『テニプリ』の新作映画は3DCG! 原作 許斐 剛先生が製作総指揮を務める『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』越前リョーマ役 皆川純子さんの感想は「先生は攻めたな」。先生いわく、「全人類に見てほしい!」/インタビュー
南次郎との親子ストーリーとアメリカが舞台になった理由とは?
――今作では「父と子」もテーマの1つだと思いますが、どうして南次郎の現役時代を描こうと思われたのでしょうか?
許斐:映画を作ることになった時、『テニスの王子様』と『新テニスの王子様』の間の空白の3カ月に何があったのかを描こうと思いました。その間にリョーマは誰と戦ったら一番面白いのか、ファンの方が見たいものになるのかと考えたら、リョーマが倒したいのは父親である南次郎だし、リョーマの原点に触れるのであれば、無類の強さを誇った現役時代の南次郎に会いに行かなくてはダメだと思いました。
全盛期の南次郎と戦いたいとワクワクするリョーマの絵が浮かんできましたし、南次郎が初めて「天衣無縫の極み」を見せた時、会場の人たちはその圧倒的なオーラに後ずさりする中、リョーマだけは前のめりになる、そんなリョーマを見たくて。そこに持っていくためにはどうしたらいいかを考えたら、タイムスリップするしかなかったですね。
――あと今回はアメリカや全米オープンが舞台になっていますが、その理由は?
許斐:アメリカを横断させたかったんです。学生たちがテニスコートで、テニスをしているのが『テニプリ』ですが、この映画では西海岸から東海岸までアメリカを横断しながら逃避行を繰り広げる、スリルあふれる冒険アドベンチャーみたいに楽しんでほしくて。そうすると終着点は自然と全米オープンが行われるニューヨークになりますよね。
私はテニスの四大大会はウインブルドン以外取材をさせてもらったことがあるので、何となく雰囲気もわかっているし、描きやすかった部分もあります。
――皆川さんが感じた今回のアフレコの感想や印象をお聞かせください。
皆川:分散収録の形で、最初に私、桜乃(役の高橋美佳子さん)、南次郎(役の松山鷹志さん)の3人で録って、後日私とエメラルド(役の朴璐美さん)の2人で録りました。桜乃ちゃんの出番は久しぶりだったので、また美佳子と一緒にリョーマと桜乃を演じられることがただただ嬉しくて。そして松山さんと璐美ちゃんは本当にかっこよくて。アフレコは本当に幸せな時間でした。
思い起こせばTVシリーズの1話も桜乃ちゃんとのシーンから始まっているので、懐かしさもありつつ、「また『テニプリ』の新しい物語が始まるんだな」というワクワクを感じました。
――先生はアフレコやレコーディングに立ち会われたのでしょうか?
許斐:レコーディングはすべて立ち会いましたが、アフレコはコロナ禍ということもあり、リョーマとエメラルドの収録は立ち会えましたがすべて立ち会うことは叶いませんでした。でも皆さん、上手な方ばかりなので、安心してお任せできました。
皆川:ゲストの方々の力量のすごさも改めて感じました。璐美ちゃんを初め、ギャングを演じる杉田(智和)君、武内(駿輔)君、竹内(良太)君。それから山路さん、楠見さん、イトケンさん、奈良さん……。当たり前なんですけど、みなさん本当に上手くて。改めて出演してもらえたことに感謝しました。
ファンにはたまらない演出やツッコミたくなるポイント満載! 今作でテニスのカッコよさも改めて実感! ぜひ全人類へ!
――本作の見どころや注目ポイントのご紹介をお願いします。
皆川:注目ポイントが多すぎて。
許斐:細かいところまでいろいろ仕込んでいます。『テニプリ』を見たことがない人でもわかるように作っているし、『テニプリ』ファンの方にはたまらない演出が細部に入れ込まれているので、そこも注目ポイントなのかなと思います。あと神志那監督の粋な計らいで、南次郎の家のリビングの壁に私のポスターが貼られています。
皆川:そうなんですか!?
許斐:私は見つけましたがほんの一瞬なので、皆さんもぜひ探して見つけてください。そんなちょっとした遊び心もあるので、細かい部分まで楽しんでほしいです。
皆川:少年マンガの王道的な作品なので、初めて見る方にも新鮮に楽しんでいただけると思います。昔からのファンの方にはツッコミポイントが多々あって、私も「ここは絶対にツッコミたい!」というところがありました(笑)。ネタバレになってしまうので詳しくは言えませんが、リョーマがドキドキしてしまうシーンとか。ネタバレになってしまうので詳しくは言えませんが、絶対に「なんで!?」ってなります(笑)。
許斐:あのシーンも私から監督へリクエストさせていただきました。他にも「このシーンは絶対に入れたい」というこだわったところがいくつもあります。
皆川:見てほしいこだわりポイントも『テニプリ』らしいツッコミポイントもあります。
許斐:いいシーンが目白押しですね。
皆川:テニスのシーンも2D以上の疾走感や躍動感があって、テニスというスポーツのカッコよさを改めて気づかせてもらいました。
許斐:『テニプリ』ファンの方、初めて触れる方だけではなく、全人類に見てほしいです。
映画『リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』作品情報
9月3日(金)全国ロードショー
あらすじ
全国大会決勝の死闘を制した 3 日後、越前リョーマは更なる高みを目指して武者修行のために単身渡米する。
しかし、LA に到着早々、家族旅行で来ていた同級生の竜崎桜乃が、ギャングに絡まれている場面に遭遇する。彼女を助けようと放ったボールがきっかけで、なんとリョーマと桜乃はタイムスリップ!!
辿り着いたのは、リョーマの父・越前南次郎が引退に追い込まれた全米オープン決勝の数日前。
父の引退の理由を知るため、若き南次郎と行動を共にするリョーマたち。
“サムライ南次郎”と呼ばれ、最強を誇った現役時代のプレーを目の当たりにし、胸躍らせるリョーマ。
だがその時、桜乃が何者かに連れ去られてしまう。
救出に向かうリョーマだったが、そこに規格外の強力な敵が現れ、熾烈なバトルに発展することに!
しかし、この事件は南次郎の引退に深く関わっていたのだった。
公開形態
リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様~Decide~
リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様~Glory~
スタッフ
原作・製作総指揮:許斐 剛
原作:許斐 剛 「テニスの王子様」(集英社 ジャンプ コミックス刊) 「新テニスの王子様」(集英社「ジャンプSQ.」連載)
監督:神志那弘志
脚本:秦 建日子
劇中歌全作詞作曲:許斐 剛
CG スーパーバイザー:菱川パトリシア
アニメーションディレクター:由水 桂
CGディレクター:山田桃子
システムディレクター:城戸孝夫
エグゼクティブCGプロデューサー:千田 斎
音響監督:高寺たけし
音楽:津田ケイ
音楽プロデューサー:松井伸太郎
3DCG制作:The Monk Studios/株式会社ケイカ
協力:スタジオKAI
総合プロデューサー:依田 巽
プロデューサー:新井修平
制作・配給:ギャガ
製作:新生劇場版テニスの王子様製作委員会
キャスト
越前リョーマ:皆川純子
越前南次郎:松山鷹志
竜崎桜乃:高橋美佳子
エメラルド:朴 璐美
ウルフ:杉田智和
ブー:武内駿輔
フー:竹内良太
アダム・アンダーソン:山路和弘
クリス・バークマン:奈良 徹
ベイカー:楠見尚己
ウェズリー・ヴォーン:伊藤健太郎
<Decide>
手塚国光:置鮎龍太郎
幸村精市:永井幸子
<Glory>
跡部景吾:諏訪部順一
白石蔵ノ介:細谷佳正
公式サイト
公式ツイッター(@ryoma3dtenipuri)
(C)許斐 剛/集英社 (C)新生劇場版テニスの王子様製作委員会