2021年9月後半の総括(おじいちゃん・おばあちゃん)|青山吉能『みずいろPlace』#32
社長ばあちゃん
まずは父方の祖母、「社長ばあちゃん」のお話を。
社長ばあちゃんは、わたしが物心がつくまえから親戚中にそう呼ばれていました。他の親戚は皆、「(名前)おばちゃん」「(名前)おじちゃん」とかなのに、どうしてしゃちょうばあちゃんだけしゃちょうなんだろう・・・と不思議に思っていたことを幼いながらに感じていたことを覚えています。
当時は「しゃちょう」という響きのみで、意味などわからず呼んでいました。
そして時は過ぎわたしも小学校へ入学。ある程度分別もついてきたところで、自称熊本が生んだ奇跡の天才美少女は、社長ばあちゃんがガチの社長だということを両親から聞かされました。
天才(略)はハッとします。
よ「ひょっとして『洋服の青山』は社長ばあちゃんが作ったんじゃないか・・・?」
小学校時代、そこら中にいるやんちゃ坊主たちに「よっおっふく〜の青山♪www」とからかわれていました。今思えば本当になんでもないことは承知の上ですが、当時は本当に本当にそれが嫌でたまりませんでした。
しかし、そのおおもとがまさかの我が祖母、社長ばあちゃんだったとは。
それを知って以降、すれ違いざまにからかわれたとしても、
「それうちのおばあちゃんの会社だから(ドヤ)」。
驚きぐぬぬ顔のやんちゃ坊主たち。それはそれはもう鼻高々でした。
まあ、全然違ったんですけどね。それを知ったのはもっと後のおはなし。
そんな社長ばあちゃんにはたくさんの「はじめて」を教えてもらいました。
きんきんに冷えたオロナミンCの味、連れて行ったもらったゲームセンターでの高揚感、大好きな犬のミキとの遊び。社長ばあちゃんちに行くたびに「お父さんたちには内緒だけんね」と色んなことをさせてくれました。
そして、お別れの悲しみも。
もうずっと昔のことですが、綺麗にお化粧されて眠る顔を鮮明に覚えています。
この「吉能」という名前も、きっと社長ばあちゃんがいなかったらこう名付けられていなかったのかな。
ともに過ごした年数は短かったけれど、たくさんのことに感謝しています。