「i☆Ris 9th Anniversary Live ~Queen's Message~」レポート|これからもまだまだ大きいステージに立っていけるよう頑張っていきます!
12月のSnowryを初披露
“キラークイーン”は止まらない。
「まだまだ皆のこと誘惑していいですか?(山北さん)」
「Vampire Lady」、「Baby…」を連続で披露。“クイーン”のテーマにピッタリなアダルトでセクシーなナンバーだ。
そして4thアルバム「Shall we carnival」収録の「One Kiss」と新ジャンルへの挑戦が目立つようになってきた、2020年以降の楽曲につながっていく。
続いての楽曲も、i☆Risが新境地を魅せた“あの曲”へ。
2021年の夏を想い出させるムービーが流れた後は、『i☆Ris』が5人体制となって最初のシングル「Summer Dude」を披露。
続いて、先日先行配信がスタートしたばかりの最新曲「12月のSnowry」。
楽曲的にもストーリーとしてつながっている2曲を並べてきたのは“最新の『i☆Ris』を魅せる”という意図があるに違いない。
満面の笑みで楽しさを表現する、“夏の恋のはじまり”をえがいた「Summer Dude」と、夏曲の“続きの物語”を表現した、“オトナセツナイ”失恋ソング「12月のSnowry」。
「12月のSnowry」は声優アイドル、i☆Risとしての武器が存分に発揮された楽曲だと思っている。声優が歌を歌うことの最高の武器は、言葉に感情を乗せる力だと僕は思っている。
例えば、サビ終わりの「寂しいね」。ほぼセリフのように聴こえるこのパートをはじめて聴いた時に心がざわついた。9年間培ってきた、声優、そしてアイドルとしての実力が発揮された新曲はMVもすでに公開されているので、ぜひダンスパフォーマンスや表情に注目しながら、ご視聴いただきたい。
▼12月のSnowry
Thank you forever!
しんみりした空気から一転。ここからライブはラストスパートに入っていく。
「ここからはもっともっと近くに行っちゃうよ!!後ろ覚悟しとけ〜!!(芹澤さん)」
「Happy New World☆」がスタートするとメンバーがトロッコへオン。
意外にもワンマンライブでトロッコに乗るのは初めてというi☆Ris。幕張メッセのど真ん中に5人が横一線担った時、思わず目頭が熱くなった。まだまだ成約はあるものの、近づける時代になったのだと感じたためだ。
『ブライトファンタジー』のイントロがヒットすると、「待ってました!」とばかりに客席のペンライトが一気に揺れ、それぞれがファンの近くでパフォーマンスを魅せる。
次の曲では、5人が星状の配置に散らばり、リフターに乗り、せり上がっていく。その周囲をファンたちが緑、水色、紫、赤、橙色が灯していく。そして、天井には星が煌めき出した。
直感的に分かった。今日のライブのハイライトはここだ。
「Thank you forever!」
いつまでもありがとう。そんな健気な気持ちが詰まった名曲だ。
自分たちを大切に応援してくれるファンの近くで、比類ない美しさの光景の中で歌を歌う5人。
あの景色を見て、感情的にならないは一人もいなかったはずだ。
「これからもずっと一緒にこの道を歩む ひとりひとりの夢は違うけど どんな時だってそばに居てくれてありがとう 」
この光景は演者側から見ても最高に違いない。そう思った瞬間、安定感のある山北さんの歌声が激しく揺れた。感極まるあまり、涙を我慢しながら歌おうとする姿に、
すぐさま芹澤さんが“メッセージ”を贈った。
「さきちゃんリーダーでいてくれてありがとう!」
素直で真っ直ぐな言葉が胸を打つ。今、この瞬間に伝えるから意味がある「Thank you forever!」がそこにあった。