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冬アニメ『プリコネR』第2期 ユニ役・小原好美インタビュー【連載第4回】

ユニの終着点はやっぱりそこなんだ――冬アニメ『プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2』ユニ役・小原好美さんインタビュー【連載第4回】

セリフの尺の長さにもスタッフの愛を感じました

――ユニを演じる際に意識していることもお聞きします。ユニはかなり言葉遣いが独特ですが、最初に設定やセリフを見た時はいかがでしたか?

小原:可愛い子ではあるんですけど、なかなか難しそうだな、気合いを入れなくちゃなと思いました。ユニって台本のページ数的にもワード数的にも結構多いので、ほかの作品よりも準備に時間を割かないとユニになれないんです。台本をもらったら、演じる前にまず解読するところから始まって、それが3時間ぐらいかかりますから(笑)。読めない言葉も多く、「可愛い顔して、なんでこんな難しい言葉を知っているんだ!?」と思いながら調べています。

最初は試練だと思いましたけど、演じるにつれてそれが快感になってきて。解読する時間は毎回必要だとしても、ユニと向き合う時間はすごく嬉しいです。

――難解すぎてわからなかったとしても、最後は「端的に換言すると」と言ってくれますからね(笑)。

小原:そうそう。最初から端的に言っておくれ! と思っちゃいます(笑)。

――難しい言葉遣いがある一方で、アニメでもあったように「ほわぁ〜〜〜っ!」「興味深ぁ〜〜〜っ!」などとテンションのあがるところは、演じていても楽しそうです。

小原:楽しいですね。でも、最初の頃はなにが正解なのかわからなくて。一度録った後に「ユニは興奮しているから、結構早く、まくし立てる感じでお願いします」と言われることが多かったです。最近になってやっと、ここは言葉遣いがこうなっているから、ここであげてここで落とした方がいいのかな……というのが分かるようになってきました。それに、難しいからこそ演じきった時の帰り道はすごく気持ちがいいんです。「ユニやってやったぜ!」と思いながら帰ります(笑)。

――そういったことを経て、今回のアニメの収録はどうでしたか?

小原:ゲームでは(セリフの)尺がないので、自分のやりやすい言い回しで演じられますが、アニメでは自由にするわけにはいかないんです。決められた尺の中にあの難しい言葉遣いをどう収めるのか、最初に台本をいただいた時はプレッシャーがありました。

でも、収録用の映像を見たら、ユニのセリフのボールド(そのキャラクターが喋っていることを示す印)が異様に長かったんです。きっとスタッフさんが配慮してくれたんだと思って感動しました。本番でも「もうちょっとゆっくりでいいですよ」と言われましたし、いろいろな人に助けてもらっているなと感謝の気持ちでいっぱいになりました。

――さらに、ゲームと同様にユニの愛玩鉱物であるロゼッタも登場しました。ロゼッタの口調も独特ですが、演じる上ではどのようなことを意識したのでしょうか?

小原:アニメの収録は「ゲームのキャラクターからずれないようにしてくれれば大丈夫です。基本的には役者にお任せします」というディレクションでしたから、もっとこうしてくれ、ああしてくれといったことはなかったです。

ゲームで演じた時は、ロゼッタも最初なんじゃこりゃ! と(笑)。“(ユニに)自我を与えられた”とのことだったので、ユニとはまた変えなくちゃいけないと思っていたんです。「可愛い声だけどちょっと機械音っぽく、ロボットっぽくやってみてください。だけどガチガチのロボ感は出さなくていいです」と脚本を書かれた王雀孫さんに言われて、そういう感じで何回か演じさせてもらい、今のロゼッタが固まりました。

――自我が与えられているからロゼッタ本人の意思で喋っているんでしょうけど、ユニが一人芝居をしているようにも思えるんですよね。

小原:そうなんですよ。やっぱりどこかユニっぽいところを持っているのが面白いですよね。ちょっと欲しいです(笑)。

でも、思った以上にアニメでロゼッタの出番があったのは嬉しかったです。香盤表にはワード数も書かれているのですが、ユニがたくさんセリフをいただけていたので「よーし!」と思って下の方まで見ていったら、もうひとつ私の名前とロゼッタのワード数がかなり書いてあって。「え? ロゼッタそんなに喋っているの!? ゲームでもそんなにないぞ!」となりました(笑)。後半はちょっと狂っちゃいましたけど、ロゼッタが活躍したのは嬉しかったです。

統一感のない3人の漫才みたいな感じが愛おしいです

――改めて、小原さんが感じるチエルやクロエの魅力はどういうところかお聞かせください。

小原:ふたりとも魅力ありまくりですよね。チエルはいい意味でうるさくて、「ちぇる〜ん♪」という言葉もなんじゃこりゃ! と最初は思ったんですけど、今はあれがないと寂しいですし。チエルってどこか高嶺の花なところもあると思うんです。でも、可愛い女の子やアイドルを見てオタクになった瞬間に(ファンの目線に)降りてくるじゃないですか(笑)。そういう幅も素敵ですね。

※チエルは成績優秀でなんでもこなす天才。一方で【カルミナ】の大ファンでもあり、特にノゾミに対する魂の叫びは必聴。

――そういう部分はぜひゲームで見て欲しいですね。クロエの魅力についてはいかがですか?

小原:クロエさんは見た目がクールですし、テンションが低いので、もっと可愛い系の子が好きな人もいると思います。でも、ちょっとデレっぽいところが出てきたり、急に声色が変わったりするんですよ。基本的にはチエルのこともユニのことも大切にしてくれる優しさが言葉の端々から感じられて、そういうところもすごく好きですね。それもすべて種﨑さんの声だからこそだと思います。キツすぎず、独特の脱力感のある言い回しがいいですよね。

――本当に3人とも個性やクセは強いですけど、魅力たっぷりです。

小原:個性がバラバラで統一感はないけど、3人揃った時にいい意味で衝突しながらもまとまっている、その感じがすごく好きで。この2人がいるからこそ、ユニも皆さんに愛されているのかなと思います。

――そんな3人をまとめて見た時の印象はいかがでしたか?

小原:どうやってこの3人がまとまるんだろうと思いました(笑)。見た目は幼女でじいさん口調の少女(ユニ)と、ザ・アニメに出てきそうなアイドルっぽく可愛いチエル、現代にいそうなちょっと冷めた感じのクロエさん#### ――普通なら仲良くならなそうな3人じゃないですか。【リトルリリカル】(ミソギ、ミミ、キョウカ)みたいに“可愛らしい”という統一感があるわけでもない。あるとしたら唯一“制服”だけで。でも、不思議とこの3人が一緒になるのが面白いです。

振り返ってみたら、そこがすごく良かったんだろうなと思います。ユニみたいなキャラクターが3人いたら、それはそれで難しくて。チエルが「ちぇる〜ん♪」と言って去っていったら、次は難しい言葉遣いのユニが出てくるのは見ていて楽しいですし、クロエさんは冷たそうに見えてすごく優しい人なので、その3人の漫才みたいな感じが愛おしいというか。台本をめくってチエルやクロエさんが出てくると、ボイスがついたのを早く聞きたいとワクワクするんですよね。

――3人揃った時の無敵感はすごいですからね。ユニ的には【なかよし部】ではなく【ユニちゃんズ】でしょうけど。アニメでも主張していましたから(笑)。

小原:そこは譲れないんでしょうね(笑)。

――キャラクターだけでなく、演じる3人も揃ったら無敵感が出そうです。

小原:最初に【なかよし部】が発表されてお2人(佐倉さんと種﨑さん)の名前を見た時、ちょっとガタガタ震えたんですよ。え〜〜!! この2人と並べないよ! と思って(笑)。ちゃんと私の声がマッチするように(ユニが)描かれていたから良かったと思いながらも、内心は不安でした。プレイしてくださる方が「やった〜! 佐倉さん! 種﨑さん! ん? 小原??」ってなっちゃうんじゃないかなって……。

――いやいや、もちろん小原さんのユニはどういう感じなんだろう? とは思いましたが、聞いてみたらめちゃくちゃ魅力的でした。

小原:ありがとうございます。ほかの作品でも、可愛いけどちょっと抜けている子、アホっぽい子などを演じることは結構多かったのですが、ユニはちょっと違うテイストで。見た目が可愛いからといってあまり声は可愛いに持っていきすぎずローテンション、だけど暗くみせすぎない。その塩梅が正直難しかったです。でも、そういうお芝居を身につけるきっかけになりました。ユニのおかげで、演技の幅が少し増えたのかなって思います。

(C)アニメ「プリンセスコネクト!Re:Dive」製作委員会
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