TVアニメ『東京リベンジャーズ』血のハロウィン編もいよいよ佳境へ!花垣武道役・新 祐樹さん×松野千冬役・狩野 翔さんがあふれる作品愛と終盤の見どころを語る!
現在『週刊少年マガジン』で連載中、今春のTVアニメ化を皮切りに実写映画化、舞台化している人気作『東京卍リベンジャーズ』(和久井 健さん原作)。
その中でも激アツ展開で毎回、目が離せないTVアニメ”血のハロウィン編”もいよいよクライマックス! 主人公の花垣武道(タケミチ)が属する東京卍會と芭流覇羅(バルハラ)の抗争の行方、タケミチと千冬は場地圭介を連れ戻すことができるのか、マイキー(佐野万次郎)と羽宮一虎の因縁の結末など最後まで気になるところです。
ますます加速する『東京リベンジャーズ』の花垣武道役の新 祐樹さんと松野千冬役の狩野 翔さんの対談が実現! 自身が演じるキャラや印象的なシーン、そしてイメージソングアルバムに収録されるボーカル曲の紹介、今後の見どころなどを語り合っていただきましたが、約1万字にも及ぶ大ボリュームになりました。まさにタケミチと千冬のような関係性の仲良しトークをお楽しみください!
狩野さんが感じる作品の魅力はヤンキーものながら、女性にも人気の間口の広さ
――まず狩野さんが感じた『東京リベンジャーズ』の印象や魅力をお聞かせください。
松野千冬 役 狩野 翔さん(以下、狩野):タケミチが過去と現在を何度も行き来していくことで未来が変わっていくところがおもしろいですね。誰でも「あの時にこうしていればよかった」と思うことがあるはずで、タケミチを通して疑似体験している感覚になれたり、ヒナや仲間を救うために頑張る姿に心を打たれたりと魅力を語り出したらキリがないくらいで(笑)。
あと僕は作品のキャラクターたちと近い世代なので、共感できることも多くて。僕はあんなにトガったヤンキーではなかったけど(笑)、「あの頃、あんなことあったな」と思い出したり、懐かしさも感じて。今、中高生の人にとってはカッコよく見えたり、「マイキーみたいになりたいな」と憧れたりするのでは?
またヤンキー系の作品は男性が見るものみたいなイメージがあるかもしれないけど、タイムリープというSF的な要素が入ることで見やすくなるし、キャラクターや世界観、劇伴もおしゃれなので、女性ファンも多いのかなって。このアニメを見て、ロック好きが増えたんじゃないでしょうか。僕の時代ではロック好きな人はロックっぽいファッション、パンク好きな人はパンクファッションをしたりしていたけど、そのあたりも反映されている気がします。
――タケミチの仲間想いで、ヒナに一途なところも人気のポイントかなと。
花垣武道(タケミチ) 役 新 祐樹さん(以下、新):タケミチへの印象は人それぞれなのかなと思っていて、「ウジウジしてんなよ」と思う人もいれば、強い相手に立ち向かっている姿を見て応援してくれる人もいるでしょうし。でもタケミチを見てイライラした人も続けて見ていると段々好きになっていくし、好きな人はもっと好きになるという、結局、いいところに落ち着くのかなと。
一同: (笑)
狩野:「8月3日(8・3抗争)に油断してデートしてんなよ」とは思ったけどね(笑)。
狩野さんにとって千冬は憧れ。狩野さんのトンガった時代の経験が演技に活きた?
――狩野さんが演じる千冬の印象とご自身との相違点、演じる時に心がけていることは?
狩野:僕と千冬君はすごく似ているんですよね。
新:え~っ!? どこがですか?
狩野:えっと……今の髪型も近いし……?とにかく、自分と似ていると言いたくなるくらい、いい子ですよね。実際は違う点のほうが多くて、むしろこういう人になりたいと憧れます。彼はブレないんですよね。タケミチや場地さんを信じたら、最後まで信じ抜いて一緒に戦い、支えていって。あとふと思ったのは原作だとタケミチと会ってから現在まで髪型が変わらない数少ないキャラで。
新:確かに!
狩野:その辺もブレなさゆえかなと。僕はブレブレなので。毎日、違う髪型にしたいくらいで(笑)。千冬は僕のなりたい要素が詰まっています。
新:自分と違うからこそ、楽しみながら憧れや敬意を持って演じられるのかもしれませんね。
狩野:うん。千冬君はかわいくて、カッコいい印象があるんですけど、演じる時はかわいくなりすぎず、さわやかに聞こえないようにするバランスが難しくて。彼の持つ芯の強さやヤンキーらしいカッコよさを意識しながら演じています。
――狩野さんはトンガっていた時があったとおっしゃっていましたが、その頃の経験が活きていますか?
狩野:活きていると思いますね……って言うのもどうなんだろう?
一同:(笑)
新:作品で描かれているヤンキーたちの雰囲気って、周りにそういう人がいたり、自分が経験してないとわからないから難しいですよね。
狩野:あの頃は口も悪かったし。僕自身も「うっせーな!」とか「ふざけんな!」とかよく言っていたから。
新:それでも「もうちょっと輩っぽくイケるだろう?」というディレクションがありましたよね?
狩野:原作でも千冬はあまりヤンキー口調を使わないので最初はそこまで出してなかったんですよね。僕の実体験を思い出しながらやったら他のヤンキーなら合うかもしれないけど千冬とは違うし、千冬に寄せていくとヤンキーっぽく聞こえないし。千冬はめちゃめちゃ強いけど、クール寄りなので、ヤンキーの中で特殊なタイプなのかなと。
――新さんから見た千冬の印象は?
新:タケミチにとって、東卍(東京卍會)の中で同じ目線になれる仲間ができたなというのが最初の印象でした。出会いは千冬が場地君にボコボコにされた後でしたが、タメ口で話していいよと言ってくれたり、タケミチの言葉も信じてくれたし、場地君への忠誠心もブレることなくて。
東卍の中でめちゃくちゃ強いとか、強烈な個性を持っているわけでもない、普通のヤンキーなんだと自分でわかっているからこそ、とてつもない努力をして喧嘩も強くなって、カッコいい今の千冬になったんじゃないかなと思えるし、タケミチにとっても気を許せる同年代の仲間ができたことは大きかったと思います。だから「相棒」と呼ばれて嬉しかったんじゃないでしょうか。
狩野:タケミチは「相棒」とは呼んでくれないけどね。
新:『ちびりべ』(公式YouTubeチャンネルで配信中のオリジナルミニアニメ)のことですよね。あの時はまだ初対面で「さっき会ったばっかじゃん」という状態だったから(笑)。でもこれから本当の相棒になっていくんだろうなと予感させてくれました。
狩野:『ちびりべ』のあのエピソードがあったことで、より仲が深まった気がするよね。
新:「あっ、こいつ自分と同じバカだ」というシンパシーを感じたのかもしれません(笑)。詳しくは『ちびりべ』♯17をご覧ください。