TVアニメ『結城友奈は勇者である -大満開の章-』犬吠埼樹役・黒沢ともよさんインタビュー|「これから先も、わたしにとってはかけがえのない作品であると思います」【連載14】
2021年10月より放送中のTVアニメ『結城友奈は勇者である -大満開の章-』。本作はアニメ『勇者である』シリーズの最新作で、結城友奈たち讃州中学校勇者部の面々に加え、これまで小説として展開されていた『乃木若葉は勇者である』『楠芽吹は勇者である』の物語をも描いています。
アニメイトタイムズでは、そんな本作の出演声優陣総勢17名を対象としたインタビューを実施しました。連載第14回目となる本稿では、犬吠埼樹役・黒沢ともよさんへのインタビューをお届け!
黒沢さんがシリーズの変わらない魅力として答えてくれたのは、スタッフさんたちの愛情に加え、結城友奈役・照井春佳さんの魂なのだとか。他にも様々な裏話を伺っていますので、要チェックです!
自分の器量を理解していった思春期だったなと思います
――2014年10月放送だったアニメ第1期から数えて7年目となりました。今回で3期目ですが、シリーズの変わらない魅力をひとつ教えてください。
犬吠埼樹役・黒沢ともよ(以下、黒沢):シリーズの変わらない魅力は、スタッフの皆様の並々ならぬ愛情に加えて“照井春佳”ちゃんという素晴らしい声優さんの透き通った魂だなぁと思います。心から。
――黒沢さんは第1期当時10代だったと思います。この作品で色々な経験をされたと思うのですが、記憶に残っているエピソードや思い出をひとつ伺ってもよろしいでしょうか?
黒沢:“バラエティ”と言われる類のハジケタ企画をたくさん体験させていただきました。「作品のために」という大義名分がなかったら、わたしはあそこまであっけらかんと携われていたのか、今思い返すと自信がありません。
作品のためにと強く思ったからこそあそこまではっちゃけて楽しめたし、その機会を通して自分の器量を理解していった思春期だったなと思います。
――第3期を実際にご覧になっていかがでしたか?
黒沢:涙が止まりませんでした。私たちの知らない勇者たちの姿がそこにあって、胸が苦しくなりました。
もしかしたら今の私たちに至る物語も心情の多くを踏まえてみたらこんなふうに心が苦しくなるのかしら、と。
大切に、ありがたく、生きていきたいなぁと思いました。
――改めて樹を演じた感想と、演じる際に気を付けたor意識していたことを教えてください。
黒沢:樹はとても可愛い女の子なので、今でも収録の前にちょっぴり緊張します。わたしはかわいくできるのかしら、と。
実は2期のアフレコの前後数年、わたしの喉にはどっかりとポリープが腰を据えており、高い声を出そうとすると細く掠れてしまうという状況でした。
その中で精一杯演じた2期の映像と混ぜ合わせながら3期では追加で音声を録り下ろしたので、今の声が健康すぎてむしろちゃんと混ざるかなぁと心配しながらも、心強さを感じさせる樹の雰囲気を心がけました。
――第3期での樹の印象や、魅力的だと感じた部分も教えていただけますでしょうか。
黒沢:3期は、最後に向かってグラデーションでどんどん心強くなっていく様が印象的でした。
ただ前のめりになるというより、気前良く、どんどんおおらかになっていくという印象だったのが樹らしくてとても感激しました。