ボンズ制作のNetflixシリーズ『スーパー・クルックス』の音楽を手掛けるTOWA TEI氏にインタビュー!「受けとかなきゃ」と思ったきっかけとは?
『キック・アス』のマーク・ミラーによるグラフィックノベルを原作としたアニメ『スーパー・クルックス』がNetflixにて配信スタート!
今作はジョニー・ボルトにスカウトされた超能力を持つヴィランたちが、最後の強盗に挑むクライムアクション。アニメーション制作をボンズが手掛け、『キャロル&チューズデイ』の堀 元宣監督、『カウボーイビバップ』の佐藤大氏をはじめとした豪華クリエイターが集結しています。
本作の音楽を務めるのは、Deee-Liteのメンバーとしてデビューして、今やMATAFIVEのメンバーでもあるTOWA TEI氏。
この度、2021年11月27日(土)に発売となるサウンド・トラック盤「SUPER CROOKS(Soundtrack from the Netflix Series)」のリリースを記念して、TOWA TEI氏にメールインタビューを実施しました。
TOWA TEI(テイ・トウワ)プロフィール
1990 年に Deee-Lite のメンバーとして、アルバム『World Clique』で全米デビュー。
現在、9 枚のソロアルバム、3 枚の Sweet Robots Against the Machine 名義、METAFIVE のファースト・アルバム等がある。その他に、2013 年 9 月から現在に到るまで、東京・青山にある INTERSECT BY LEXUS -TOKYO の店内音楽監修。2017 年、オリジナルアルバム『EMO』をリリース。NHK ドキュメンタリー番組「草間彌生 わが永遠の魂」の音楽を担当。2018 年、YMO 結成 40 周年アルバム「ノイエ・タンツ」企画監修デザインなど。2019 年、細野晴臣氏 50 周年記念ドキュメンタリー映画『NO SMOKING』のキービジュアルを五木田智央氏と担当。ソロデビュー 25 周年を迎える。
「受けとかなきゃ」と思ったきっかけとは?
――TOWA TEIさんがここまで1タイトルのアニメ作品の劇伴を手掛けられる経験は初めてかと思いますが、最初に今回のお話を聞いた際はどのように思いましたか?
TOWA TEIさん(以下、TOWA TEI):堀元宣監督の熱い思いにも心を動かされました。堀さんは僕より僕の音楽に詳しくて(笑)。最初のミーティングの後に、僕がこれまでリリースしたいろいろな曲について、それぞれがどういうシーンに合うかっていうコメントをリストにして送ってくれた。
例えば『BIG FUN』収録の「Y.O.R.」だったら、“二話冒頭の刑務所の内部描写で使いたい”とか、「Taste Of You」だったら“調子良く悪事を働いていそうな曲”とか……そういう発想で作ってないんですけどね(笑)、自分以外の人による客観っていうか、そのハマり具合が面白いなと思いました。
結果ソロの既存曲から32曲、新たに必要な物を10曲書き下ろしました、CD LPにはそのうちの9曲を収録しました。
――『SUPER CROOKS』の印象や、シナリオ等をご覧になった感想をお聞かせください。
TOWA TEI:サウンドトラックを今回受ける気になったのは、原作が「キングスメン」や「キック・アス」で知られるコミック界のレジェンド、マーク・ミラーだったから。キャラクターを作り出すのが上手い人で、昔から好きだった。
「スーパー・クルックス」のプロットと大まかな流れを渡されて読んでみたら、超能力だったりミュータントっていう要素にも興味を持てたので、こういうオファーにはなかなか恵まれないから、受けとかなきゃなと思いました。
というか、能力者や宇宙人、ミュータント。そういったマイノリティやSFに自分は向いてるのではないかと。一般人のラブコメディとかにはつくるのは難しそうだなと。しかし既存曲で使えそうな曲があればぜひ使ってください。
――制作時に心がけた点や意識したことなど、『SUPER CROOKS』の劇伴ならではのポイントをお聞かせください。
TOWA TEI:そもそもこの為につくった訳では無い過去のソロ楽曲群(32曲が)監督の妄想イマジネーションによって縦横無尽に使われているので、ならば、書き下ろしの10曲も、それらに遜色のない、TOWA TEI SOUND クオリティにしなきゃ、というか成ったかなとは思います。
オススメ曲、こだわったポイントは?
――収録楽曲の中で、特に力を入れて制作した曲や、個人的に印象に残っている曲、作品のファンにオススメしたい曲など、こだわったポイントも含めてお聞かせください。
TOWA TEI:一番最初につくって即OK頂いた、一番抽象的なAWAKENING(覚醒)とその後に先ず用意した JOHNNYとKASEY其々のテーマでしょうか。その3つがこの劇伴の全体のレンジ幅を表してるような。
KASEYはこの劇伴で唯一、所謂音符的古典的と言えるので一番アレンジが効くテーマに。その一方音響的なJOHNNYは、主人公JOHNNYは電気を操るのでエレクトリックにかつ、このアニメのクール部分担当のテーマかなと。
一番抽象的なAWAKENING的なものは機会があればまた、絵を観ながらピッタリとつくったりもしたいです。
――その他、制作の過程で印象に残っているエピソードがございましたら、お聞かせください。
TOWA TEI:毎回こんなにスムーズに作れるとは思えないですけど、機会があったらまたやりたいですね。本当は自分の楽曲だけではなく、他人のを選曲したりも含めてやりたいんですよ。
――アニメーションに劇伴をつける作業において、映像と音楽のバランスはどのように考えられているのでしょうか?
TOWA TEI:アニメは詳しく無いですが、個人的には音楽が少ない、少なく感じる映画が好みです
――これから本作やサウンドトラックを聴く読者へ向けてメッセージをお願いします。
TOWA TEI:Netflixなので、先ずはいつも洋画を観てる時のように、英語吹き替え、日本語字幕で楽しんで次に日本語音声、英語字幕で楽しもうと思ってます! HOPE YOU ENJOY!
リリース情報
TOWA TEI「SUPER CROOKS(Soundtrack from the Netflix Series)」
2021年11月27日(土)リリース
【CD盤】
タイトル:SUPERCROOKS(Soundtrack from the Netflix Series)
品番・価格:COCB-54340 3,300円(税込)
収録曲:
01 ALPHA 02 JOHNNY 03 SEXY KASEY 04 SUPER CROOKS 05 SENSE OF CRISIS 06 SUGAR
07 MOSS COVERED ROOTS 08 KASEY 09 INTRIGU 10 BASTARD 11 AWAKENING
12 KASEY REPRISE 13 BROCANTE 14 RADIO (EDIT) 全14曲
【LP盤】
タイトル:SUPERCROOKS(Soundtrack from the Netflix Series)
品番・価格: COJA-9443 4,180円(税込)
収録曲:
<Side A>
01 ALPHA 02 JOHNNY 03 SEXY KASEY 04 SUPER CROOKS 05 SENSE OF CRISIS
<Side B>
06 SUGAR 07 MOSS COVERED ROOTS 08 KASEY 09 INTRIGUE 10 BASTARD 11 AWAKENING
全11曲
<TOWA TEI WEB>
OFFICIAL
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METAFIVE
Netflixシリーズ「スーパー・クルックス」について
「スーパー・クルックス」は、ジョニー・ボルトにスカウトされた超能力を持つヴィランたちが、最後の強盗に挑むクライムアクション。彼らのターゲットは、冷酷なスーパーパワーを持つ犯罪者。一世一代の大勝負がいま始まる。
スタッフ
原作:マーク・ミラー、レイニル・ユー/原案:マーク・ミラー/監督:堀 元宣(「キャロル&チューズデイ」(監督)、「ひるね姫」(絵コンテ、演出、作画監督))/シリーズ構成:佐藤大(「カウボーイビバップ」「オルタード・カーボン: リスリーブド」)/キャラクター原案:レイニル・ユー/キャラクターデザイン:三谷高史/コンセプトデザイン:ブリュネ・スタニスラス/音楽:TOWA TEI/アニメーション制作:ボンズ
日本版キャスト
ジョニー・ボルト:津田健次郎/ケイシー・アン:坂本真綾/クリストファー・マッツ:家中宏/カーマイン/ザ・ヒート:木村靖司/グラディエーター:ピエール瀧/ジョシュ/ザ・ゴースト:諏訪部順一/サラマンダー:江川央生/TK・マッケイブ:竹本英史/ロディ・ディーゼル:稲田徹/サミー・ディーゼル:木村昴/プレトリアン:羽多野渉/フォアキャスト:KENN
作品ページ:https://www.netflix.com/jp/title/81034907
配信:Netflixにて全世界独占配信中(全13話)