京都アニメーションの歴史がすべて詰まっている作品。今の若い人たちに見てほしいーー完全オリジナルアニメーション『ムント』相沢舞さん、小野大輔さんBD BOX発売記念インタビュー
京都アニメーションによる完全オリジナルアニメーション『ムント』シリーズの魅力が凝縮されたBlu-ray BOXが、2021年12月22日(水)に発売となります。
本作は、主人公・日高ユメミと異界の王・ムントとの出会いから始まり、世界の崩壊に立ち向かうことを通じて、ユメミの“心の成長”が描かれる作品です。
そのBlu-ray BOXの発売を記念し、日高ユメミ役の相沢舞さんとムント役の小野大輔さんにインタビューを実施! 当時の貴重なお話や『ムント』ならではの魅力を語っていただきました。
ずっと語り継いでいきたい作品
ーーいきなり個人的な話で恐縮ですが、映画館で流れた広告で『ムント』を知りまして、一気にハマりました。
日高ユメミ役・相沢舞さん(以下、相沢):わぁ!嬉しいです!
ムント役・小野大輔さん(以下、小野):今からでも見てくださる方がいらっしゃるのはすごく嬉しいです。
ーー新鮮な気持ちで楽しませていただきました! そんな素晴らしい作品のBlu-ray BOXが時を経て、2021年12月22日(水)に発売されますが、お話を聞いたときどのように思いましたか?
相沢:TVシリーズが終わった後に劇場版が上映されましたが、そこで自分の中で完結していたこともあって、まさかBlu-ray BOXが発売されるとは思っていなかったのですごく驚きました。
十数年経って、もう一度皆さんのお手元に届けられる機会、そして新たな方に知っていただく機会をいただけたことに本当に嬉しく思っています。
小野:相沢さんも僕も当時はまだまだ若手だった頃で、僕の中で声優のお仕事は“これからだ”と思っていた時期に出合った作品です。
京都アニメーションの始まりであり原点になっている、京都アニメーションが持っている“温かい気持ち”や“熱い想い”が込められた作品だと思っているので、2021年の今、こうしてBlu-ray BOXになることにすごく意味があると感じています。
ずっと語り継いでいきたい作品というか、新しく見てくださる方も新鮮な気持ちになりますし、“京都アニメーションっていいなぁ”と感じることができるのではないかと。
Blu-ray BOXになったことによって、新しく触れる方はもちろん、『ムント』を愛してくださっている方も宝物のように家に置いておけますし、見たいときにいつでも見ていただけるようになるので、Blu-ray BOXにしていただけることはすごく嬉しいです。
ーー『ムント』は京都アニメーションの原点とも言える作品。小野さんがおっしゃったように、今だからこそBlu-ray BOXとして発売する意味があると思います。
小野:『ムント』の後に、『Free!』など京都アニメーションのオリジナル作品がたくさん出てきましたよね。どんどん京都アニメーションのファンの方が増えてきて、特に若い方がここ数年で増えたと思うんです。
改めて、その方たちに『ムント』を見てほしいですし、「これが京都アニメーションのオリジナル作品の1番最初なんだよ!」と伝えたい。
そういう想いがあったので、誰がBlu-ray BOXにしようと言ってくれたんだろう!?と思いましたし、感謝の気持ちでいっぱいです。本当に若い方たちに『ムント』を見てほしいと思います。
相沢:そうですね。最近ではあまり見ない感じの童話的なストーリーですので、新鮮な気持ちになっていただけると思います。
小野:確かに!『ムント』は王道ファンタジー的なストーリーだよね。
ーー劇場版も先日拝見させていただきましたが、最後のシーンが感動的でまだ余韻に浸っています……。
小野:その感覚、すごくわかります。『ムント』はここがあそこがこうで良かった!というような感覚ではなくて、全体がすごく良かったというか、優しい気持ちやあったかい想いが残る感じですよね。
なので、「すごく良い作品なんだよ!!」という気持ちでいっぱいになりますし、「何が面白いの?」と言われたら「とにかく見て!」と言うしかない(笑)。
相沢:すごくわかります……!
小野:だよね! 逆に、初めての方に対して、どうやって勧めたら良いと思う?
相沢:お話がシンプルなので、どの世代の方が見ても理解しやすいところでしょうか。
老若男女でも『ムント』の童話的なストーリーに、どこか子供の頃に見たことがあるような懐かしさを感じられると思いますし、京都アニメーションさんの素晴らしい作画もあり、お話がスッと入ってくるのではないかなと。
お子さんと一緒に見ていただけますし、どの世代が見ても懐かしい気持ちになれると思います。
小野:確かに、その通り! どんな人にも自信を持って勧められる作品です。
相沢:悪い影響を与えるのでは……といった心配がないですよね。
小野:あはははは(笑)。これはちょっと子供に見せたくないな……ってところがないもんね。子供にとってちょっと怖さを感じるのは、若本(規夫)さんが演じるグンタールのテンション感だけかな(笑)。
相沢:(笑)。
ーーグンタール、良い味が出ていて好きですよ!
小野:顔が怖いですけどね(笑)。でも本当に『ムント』はおとぎ話のようなストーリーですので、親御さんにも小さいお子さんにも見ていただきたいです。