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キラッとプリ☆チャン:林 鼓子、久保田未夢、厚木那奈美がミラクル☆キラッツとして歩んだ3年間の軌跡

『キラッとプリ☆チャン』BD&DVD最終巻 発売記念:ミラクル☆キラッツ 林 鼓子さん(桃山みらい役)、久保田未夢さん(萌黄えも役)、厚木那奈美さん(青葉りんか役)インタビュー|プリ☆チャンはこれからもずっと続いていく。私たちにとって大切な作品です

今年5月、約3年の歴史に幕を下ろしたTVアニメ『キラッとプリ☆チャン』。最終話含む『キラッとプリ☆チャン シーズン3Blu-ray&DVD4』(テレビ放送第139~153話)が、9月24日(金)に発売されます。

『キラッとプリ☆チャン』完結&DVD発売記念として、ミラクル☆キラッツの3人=林 鼓子さん(桃山みらい役)、久保田未夢さん(萌黄えも役)、厚木那奈美さん(青葉りんか役)にお話をうかがいました。

笑いあり涙あり、そして感動あり。3人にとっても、私たちリスナーにとっても、たくさんの思い出がたくさん詰まった『キラッとプリ☆チャン』。「やってみなくちゃわからない。分からなかったらやってみよう!」と前を向くキャラクターたちに背中を押されながらの収録だったと振り返りました。みらい、えも、りんか“そのまま”ような関係性の3人の会話を楽しんでいただければと思います。

『プリ☆チャン』が終わることはない。一生続く!

――『キラッとプリ☆チャン』(以下、『プリ☆チャン』)、3年間お疲れさまでした!

一同:ありがとうございます!

――8月に単独ライブ「Welcome to プリ☆チャンランド!」があったばかりですが、TV放送を終えた今のお気持ちはいかがですか?

林 鼓子(以下、林):シーズン3はコロナ禍の影響もあってキャスト全員揃ってアフレコをする機会が本当に少なかったんです。最終回のアフレコに関しても、スーッと静かに終わってしまって。アフレコがなくなって寂しさはあるんですけど、ライブもありましたし、終わった実感がずっとないままです。

久保田未夢さん(以下、久保田):私もそうかも。

厚木那奈美さん(以下、厚木):私もです!(笑)

久保田:やっぱりそうだよね。みんなで「お疲れ様でしたー!」って言い合うこともなく、本当にスーッと終わって。アフレコで毎週のように会っていたのが、コロナ禍になってからは2週間に1回、3週間に1回になって、徐々にフェードアウトした感じでした。でもライブはあるから、“終わったけど終わってない”という不思議な感じです。

厚木:ありがたいことにライブをやらせていただいたり、キャラクターショーがあったり。また、最終回(第153話「キラッとプリ☆チャンやってみよう!」)はみんなが進学して「まだまだお話が続くんじゃないか」と予感させる展開でしたし、私自身、まだ終わった実感がないんです。皆さんの記憶の中でも、私たちの感覚の中でも、『プリ☆チャン』が終わることはないのかなって。

――いち視聴者としても、物語がずっと続いている感覚があります。

久保田:プリティーシリーズはずっとそうなんですよ。北条そふぃ役で出演させてもらっていた前シリーズ『アイドルタイムプリパラ』(以下、『プリパラ』)が終わってから数年経ってますけど、まったく終わった気がしなくて。むしろ、一生終わった気はしないんだろうなって思います。それがプリティーシリーズの良いところなのかなって! 作品を愛し続けているファンの方がいれば、一生何かしらの形で関わることができる。

――そして、今年プリティーシリーズは10周年を迎えられて。すごいことです。

久保田:すごいですよね!

――林さんが最初に『プリ☆チャン』のアフレコをされたときは中学3年生。『プリ☆チャン』のシーズン3のアフレコが終わったときは高校を卒業と、学業を両立しながらの生活だったかと思います。

林:『プリ☆チャン』一色の3年間でした。Winter Liveの翌日が期末試験ということが何回かあって、楽屋でテスト勉強をしていた記憶があります(笑)。でも役が決まった当初は「私が主演をやっていいのかな」って。座長としてみんなを引っ張っていく自信がなかったんです。

――その葛藤は、5月22日(土)・23日(日)に行われた「Pretty series 10th Anniversary Pretty Festival」でも話されていましたね。「プリティーシリーズを見て育ってきた私が、大好きな作品のなかに入っていいのかなという葛藤が当時はありました」と。

林:そうなんです。プリティーシリーズはファンの方の愛がとても強い作品で、歴史もありますし、実際に私自身も観ていました。そんな大好きなシリーズの最新作で顔となる存在にみらいがならなければいけない。もちろん喜びもありましたが、プレッシャーも大きかったです。『プリ☆チャン』の先輩たちに支えられながら真ん中に立つことができました。特に久保田さんがメンタル面をケアしてくれたんです。

久保田:(目を丸くして)えっ……私なんかしたっけ?

林:久保田さんって注意したり、あからさまに励ましたりしない方なんですよ。いわゆる先輩風を吹かすような感じではなくて、それが私にとって救いだったんです。いつもさりげなく隣にいてくださって、私がちょっと放心状態になっていたら「おいおい~!」ってつっこんでくれて(笑)。

久保田:わははは、それは良かった。「おいおい、林~」って言ってたかも(笑)。

林:そうそう(笑)。久保田さんとは出会ってすぐに連絡先を交換したんです。「これから宜しくお願いします」と連絡したら、「えもとみらいと同じような関係性に私たちもなっていきたいから、これからもよろしくね」って。久保田さんは、みらいにとってのえものような、安心感のある存在。他愛ない話もたくさんしたんですよ。学校の話をしたり、好きなアニメの話をしたり……。

久保田:確かに推しキャラの話とか、めっちゃ聞いてた(笑)。

林:「もっとこういう演技したほうがいいよ」って直接的にアドバイスをされてしまうと、萎縮してしまうこともありますけど……そうではなくて、えもとみらいの関係性をずっと保っててくださったのがありがたかったなって。

厚木:私も久保田さんには3年間、ずっと助けてもらってきました。

久保田:いやいやいや……! ちょっと! やだっ! (照れくさそうに顔を隠しながら)そういうインタビューじゃないから!(笑)

――(笑)。例えばどんな場面で?

厚木:私、すっごく緊張しぃなんです。初期のころは「もうだめだ!」と思ってしまう瞬間が多々ありました。特に初めてのステージでは緊張しすぎてしまって。「みんなの憧れのりんかとしてパフォーマンスをしなければいけない。私にできるんだろうか」って不安になってしまったんです。それで「(ステージに)出られないかもしれない」ってくらいの状態になってしまって(苦笑)。

そんな時に明るいテンションで「大丈夫だよ~!」って久保田さんが声をかけてくださったんです。もうリアルえもちゃんなんじゃないかって。ミラクル☆キラッツのソロ曲は、みらい、えも、りんかという順番のことが多いんですが、久保田さんがえもちゃんとしてパフォーマンスをしている姿を見て「私も頑張ろう」と思うことができました。

――エールという名のバトンをもらうような。

厚木:本当にその通りです! ステージでもえもとしてエールをくれて「ああ、私も頑張らなきゃな」って。久保田さんはいろいろな経験をされてきている方なので、ステージに上がる心構えなど、知ってらっしゃることもたくさんあると思うんです。でも、鼓子ちゃんも話してた通り、直接的にアドバイスするんじゃなくて、そっと隣で励ましてくれて、アフレコの時は合図を出してくださる。「本当に良い先輩だなぁ」と感じていました。でも、先輩でありながらも仲間として接してくれたのが、本当にありがたいなって。

――心強いですね。久保田さんはおふたりの話を聞きながらずっと首を横に振ってらっしゃいましたが。

久保田:いやぁ、もう恥ずかしくて(笑)。でもすっごく嬉しいし、ありがたいです。(ふたりを見て)ありがとね。

林&厚木:こちらこそです!

――おふたりがおっしゃられていた通り、久保田さんはミラクル☆キラッツの中で先輩となる存在。久保田さんとしてはどういう心持ちだったんでしょうか。

久保田:役が決まったときに「この3人でチームになります」と聞いて「あれ、私だけ? i☆Risじゃない? Run Girls, Run!に挟まれてる!?」って(笑)。

林&厚木:(笑)

久保田:『プリパラ』も含め、私自身が今までいた現場には先輩たちがたくさんいたんです。だから後輩とチームを組むのはこれが初めて。でも学生時代から後輩と仲良くするようなタイプではなかったですし、どちらかと言うと引っ張っていくタイプでもない。だから、どういう立ち位置が良いんだろうって考えたこともありました。でもふたりは“できる子”たちなので。自分で気づいて成長できるだろうから、私がなにか言うこともないなって。

また、物語の中でみらいとえもは幼馴染みという関係性。ステージの見栄えが“先輩と後輩”になったら嫌だなとも思っていたんです。いちアニメファンとして「アニメのキャラクターと同じ格好してるけど、雰囲気が違う」のは絶対に避けたいなと。だからなるべく、近い距離感で「うえ~い」っていられたほうが良いなって(笑)。

厚木:(笑)ありがとうございます。

久保田:あと、さっき(厚木さんが)「緊張する」って言ってましたけど、めちゃくちゃ緊張するだろうなとは思っていました。すでにデビューしてみらいとえもの中に入っていくりんかの立ち位置ってすごく大変だろうなと思っていて。その気持ちは分かるんですよ。そふぃがそうだったから。

厚木:そうですよね、そふぃさんも。

久保田:しかも、りんかは“できる子”で。ふたりに指示を出す立ち位置としてステージにも立たなければいけない。それってどちゃくそ緊張します。だから少しでもチームに居やすい空間になったらいいなとは考えていました。

シーズン3で特に思い出深いエピソード

――シーズン3は特にいろいろなお話がありましたが、特に心に残っているエピソードがあれば教えていただけますか?

林:1話と言われると難しい(笑)。

――もちろん数話選んでいただいても(笑)。3期は特に盛り盛りでしたもんね。

林:そう、盛り盛りだったんです!

久保田:いろいろなエピソードがあったもんね。

林:その中でも絶対に触れなければいけないなと思うのは、プリティーオールフレンズの回(第118話「キラッとあつまれ! プリティーオールフレンズだッチュ!」)。感動しました。私は『プリティーリズム・オーロラドリーム』を観てきたので、あいらちゃんたちへの憧れが強くて。その回は、あいらちゃん……阿澄(佳奈)さんとふたりでアフレコだったんです。憧れの人とふたりでブースの中にいるって冷静に考えて「ヤバいな」と(笑)。意味が分からなくなるくらい緊張しましたね。

これまでのインタビューでもお話してきたんですが、阿澄さんは本当に優しい方なんです。シーズン1の打ち上げのときに、私が帰ろうとしたらわざわざ呼び止めてくださって「私、鼓子ちゃんのお芝居、好きだよ」って言ってくれて、その言葉がものすごく嬉しくて。プリティーオールフレンズの回では、みらいがあいらちゃんにスケートの滑り方を教えてもらって、プリズムジャンプを飛ぶというお話だったので、みらいの気持ちと勝手に重ねてしまいました。あとは……その1個前の、お誕生日の回。

久保田:待って! 私も言おうと思ってた!(笑) すっごく大好きな回。

厚木:良いですよね! すごく記憶に残ってる。

――「第117話 ハッピーバースデー!えもちゃん友情のプレゼントだッチュ!」ですね! 実は私も好きなお話です(笑)。

林:えもとみらいって幼馴染みではあるんですけど、一緒にいすぎて、傍から見ると(みらいが)ドライに見えるときがあるんですよね。あまり感情が見えないというか。

――みらいは強いキャラクターですからね。

林:そう、メンタルが安定している子で、落ち着いているので。「本当にえもちゃんのこと、好きなの?」って思われてしまうことがあるんですが、二人が過ごしてきた年月が長いがゆえで。改めて「ありがとう」と伝えるえもちゃんがすごく可愛いなって。

久保田:ただひたすらに可愛い回だった。キャラクターが増えてきたこともあって、この2人のエピソードって初期にしか出てこないんです。それに加えて、えもはあんなとの対立が描かれることのほうが多いので、あまりこの2人の関係性って知られていないように感じていました。あのタイミングで、ふたりの過去のエピソードを知れたのはエモみがありましたね。

――みらいがえもにケーキを作ってあげていたというエピソードがすごく可愛いですよね。

久保田:そう! 「だから今度は私が作るんだ」、って。可愛い~!(笑)

厚木:たびたび出てくるふたりの幼少期シーンもめちゃくちゃ可愛いんですよね。

林:みらいは幼少期、自分のことをみらいって呼んでいるのがすごく可愛い。

久保田:可愛いね~。えもは昔からアホなんだろうなって。

一同:(笑)

久保田:それがえもの良さ!

林:えもが歌うことの楽しさを教えてくれましたからね。私、この回の時はアフレコ緊張したなぁ……。

久保田:私も緊張してた記憶がある! この3人に加えて、ユー兄ちゃん(CV:落合福嗣さん/すずの兄)もいて。あの時、みんなで録れて良かったなって。

厚木:私も1話に絞るのは難しいんですが……シーズン3で印象的だったのは、みんなの関係性。シーズン2でバーチャルな世界の展開がはじまってから、えもがよくバーチャルを「ばーちゃん」って言い間違えて。「ばーちゃんじゃなくて、バーチャルだよ!」ってりんかがつっこんでいたんですが……3期になったら、えもちゃんたちとの距離感が近くなったからか、結構強めに言うようになったんですよね。それが衝撃でした。物語の中で年齢を重ねて成長していくのは『プリ☆チャン』の特徴でもありますが、こうやって関係性が変わってきてるんだなって。

久保田:それはすごく分かる。えももあんなのことを名前で呼ぶようになって。ちょっとずつ、みんなの距離感が変わっていってるのが良いなって。

林:あんなちゃん、さらちゃんは憧れの存在で、最初は「サインください!」からはじまったのが「さらちゃん、あんなちゃん、めるちゃんやっほー!」って感じになっているのがすごいなって。

厚木:うんうん!

(C)T-ARTS / syn Sophia / テレビ東京 / PCH3製作委員会
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