京都アニメーションの歴史がすべて詰まっている作品。今の若い人たちに見てほしいーー完全オリジナルアニメーション『ムント』相沢舞さん、小野大輔さんBD BOX発売記念インタビュー
“これが京都アニメーションだ!”
ーーお二人にとってもすごく思い出深い作品になっている『ムント』ですが、本作ならではの魅力、面白さはどこにあると思いますか?
小野:『ムント』ならではの魅力……相沢さん、どう!?
一同:(笑)。
相沢:ユメミの成長の物語ではありますが、結構頑固な女の子で、彼女の成長過程はもちろんのこと、地上から天上界に行く作画の変化も楽しめると思います。
もともとの作品がすごく時間をかけて作っているものですし、京都アニメーションさんの作画の歴史も見られます。
天上界に行ってからユメミの表情が一気に柔らかくなりますが、その作画の表現力も素晴らしいですし、ユメミの成長と京都アニメーションさんの画の力を感じられるはずです。
あと、特典が盛りだくさんですので、ぜひ皆さんの手元に置いてほしいです。特典には、OP絵コンテギャラリーや特製原画ブックもついていますし、木上益治監督のいろんな言葉も入っています。
木上監督や鶴岡陽太音響監督などが登場するオーディオコメンタリーもとても和気藹々としていて面白いです。その雰囲気を感じていただけたら嬉しいですし、本当に歴史が詰まっているBlu-ray BOXになっているので、ぜひよろしくお願いします。
小野:ラジオも収録されていますからね(笑)。傑作選だから絶対面白い!
相沢:何がセレクションされたのか私も気になります(笑)。
小野:僕も相沢さんと同じ気持ちで、特に木上監督を始めとしたスタッフ陣のお話はとても貴重だと思います。木上監督のコメントや会話を読んで聞いて、僕自身も改めて知ることもありました。
こんなことを考えながら、こんな風に笑いながらこの作品に魂を込めてくださっていたんだなと。貴重なお話がたくさん聞けます。恥ずかしいですが、若かりし僕らのインタビューも載っています。
この作品は京都アニメーションの歴史がすべて詰まっている作品です。作画・演出の変遷、どんな風に変わっていったのか、どんな風に表現力が高まっていったのかわかります。
京都アニメーションの素晴らしさを感じたければ『ムント』を見ろと。これが京都アニメーションの真髄だと胸を張って言いたいです。
『ムント』シリーズ作品概要
ストーリー
中学生の少女・ユメミには幼い頃から抱えている悩みがあった。自分だけが見ることができる空の浮島。その浮島を見ないようにするため、いつしかユメミは空を見なくなった。
そんなある日、突然、赤い髪をした少年がユメミの前に現れる。彼の名はムント。ユメミが見ていた浮島の世界、天上世界の魔導国から来たという。かつて、天上界と地上界のバランスは万能の力“アクト”の循環によって保たれていた。
しかし、遠い昔、ある災いによって時空が閉じたことでその循環が断たれ、天上界のアクトが枯渇し、天上各国は消失の危機に瀕していた。
このままでは、いずれ地上界のアクトも費え、世界は破滅を迎えてしまう。全ての鍵を握るユメミに最後の望みを託して迫る魔導国の王・ムント。異界の王の突然の来訪に戸惑うユメミ。
二人は果たして世界の危機を救うことができるのか。遥かなる時空を経て交わる二つの運命が今動き始める!
スタッフ
企画:八田陽子
シリーズ構成・脚本:木上益治とユメミる仲間たち
チーフプロデューサー:安田 猛
プロデューサー:八田英明・伊藤 敦
監督:木上益治
キャラクターデザイン・作画監督:荒谷朋恵
美術・ボード:田村せいき
設定:髙橋博行
色彩設計:高木理恵
撮影監督:中上竜太
編集:重村建吾
音響監督:鶴岡陽太
音響制作:楽音舎
音楽:神前 暁・monaca
音楽プロデューサー:斎藤 滋
音楽制作:ランティス
アニメーション制作:京都アニメーション
製作協力:角川書店・角川メディアハウス・クロックワークス
製作:京都アニメーション
キャスト
日高ユメミ:相沢 舞
ムント:小野大輔
小野イチコ:堀川千華
今村スズメ:今野宏美
高森カズヤ:高橋伸也
戸部タカシ:水原 薫
日高シゲル:平松宏和
日高ノゾミ:井上喜久子
日高チカラ:内田 彩
ガス:稲田 徹
グンタール:若本規夫
グリドリ:白石 稔
リュエリ:田中涼子
トーチェ:松元 惠
イリータ:土谷麻貴
ライカ:斎藤楓子
ルイ:遠藤広之