2022年秋劇場版公開時期決定! あの熱い瞬間をもう一度!『SLAM DUNK』全試合ネタバレ解説!
湘北バスケ部崩壊の危機。ーインターハイ県予選・vs三浦台高校ー
陵南との練習試合を終え、自信と勢いがついた湘北バスケ部の面々。夏のインターハイ県予選に向けて練習を続けています。そこにやってきたのはとある事情で入院をしていた正ガードである宮城リョータ(以下宮城)です。
桜木と並ぶほどのスーパー問題児とされる彼ですが、文字通りある重大な事件の引き金となってしまいます。
宮城と三井
宮城はそのガッツとスピードで湘北を引っ張る重要なプレイヤーですが、お調子者で生意気な部分があり上級生に目をつけられ病院送りにされていたのです。大人数で囲まれた宮城はせめてもの抵抗で不良グループのリーダーだけを狙い道連れにしたのでした。
宮城は退院早々、桜木をも巻き込んで上級生グループと乱闘騒ぎを起こします。その中には同じく退院したばかりの不良グループのリーダー三井寿(以下三井)の存在もありました。
生意気な宮城に加えて、悪目立ちしている桜木や屋上で苦汁をなめさせられた流川などバスケ部にやられっぱなしの三井軍団は、その腹いせにバスケ部を潰すための行動に出るのでした。
乱闘騒ぎからいがみ合っていた桜木と宮城は、惚れた女のためにバスケで勝つという共通の思いがあることを知り仲良くなります。性格が似ている2人でもあるので相性は良さそうですよね。彼らも仲良くなって一安心したのもつかの間、三井の復讐が始まります。
三井は他の高校の不良仲間を集め、湘北バスケ部の練習中に体育館に殴り込みを仕掛けます。抵抗しなければボコボコにし、抵抗すれば暴力問題で部を潰せるという卑怯な手段でバスケ部崩壊を目論んだのです。
バスケ部最後の日
乗り込んだ三井軍団はあの手この手でバスケ部を侮辱。さらには宮城への暴力にまで及びます。大事にしている道具やコートを汚された事により、流川と桜木が激怒し喧嘩を買うことに。暴力事件はごまかして、もみ消すという流川と桜木に策があるとは思えませんが……
やはりもみ消すとは言ったものの、ノープランで反撃をし始める流川や桜木。バスケやチームメイトを侮辱されたことに激昂した2人は不良たちをなぎ倒して行きます。この不良漫画顔負けのケンカシーンや、バスケ外でも異常な桜木のフィジカルと仲間を思う気持ちに興奮せざるを得ないスカッとする名シーンですが、バスケ部が終わってしまうのではないか、という不安も拭いきれません。桜木軍団である水戸らも参加し不良たちを撃退したかと思われましたが、三井だけは引きません。バスケ部を潰すことにこだわる三井、そんななか副キャプテンの木暮が「三井がかつてバスケ部であったこと」を打ち明けます。
三井はかつて天才と呼ばれた神奈川県で有名なプレイヤーでした。引く手あまただった三井は湘北高校を選んで進学し、体の大きな赤木と2人で全国制覇という目標を掲げた湘北のキーとなるメンバーだったのです。
荒削りであった赤木と切磋琢磨し成長する三井でしたが、度重なる怪我とそれに伴う自分ではなく赤木への評価が高まっていくこと、そして二度とバスケができないのではないかという不安に押しつぶされ彼は体育館に来ることをやめてしまったのです。
三井が期待の新人である宮城や桜木などに固執していたのは、生意気だからという理由ではなくバスケットボールに未練があったからなのです。自分にはできなかったことを楽しそうにしている彼らを羨み、いつしか憎んでしまったことで彼は道を外れてしまったのでした。
体育館内が騒然とする中、監督である安西先生がやってきます。三井は安西先生を目にし中学の県大会決勝で諦めかけていた自分に、安西先生がかけた言葉を思い出します。
「諦めたらそこで試合終了だよ」
彼は今まで何度もこの言葉で自分を奮い立たせきた。安西先生がいるから湘北を選び全国制覇をしたいと思ったのでした。色んな思いが彼の中を駆け巡り出てきた言葉が
「バスケがしたいです……」
たった一言のシンプルな思いがずっとしこりとして残り続けていた三井。バスケ部に戻ってもう一度夢を叶えたい彼の本心が見えた名シーンの1つです。
三井の思いを知った桜木軍団の面々と堀田(三井とつるんでいた不良)は自らが罪を被ることによってバスケ部を守り一件落着。三井も心を改めてバスケ部に戻ることができたのです。
生まれ変わった湘北
新入生である流川、桜木、戻ってきた宮城と三井が加わって湘北の新たなスタートが切られ、予選に向けて一層気合が入るチームメンバーたち。
今回の件の元凶であった三井はプライドや意地を捨て髪も切り、歯も入れチームに協力するために1から始めることができました。これまで弱小と呼ばれ続けていた湘北は問題児軍団を引き連れてインターハイにチャレンジします!
県予選一回戦 vs三浦台高校
初戦は三浦台! 弱小である湘北にとっては油断ならぬ相手です。しかし問題児4人はベンチスタート。安西先生からのお仕置きです。
徐々に離されていく湘北、メンバーたちも二度とケンカはしないと誓います。安西先生はそれを了承しついにベストメンバーの湘北がベールを脱ぐことに。ボール運びは宮城が、インサイドでは赤木が、アウトサイドシュートで三井が存在感を示し、これまでとはひと味もふた味も違う湘北に会場は驚きを隠せない様子。
その後苦しむことなく大差をつけて勝利した湘北。神奈川の強豪たちへのセンセーショナルなアピールになりました。しかし桜木は相手チームキャプテンに脳天ダンクをかまし退場。有名にはなったものの彼の満足の行く試合とは程遠い結果になってしまいました。
続く2回戦、3回戦、4回戦と順調に勝ち進んでいく湘北、やはり今年の湘北は強い! 切り込み隊長宮城から展開し、赤木・流川・三井で点を取りまくる早い展開が持ち味の湘北はあっという間にベスト8へ進みました。ところが桜木はファウルに悩まされ自信喪失気味になってしまいます。
続く試合相手は昨年神奈川県2位である翔陽高校。これまでとは次元が違う相手を前に桜木はどうにか退場しないため、そして流川より存在感を出すことを目標に闘志を燃やします。湘北vs翔陽を制するのはどちらになるのか!?