あの名作アニメの劇場版3部作が完結! 『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』公開記念──エウレカ・サーストン役の名塚佳織さん&石井・風花・アネモネ役の小清水亜美さん対談インタビュー!
名作アニメの劇場版3部作の完結編にあたる『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』が11月26日より公開!
2005年4月からTVシリーズ『交響詩篇エウレカセブン』が1年に渡り放送され、2009年には劇場版『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』が公開、2017年には新たなシリーズとして劇場版3部作の『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』が公開。
翌年に『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』(以下、『ANEMONE』が、そして『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』はシリーズを締めくくる作品になっています。
『ANEMONE』のラストで現存する世界の人々と仮想世界の人々が融合してから10年。能力を失ったエウレカは、アネモネと共に国連直下の部隊・A.C.I.D.戦闘員に。そんなエウレカの前に、かつてのエウレカが有していたスカブコーラルの能力を持つ少女、アイリスが現れ、彼女と共に旅をすることに……。
「交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション」シリーズは、ゼロから始まるレントンとエウレカの新たな物語。そんな3部作の完結を記念して、エウレカ・サーストン役を演じる名塚佳織さんと、石井・風花・アネモネ役の小清水亜美さんの対談が実現! 本作の見どころと、『エウレカセブン』への想いを語っていただきました。
年齢を重ねたエウレカとアネモネと、時代に合わせて変化してきた作品を楽しんでいただけたら
──2017年から劇場版3部作が始まり、今回の『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』で幕を閉じようとしています。今の心境をお聞かせください。
エウレカ役 名塚佳織さん(以下、名塚):2005年にTVシリーズが始まった時はまさかこんなに長く携わらせていただけるとは思ってもいなかったので、これほどの月日が流れたことにビックリしています。
ここに至るまでに、一緒に作ってきたアニメ制作のスタッフ陣と私たちキャスト陣の想いを、お客様にしっかり届けることができてきたから、皆さんにここまで長く愛していただけて、16年という旅をしてこられたのかなと思って、本当に感謝しています。
この3部作の各作品をお届けするのに時間がかかってしまいましたが、TVシリーズからずっとお世話になっている京田(知己)監督がいろいろなことを考えながら生み出してくださいました。時代時代に合わせて変わってきた『エウレカセブン』を皆さんに楽しんでいただいたり、何かを感じていただけたなら嬉しいです。
石井・風花・アネモネ役 小清水亜美さん(以下、小清水):TVシリーズが始まった当時は1年続く作品は珍しくて、長い作品に関われて嬉しかったです。1年あれば役を深めていける時間も多いし、四苦八苦しながら向き合ってきたキャラクターとまさか16年来の付き合いになるとは。
TVシリーズの時に子どもだった方も大人になり、当時を知らない方もたくさんいらっしゃる中で、この劇場版3部作でまた振り返ってもらうこともできるかもしれないという喜びがありました。
また、「今の人たちに『エウレカセブン』という作品はどう映るんだろう?」とか「当時見てくれたお子さんや私と同世代の人たちはこの3部作をどう見てくれるんだろう?」という気持ちもあって。皆さんの感想を純粋に聞いてみたいです。
今回は3部作の最後ですが、キャラクターも一緒に歩んできた分の年齢の積み重ねが感じられて。成長したエウレカやアネモネをTVシリーズからご覧いただいていた方々がどう感じるのかなとドキドキしています(笑)。
──今作の台本を読んだ時の印象や感想をお聞かせください。
小清水:台本を受け取って表紙の絵柄を見た時、「あっ!? 大人になってる!」って思わなかった?
名塚:そうそう! 最初にキャラ絵はいただいていましたが、皆さんと同じように私もすごくビックリしました(笑)。
「エウレカはどうなっちゃったんだろう?」とすごく衝撃を受けて。それから台本を読んで、「こんなふうに成長を遂げたんだな」と納得しましたし、最後のセリフがこれまでのすべての世界線のエウレカの気持ちを集約したものなのかなと感じました。
今作が最後になると、うかがっていたので、最初は台本を読むのが怖かったんです。「ついに結末を見なくてはいけないのか」と、嬉しさと怖さが半分ずつくらいあって。
最初のTVシリーズ1年分でストーリーは終わりを迎えましたが、今、ご覧いただいている方や当時見ていて、「最近また見ました」というお話をうかがうたびに、「皆さんの中で、まだ作品が生きていてくれているんだな」と実感することができました。
台本を読み、演じる中で「この3部作が皆さんにとって想い出の作品になったらいいな」という想いと、「きっとそうなってくれるはず」と思えたので、すごく楽しかったですし、嬉しかったです。
小清水:私は台本と同時にキャラ絵をいただきました。前作の第2部(『ANEMONE』)ではアネモネはまだ子どもだったこともあって、そこからチューニングを合わせつつ、絵を見てみたら「大人になってる!」と。想像もしていなかった姿に驚きと笑いが(笑)。
そして台本を読み進めていくと、アネモネにとって幸せの在り方は1つではないんだなと。TVシリーズでもアネモネが幸せにたどり着くまでには紆余曲折やつらいことがあったし、その後の劇場版『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』(2009年公開)の時も、違う形の幸せが見られました。
今回、また新しい未来を見せてもらえた気がしました。私自身、この形もすごく好きで、風花ちゃんとしてのアネモネがたどってきた道も、ちゃんと育ててもらっているという意味ではTVシリーズとは大きく違っていて。
幸せな要素も多いのかなと思いつつもつらいことや苦しいことも多かったけど、これほどムードメーカー的なポジションの未来が待っているとは思いませんでした。
他の人を笑顔にするような存在になるとは今までのアネモネからは想像もつかなくて。そんなアネモネがとても好きなので、皆さんにもぜひ見ていただきたいです。