX1に収録される第13廻までどうしたらいいのかわからず、どうにもならなくて、(アンナ役の)林原めぐみさんに「すみません。電話していいですか?」って(笑)。
めぐさんは背中を押すのではなく、支えてくださいました。

──霊を自らに憑依させて戦う「憑依合体」も見どころの1つですが、収録はどのようにされているのですか?

日笠:例えば阿弥陀丸と憑依合体した時は阿弥陀丸役の小西(克幸)さんがまず収録して、その声を最初に聞いて覚えた後、なぞらずにセリフを言いました。

最初の時に一緒に収録したら「なぜなぞるの? 葉は合わせようとしているわけでないでしょ。自由にやっていいよ」というディレクションをいただいて、その形になりました。他のキャラとの憑依合体の時もほぼそうでしたが、蜥蜴郎だけは(高木 渉さんが)自由すぎるので先に録ってと言われました(笑)。

ゲームでも女性とユニゾンをすることはよくありましたが、男性とユニゾンする経験はなくて。抑揚などが、女性と男性ではこんなに違うものなのかという発見もありました。

──そんな収録方法をされていたんですね。アニメではすごく一体感を感じていたので驚きました。

日笠:もしうまくタイミングがしっかりと合って聴こえているとしたら、それは私の技術ではなく、ミキサーさんの技術だと思います(笑)。私たちの仕事は「せーの」でうまく合わせるのが普通ですが、「何で合わせるの? お芝居を優先させて」と言われたことが衝撃的すぎて。

でもそう言われると役者って嬉しいんですよね。とことんキャラクターと役者とお芝居のことを考えて作品を作っていただける中で、やらせていただいていると思うと幸せです。

 

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