TVアニメ『異世界食堂2』ロメロ役 八代 拓さん×ジュリエッタ役 富田美憂さん インタビュー|8話は後輩吸血鬼のロロナとのやり取りと2話から変わった2人の様子、そして全ゴブリンに注目を!【連載06】
八代さんの印象に残ったディレクションは「●●ぽさが出ている」!?
――ロメロもジュリエッタも上品だけど嫌味に聞こえない、絶妙なラインでした。
八代:やり過ぎちゃうと逆に位が低くなってしまう気がして。低い人が高く振る舞おうとする時ほど大げさになるんじゃないかなと思ったので、そのバランスを取りながら演じていました。
――収録時に印象に残っているディレクションをお聞かせください。
富田:私は特にディレクションはなかったと思います。
八代:ピッタリだったからだよ!
富田:ありがとうございます。
八代:僕がいただいたディレクションで印象に残っているのは「俗っぽさが出てる」と(笑)。
富田:難しいところだなと思いました。王子様とも違うし。
八代:初登場だった2話の時から、いいバランスになるところを探りながらやっていたし、今回は、2話での追われている時とは違って、料理を楽しむ余裕もあるし、吸血鬼の後輩のロロナにも優しく接していて。今回も「ニュアンスはどう出せばいいのかな?」と悩みながらの収録でした。
難しい役柄を演じる八代さんはさすが。富田さんのある姿勢はジュリエッタ同様?
――お互いのキャラクターの印象とお芝居についてお聞かせください。
富田:まず初登場回で、ロメロを八代さんが演じられるとお聞きして、他の現場でもかなりお会いしているので、すごく安心感があって、「それなら大丈夫だ」と現場に行ったことを覚えています。ロメロは王子様でもなく、高貴さを出そうとし過ぎるとむしろ小物感やちょっと鼻についてしまうキャラだと感じたので、難しい役どころだなと家で練習している時から思っていました。でも八代さんはディレクションを受けるとすぐに機転を利かせて対応されていたので、さすがだなと。
八代:ありがとうございます。とても嬉しいです(笑)。ジュリエッタはおしとやかだけど、ロメロと駆け落ちしてしまうところは度胸があって肝が据わっているなと思いました。女性としての美しさや上品さだけではなく、凛々しさやカッコよさも持っていて。もっとおもしろさが隠れていると思うので、彼女の人となりを知りたくなりました……人ではないんですけど(笑)。
富田さんは最初にお会いした時は大人しめな印象があったんですけど、お芝居のことになると熱い想いがストレートに伝わってくるし、音響監督とお話しされている時もお芝居に向き合う姿勢にも感心させられて。そんな熱さはジュリエッタ感があるかもと演じながら思っていたし、魅力的なジュリエッタになっていると思います。
富田:嬉しいです(笑)。八代さんとは今まで1対1で対談したことがなくて。
八代:普段はこんな話はしないし。言うのも、言われるのも照れくさいですね(笑)。
店主役の諏訪部さんのゲストに合わせたお芝居に感心。アレッタとクロは「ねこや」を明るくする大切な存在
――「ねこや」の店主の印象をお聞かせください。
富田:そもそもゲストキャラがお話を回していく作品は珍しいし、ゲストキャラによって雰囲気が変わる作品だなと思いました。店主を演じる諏訪部(順一)さんもゲストのキャストさんに合わせて、間合いやお芝居を調整してくださっていることを2話の時に感じました。
八代:毎回、ゲストキャラが登場するけど、必ず店主はいてくれて。セリフ量は関係なく、作品の軸や柱がいて、支えてくれる安心感ですよね。店主やアレッタ、クロたちがいるからこそ成り立っているお話や世界観だなと原作を読んだ時も演じた時も強く感じました。
富田:また「ねこや」で給仕するアレッタとクロもかわいらしくて。見ていてホッコリするし、「ねこや」も明るくなるので、大切なキャラクターだなと思いました。