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【ネタバレあり】アニメ『マブラヴ オルタネイティヴ』榊󠄀千鶴役 伊藤美来×彩峰慧役 佐伯伊織 インタビュー前編【連載08】

【ネタバレあり】TVアニメ『マブラヴ オルタネイティヴ』榊󠄀千鶴役 伊藤美来さん×彩峰慧役 佐伯伊織さんインタビュー前編|第8話で千鶴と慧に訪れる試練、それぞれの思いを込めた熱演【連載 vol.08】

06年発売のâge(アージュ)が企画・製作したアドベンチャーゲームを原作としたアニメーション『マブラヴ オルタネイティヴ』がフジテレビ「+Ultra」ほかにて放送中。アニメイトタイムズでは、本作の出演声優陣を中心にインタビュー連載を毎週掲載している。

激動の第8話。これまで分隊長としてチームを引っ張ってきた榊󠄀 千鶴が父の死と向き合い、彩峰 慧もまた父の過去と向き合うこととなる。今回はそれぞれの役作りから、第8話でシリアスなシーンを演じた感想を、千鶴役の伊藤美来さんと慧役の佐伯伊織さんに聞いた。

※本編のネタバレを一部含む内容となっているためご注意ください。

原作をプレイしてみて……そしてそれぞれの役作りは?

――原作ゲームをプレイして、どこに魅力を感じましたか?

佐伯伊織さん(以下、佐伯):原作ゲームを触って冒頭シーンを見たときに、絵がよく動くなと思ったんです。私は、ノベル系のゲームをそこまでやったことがなかったんですけど、シーンごとの描写がすごく細かく描かれていると思いました。もちろん、クオリティが高いという噂は聞いていたので知っていたんですけど、それにしても本当にBETAが気持ち悪い!と(笑)。

『マブラヴ』の新キャストのオーディションに受かったあと、ゲームの前に漫画を読んでいたんです。その漫画の話のわかりやすさもすごく高くて、こんなにしっかり描かれている物語がゲームではどう描かれるんだろうと思っていたら、やっぱりゲームでもアニメを見ているかのような感じでわかりやすいんですよね。でもかなり長かったので、長く楽しめました。

伊藤美来さん(以下、伊藤):ゲームを始めたときは他のゲームと違う!と思いました。ロボットが出てきて、かわいい女の子たちが戦う王道のストーリーなのかと思っていたので度肝を抜かれたというか。ストーリーの深さ、キャラクターの持っている過去などがしっかりとあって、その子たちが生きている世界が本当にあるのではないかと思うくらい、没入感のあるゲームでした。出てくる場所の地名も馴染みのあるものなので、もしかしたらこんな世界線があったのかもしれないと思うだけで怖かったです。

――宇宙人ってきっといるじゃないですか。地球に来られるかどうかは別として。だから本当にBETAが来たら怖いですよね。

伊藤:地球に来たとして、BETAみたいに怖いやつじゃなければいいんですけどね。でもそのくらいリアリティがあるからこそ入り込めたし、自分が主人公になれるゲームだなと思いました。

――怖いシーンは大丈夫でしたか?

伊藤:結構あって、グロテスクでしたけど。

佐伯:ちょっと画面から遠ざかりながらパチパチクリックしていました(笑)。

伊藤:目を細めてね(笑)。

――それぞれ、榊󠄀 千鶴と彩峰 慧をどう役作りしていきましたか?

佐伯:まず原作の方に近づけたいという気持ちがあったので、原作の方の演技を研究しつつ、彩峰ってどういう子なんだろうという性格やしゃべり方を研究しました。声が似るというより性格が似るように意識する感じですかね。声も寄せるには限界があるので……。どうしたら彩峰になれるのかを考えたら、キャラクターのことをよく理解するしかないので、どんな子なんだろうと考えていました。

――彩峰との共通点みたいなところは発見できましたか?

佐伯:マイペースなところはすごく似ていますね。周りに興味がないわけではないけど、自分の意思が強いから、そちらのほうが前に出すぎてしまっていて、言い方は違うのかもしれないけど悟りを開いているような、大人びたところがあるなとは思いました。大人びているところが自分に似ているかはわからないんですけど、マイペースなところはすごく似ています(笑)。

伊藤:佐伯さんも大人びてます!

――淡々としゃべるようなところもありますしね。

佐伯:慧は千鶴と仲が悪いという設定がありますけど、千鶴とは方向性が違うからぶつかってしまうんですよね。

伊藤:反りが合わないみたいな。

――マイペースな人と分隊長ですからね。ちなみに、特に持っていったお芝居から変更することもなく。

佐伯:なかったと思います。先日『Project MIKAHIL』の収録もあったんですけど、そこで「彩峰のことをわかってくれてありがとうございます」とおっしゃってくれたのがうれしくて。それを聞いて初めて「良かった」と思いました。

――千鶴はいかがでしたか?

伊藤:千鶴は規律をしっかり守って、軍人然としている感じなんですけど、千鶴が207B分隊をまとめる分隊長なので、そこはしっかりみんなをまとめられるようなお芝居というか、キリッとしている部分を大事にしたいと思っていました。ただ、彩峰慧ちゃんとか冥夜とかたまちゃん(珠瀬壬姫)といるときに、ちょっと女の子らしいかわいらしさが見えたらギャップがあっていいのかなと思って演じていました。

私もオーディションのときに声を寄せたほうがいいのかなと思って何度かチャレンジしたんですけど、全然似てないなーと思って(笑)。すごく特徴的で真似ができない声なんですよ。かわいらしさの中に厳しさもある素敵な声だったので、真似することに時間を使ったらお芝居がちゃんとできなくなってしまうと思い、オーディションはリスペクトをしつつ自分のお芝居を持っていきました。そこから合格してアフレコが始まったときに「キャラクターはその感じで」と監督に言っていただけたので、オーディションのときと変わらず、自分の作った千鶴で臨めたと思います。

佐伯:でも2話のときに、みんなそれぞれ似ているなって思った。

伊藤:私もみんなの声を聞いて、みんな似てる!ってびっくりしました。

――自分ではわからないけど、周りは似ていると思うんですよね。伊藤さんがリーダーで仕切っているというイメージがなかったのですが、もしかしたら家だとそんな一面もあるのですか? 長女ですし。

伊藤:いや、弟はいますけど、全然仕切れてないです。だから千鶴と似ているところがそんなにないんですよね(笑)。他人にも厳しく、自分にも厳しくみたいな強い心は見習いたいですけど……。リーダーシップや士気を上げたり、頭の回転の速さとかは本当にすごいと思います。私がこの部隊にいたら、きっと何もできなくて、すぐに役立たずになると思います(笑)。

――軍隊的な言葉遣いとかはどうでしたか?

伊藤:たとえば207「にーまるなな」とか、読み方、漢字も軍事モノに沿っていることが多かったので、調べないとわからないものはありました。

佐伯:この作品で学べた、みたいなところはあります。聞いたことがないわけではないけど、改めて聞くと、こんなに軍事用語があったんだと思いました。メーデー(遭難信号)とかヘッドクォーター(司令部)もそうですよね。

――声の出し方も特徴がありそうですよね。

佐伯:それこそ、私は軍隊で鍛えられているんだ!という気持ちでやっていました。

――武役の神木孝一さんはジムに行って、実際に体を鍛えたそうです。

佐伯:ジム!?

伊藤:体を鍛えようというところからですか! 確かに自分が強くなったと思えば入り込めますからね。

――お互いの声を聞いていかがでした?

伊藤:私は佐伯さんとは何度か共演をして声も知っていたので、キャスト表を見たときから、ピッタリ!って思っていました。実際聞いてやっぱりと思いましたし。

佐伯:私は原作のゲームをやっているときに、これはみっくさんだわって思いました。

伊藤:えー! ホントに?

佐伯:ほんとにほんとに(笑)。わかるわかるすごくわかる!って思いながらやってました。私からしたら、声質もすごく似ていたので、やっぱり似ている人が選ばれているんだなぁと思いました。でもLynnさんにはびっくりしました。こんな声も出せるんだ!って。

伊藤:ホント、鎧衣美琴はそっくりだった。

 

(C)aNCHOR / オルタネイティヴ第三計画
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