冬アニメ『CUE!(キュー)』六石陽菜役・内山悠里菜さん&天童悠希役・鷹村彩花さんインタビュー|アフレコ現場で4チームの個性を再認識! Flowerは“熟年夫婦”、Birdは“男子高生”!?
アニメのアフレコで成長や楽しさを実感できた瞬間とは?
――アニメを通して、『CUE!』に初めて触れる方もいらっしゃると思います。おふたりの考える『CUE!』の魅力的なところを教えてください。
内山:楽曲がいい!
鷹村:制作陣がとても豪華です。今回のアルバムではZAQさん、ヒゲドライバーさんといった、アニソンのプロのみなさんが参加されていて、歌っている自分たちもすごく楽しかったですし、聴いてくださるみなさんにもすごくワクワクして楽しんでもらえる曲になっていると思います。
内山:ぜひライブを一度観てほしいです。生音だと感じるものは全然違うと思いますし、16人の動きや、フォーメーションもすごく綺麗なので。
――MVでの16人の動きは圧巻です。台本などを読んでの、TVアニメ『CUE!』の印象はいかがですか?
鷹村:「この子たちの物語が始まっていくんだな」と“始まり”をすごく感じました。
内山:シナリオを読んだとき、とても楽しかったです。『CUE!』らしさがすごくあるというか、今まで演じてきたキャラクターのバックボーンを改めて実感しました。それぞれのキャラの良さがすごく詰まっているアニメになっていて、『CUE!』ってやっぱりいい作品だな、と思いました。
――せっかくおふたりいらっしゃるので、お互いの演じているキャラクターの印象をお聞かせいただけますか?
鷹村:16人全員まっすぐひたむきではあるのですが、中でも陽菜は、王道ヒロインらしさのある、本当にまっすぐな女の子だと思います。
「私はこの夢を追い続けます!」というひたむきさがあって、見ていてまぶしいですし、「自分もこういう感じだった」と初心を思い出させてくれる子です。
彼女の言葉一つ一つがまっすぐ心に届くので、自分自身も励まされますし、悠希もきっと陽菜のこういうところが好きで、惹かれているんだろうな、と手に取るように分かりました。
内山:ありがとう。(自分の演じるキャラクターを)違った視点で見てもらえると面白いね。
私も、悠希ちゃんはまぶしいなって思います。あと、彼女は自分の弱さを他人に見せないんです。
鷹村:すいません。
内山:でもそれが逆に素敵だと思っています。弱さを見せないのは簡単ではないし苦しいと思うんです。私自身、『CUE!』のお仕事を始めた頃に、行き詰まっていても誰にも話せていなかったので、重なる部分がありました。
でも、悠希ちゃんは苦しさをさらけ出さずに、笑顔で周りに接するんです。彼女をちゃんと見ている人にとっては、めちゃくちゃ刺さるキャラクターだと思います。
鷹村:うん。(本当は)もろいんだよね。
内山:元気にはしゃいでいるキャラクターではなくて、彼女には色々なバックボーンがあるんです。それを知っていくと彼女の頑張りがすごく分かるし、彼女が落ち込んじゃうと、みんなの士気も下がりそうなくらいムードメーカーでいてくれるので、「いつもありがとう」と感謝しています。
鷹村:ありがとう。『CUE!』は、16人それぞれ抱えているものがあるのですが、中でも悠希ちゃんは背負っているものがリアルなんです。私も昔、同じものを背負っていたので、彼女の気持ちがすごく理解できました。
彼女はある意味、臆病なんだと思います。「みんなには笑っていてほしい。自分のせいで悲しませたり、悩ませたくない」という思いがあるので、みんなの前では元気な姿を演じているんです。
そんな風に、各キャラの深いところも見ていただけたら、もっと好きになってもらえると思うので、ぜひ注目してほしいです。
――そんなキャラクターが16人もいたら、視聴者側の感情が感動でグチャグチャになりそうですね……(笑)。
ふたり:なると思います!
鷹村:私たちもアフレコで泣きまくりでした。Vチェックの時点でグズグズになっていて(笑)。
内山:アニメだと真咲社長の言葉もより響くんです。
――冒頭の方でも少しお話いただきましたが、実際に収録してみていかがでしたか?
内山:一度、ゲームで掛け合いで収録したことはありましたが、私はアフレコブースで喋ること自体がほぼ初めてで。周りはアフレコ経験のある子が多いこともあって、足が震えてしまうくらいガチガチに緊張しました。
でも、Flowerのメンバーが一緒にいたから徐々にリラックスできたんだと思います。もし全キャストが一緒にいる収録だったら、本当にヤバかったです。足が震えて動けないくらいで、台本をめくるときもすごく焦りました。
鷹村:私も、アニメのレギュラーとしてのアフレコは初めてだったので新鮮でした。緊張は、していたかなあ……? ライブなどもそうなんですが、私、夢中になってしまうと、後からあまり思い出せないんです(笑)。
でも、すごく楽しめた実感はあります。悠希は自分とリンクしている部分が多く、感情移入も自然とできていたので、気負わずにすごくリラックスしてできたと思います。普段からわちゃわちゃしている、Birdのメンバーの関係がそのままキャラクターにも反映されたので、肩肘張らずにできました。
あとは、「こういう感じで言いたい」「もうちょっとこうしたかったな」と思ったらすぐ録り直しをお願いしたりと、4人とも果敢にチャレンジしていたと思います。
――成長や手ごたえを感じられる現場だったんですね。内山さんは収録を通してチャレンジできたことや気づいたことはありましたか?
内山:陽菜と私はめちゃめちゃ似ているので、自分なのか陽菜なのか分からないくらいシンクロしていたとは思います。
ただ、アニメの収録を通して、陽菜のほうが勇気があってすごいなと思いました。私はまだ失敗を恐れてしまうのですが、彼女は「怖いな、怒られたくないな」と思っていても、チャレンジを果敢にしていくので、すごく尊敬しています。
自分ができないことを彼女がやっている瞬間は、自分のためにもなりますし、勇気づけられるので、彼女がチャレンジしていく過程を演じるのは本当に楽しかったです。
――内山さんの中ではキャラクターが1歩先をリードしていて、追いかけていくとご自身も自然と成長できるんですね。
内山:はい。(彼女に)私も育成されています(笑)。
鷹村:でもホントにそうだよね! 悠希ちゃんは強いというか、「怖いときこそ笑え」というタイプですし、まっすぐなので、私も見ていて奮い立たされます。
私自身、悠希ちゃんと一緒に声優という職業を歩んでいるので、全然違うお仕事をやっていても、彼女のことを思い出すんです。
例えば、オーディションに受かったときに「悠希ちゃん、受かったよ!」と語りかけたり、逆に、「こういうときはこうするんだよ」と彼女に言われたりします。
ずっと一緒にいるというか、寄り添っている感覚があり、お互いに切磋琢磨する。キャラクターですが、ある種ライバルのような感覚です。
――素敵なキャラクター・キャストの関係ですね。ちなみに、役者を描いた作品ならではだと思うのですが、「演じているキャラクターがさらに(劇中作の)キャラクターを演じている」のはどのような感覚なのでしょうか?
ふたり:不思議です。
鷹村:「声優をやっているな」と実感できるので、すごく楽しくもあります。でも実は、悠希ちゃんを演じているときは“演じている”という感覚はあまりないんです。
内山:私も。
鷹村:なので、「中の人の中の人」という感覚より、「自分が(悠希が掴んだ役を)演じている」という感覚が強いです。精神がつながっている……みたいな。
内山:分かる!