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劇場版『きんいろモザイクThank you!!』公開記念!声優陣改めて語る作品の魅力|インタビュー前編

劇場版『きんいろモザイクThank you!!』西明日香さん×田中真奈美さん×種田梨沙さん×内山夕実さん×東山奈央さんロングインタビュー前編|実は特大のギャグアニメ!? 声優陣改めて語る『きんモザ』の魅力

生活の三大行事がギュギュッと詰まった作品、度の濃さを感じさせない、笑って泣ける劇場版

――いよいよ劇場版『きんいろモザイクThank you!!』が公開されました。好評公開中の劇場アニメですが、みなさんの感想をお聞かせください。

内山:初めて台本を手にしたときにとても嬉しかったのを覚えています。私たちは2016年に新作エピソード『きんいろモザイクPretty Days』をやらせていただきましたが、作品の時間が短いのもあって台本は1冊でした。ですが今回の『きんいろモザイクThank you!!』は尺がたっぷりあるので、台本が2冊だったんです。なので2冊に分けられた台本を見た瞬間、「いっぱい演じられるんだ」と喜んだのが第一の印象でした。

西:私は物語について言わせてもらおうかな! いきなり物語の終盤を話しちゃいますが、最後のセリフがアリスの「これからもたくさん思い出を作っていこうね」という一言で終わるんです。『きんモザ』シリーズの集大成ではあるけれど、その先の人生がまだまだ続いていくニュアンスで終わるので、あのシーンを見て「あぁ……てぇてぇ(尊い)」と思いました。

内山:作品の集大成になるのできっと描きたい描写がたくさんあったと思うんです。その中からうまくエピソードを選択して、きれいにまとめてくださいました。脚本家さんの苦労は、台本からもヒシヒシと伝わってきました。

種田:私は作品全体を見て、とてもテンポがよかったと思いました。テレビアニメーションのときはエピソードがギュギュっと詰まっていながらも12話に分かれていたので、ひとつひとつをじっくり描かれているように感じていました。

ですが、今回の劇場版では各キャラクターに場面転換しながらお話は進むのに、とてもテンポがよくて、そのおかげで笑えるシーンがより一層おもしろく見えた印象です。

西:そうそう! それは私も思った!!

種田:畳み掛けるように笑えるシーンが続くんですよね。

――特に中盤のギャグシーンは、スピード感があるように感じました。

種田:そうなんです。いままでで一番笑ったかもしれないというくらい、おもしろいんです。

内山:見ていると、こっちの感情がすごいことになるよね。笑ったり泣いたり忙しい!

種田:『Pretty Days』のときもそういうシーンはあったけど、私は真面目なシーンが特に印象に残ってたかなぁ。今回は集大成なので「きっと切なくなるんだろう」と思っていたのに、実際に見たら笑えるシーンが多くて、そこまでしんみりしすぎずに見られたよ。

内山:しかもメインの子たちだけじゃなく、各登場人物がまんべんなく登場して焦点があたってた。

東山:それなのに、ぜんぜん駆け足な感じはしない。

種田:しなかった! 大事なシーンはじっくり描いてくださってたし。

東山:なんせ内容が「修学旅行」と「受験」と「卒業」だったじゃない? 学生時代のビッグトピックが82分の中にギュッと詰まってる豪華な内容! それなのに、メインキャラクターだけじゃなく、お母さんたちや姉弟にもスポットライトがあたっているなんて。

田中:豪華だよね~!

東山:なのに風呂敷を広げすぎている感じがしなく、全部が全部、すごく密度の濃い、おもしろいエピソードが集まっているの。とにかく見応えがある作品。体感ではとても82分とは感じないくらい。ずっと笑って泣ける作品だと感じた。

内山:これだけキャラクターが多い作品でありながら、ひとりひとりへの愛をめちゃくちゃ感じる。

種田:どのキャラクターのファンでも楽しめる作品って、こういう作品のことなんだなぁって思った。とってもいい劇場版アニメ!

泣いて笑って、感情の起伏が激しい卒業式に注目!

――笑ったり泣いたり、忙しい作品ですが、みなさんが印象に残っているシーンは?

東山:はいはいはーい! 私が印象に残っているのは、やっぱり卒業式です。

一同:おぉ~!!

東山:しのが、とってもいいことを言ってくれるんです。「しのは卒業式なのに、なんで笑っているの?」と聞かれたとき、「みんなとの想い出を思い出したら、嬉しくって笑顔になっちゃいました」と。

西:あれ、いいよね~!

東山:すごく素敵なセリフだと思ったし、あのシーンでのみんなの表情も、個性が出ていてよかった! ワンワン泣いている子もいれば、ニコニコしている子がいたり、笑みを浮かべているけど目尻に涙が見えたり。キャラクターごとに、卒業の受け取り方があり、どれを取っても「てぇてぇ」みたいな。

内山:私もそのシーン大好きだなあ。アリスが言った「じゃあ私も笑うね」と言って笑ったんだけど、笑いきれなくて「泣き笑い」みたいになってるところ! かわいいっ!

西:あはははは!

内山:かわいくもあり、切なくもあるのよ~。

西:私、卒業式のシーンだと綾が好き! 最初にトイレットペーパーを差し出されたときに「いらないわよ!」って断ってたのに、いざ卒業式が始まったらめっちゃ使ってるの(笑)。

内山:そうそうそう!(笑)

種田:校長先生の挨拶なのに、もう泣いてるし(笑)。

東山:あのシーンを劇場で見たお客さんたちは、きっと泣きそうになっちゃうと思うんだけど、トイレットペーパーのシーンで「クスッ」としてくれそう。泣きたいんだけど笑いたい……感情がぐちゃぐちゃになるんだけど、その感覚がまた幸せなの。

田中:あのシーンが描かれてる原作の最終回、みんなで読んだよね?

東山:そう!

田中:私は「あのときみんなで原作を読んだ最終回が……こうやって描かれているんだ」と思ったよ。

東山:へっ!? 最終回? イヤアァァァァ! 

一同:(爆笑)

西:奈央ちゃんの前で「最終回」という単語は禁句だから(笑)。

――原作の最終話を、みなさんで集まって一緒に読んだということですか?

田中:そうなんです! 2020年3月に原作本編が最終回を迎えるということで、Rhodanthe*6人が集まって『まんがタイムきららMAX』を買ってきて読んだんです。みんなが集まって、まずはお料理をしてご飯を食べて、心を落ち着かせてから「それでは……これから最終回を読みたいと思います」と。あの日に読んだエピソードが、いま全国の劇場で公開されているんだと思うと、感慨深く思います。

内山:そうなんだよねぇ。あのとき読んだお話が、こうやって映画になって上映されているって、すごいことだよね。

西:そうだよ! あの日に読んだエピソードに、私たちはアフレコできたんだもん。

田中:あ、思い出した! あのとき読みながら声をあててなかったっけ?

種田:そうだ! 声を出して読んでた(笑)。

――それって、実質アフレコのようなモノじゃないですか? 贅沢な集会ですね!

西:言われてみたらそうですね(笑)。

東山:わーっ! 声優ならではですね! なんて神なんだ!

一同:(笑)

西:うぬぼれてる(笑)。

東山:もともとは天使だったのに!

田中:神に昇格してるし(笑)。

種田:なんかすみません(笑)。私たちは『きんモザ』のイベントでは、軽率に「神」をつけがちなんです。

西:そうね!

種田:「今日のイベントの感想をつぶやくときは“神イベントだった”と言ってください」とか。

西:声を大にして発言しているのは私かもしれないけど、あれはまなみんが私の耳元で「言って」ってささやいてるから(笑)。

田中:私が言わなくても『きんモザ』の最初のイベントのときから「私たちは天使だから!」とか言ってたよ(笑)。

内山:それどころか、イベントより前のレコーディングのときに、自分たちの録音を聴いて「天使の歌声だぁ」とか言ってたし!(笑)

西:あはははは!

東山:だからお客さんの前だけで「天使」を名乗っているのではなくて、心の底から「私たちは天使」だと思ってるんです。

種田:そう! 事実なんです(笑)。Rhodanthe*のメンバーって、ひとりひとりだとけっこう謙虚なのに、集まると自意識過剰になっちゃう。

内山:誰も「そんなことないよ」なんて言わないし、なんでだろうね?

田中:「6人でいれば何も怖くない!」の精神。

西:私たち、アリの大群みたいだね。

一同:(笑)

内山:例えが「アリ」って(笑)。
 

(C)原悠衣・芳文社/劇場版きんいろモザイクThank you!! 製作委員会
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