声優&アーティスト・熊田茜音さん1stアルバム「世界が晴れたら」リリース記念インタビュー|自分自身をさらけ出し、ストレートな気持ちを歌った楽曲が満載! バラエティ豊かな作家陣にも注目
2018年に声優デビュー、2020年にアーティストデビューし、さまざまなアニメ主題歌を担当している熊田茜音さんの待望の1stアルバム「世界が晴れたら」が2022年2月23日(水)にリリース!
『織田シナモン信長』オープニング主題歌&デビュー曲の「Sunny Sunny Girl◎」、『転生したらスライムだった件 転スラ日記』オープニング主題歌で寺島拓篤さんが作詞提供した「Brand new diary」、nano.RIPEが手掛けた『スーパーカブ』オープニング主題歌「まほうのかぜ」など、6曲のタイアップに加え、自身の髪を切ったMVでも話題の「いいんだよ」、ZAQさん作詞作曲の「drizzling」、10代の作詞家を公募した佐伯youthK×ウダノゾミの青春恋愛MVプロジェクト第2弾「濃い藍、油性の恋」など新録曲も熊田さんが作家陣と話し合いながら制作した「熊田茜音」を投影した曲ばかり。
今回アニメイトタイムズでは熊田さんに、アルバムにかける想いや、全収録曲のご紹介、6月12日(日)開催の1stライブへの意気込みをうかがいました。
デビュー曲「Sunny Sunny Girl◎」のレコーディングで大号泣!?
――2020年1月にアーティストデビューしてから3年目に突入しましたが、ここまでのアーティスト活動を振り返ってみての感想をお聞かせください。
熊田茜音さん(以下、熊田):学生時代からオーディションを受け続け、ずっとアーティストデビューを夢見ていました。その夢が叶ってデビューさせていただきましたが、ちょうどコロナ禍に入り、思うように活動できないことがすごく悔しくて、知らず知らずのうちに言い訳ばかりしていた気がします。でも、その時の自分は今以上に実力も全然足りていなかったですし、アーティスト以前に1人の人間としても未熟でした。
そんな中、2020年4月の「Start up DREAM」からデジタルシングルのリリースが始まり、8月発売の「Summer Jump YYYY!」から12月の「Pure White Love」まで5カ月連続リリースさせていただきましたが、9月発売の「夏空クロール」の時に空っぽな自分に気付いてしまったんです。最初は、デビューした嬉しさとキラキラした感情だけで突っ走っていましたが、そんな感情だけでやっていたらダメだと気付いて辛くなってしまいました。
存在するのかわからない正解を探している中、10月発売の「カコ→イマ→ミライ→?」と出会って少しだけ自分の方向性が見えた気がしましたが、またどんどん迷っていきました。迷いながら、自問しながらも進んでいくうちに、このアルバムに収録されている「いいんだよ」と出会って、見たくない自分をしっかりと歌詞にしていただけたことで、自分にとっていいターニングポイントになったかなと思います。それでも、今もまだ自分探しの途中ではありますが(笑)。
――このアルバムにも収録されているデビュー曲の「Sunny Sunny Girl◎」も想い出深い曲なのでは?
熊田:はい! でも、最初のレコーディングは気合が入り過ぎて、泣きじゃくってしまって録ることができませんでした。まだ何も分からないゆえに根拠のない自信があったのですが、ヘッドホンから流れてくる(自分の)歌声が想像していたものと違ったんです。「もっとこうしたいのに!」と思いながらもまったくできず、悔しさのあまり涙が止まらなくなって、「すいません、無理です!」と言ってブースから走り去ってしまいました。
その後、「仕事をしっかりやり切らないといけない」とブースに戻ったら、見守ってくださっていた皆さんが笑顔で迎えてくれました。「今日は無理だから方向性を一緒に見つけよう」と言ってくださったのがありがたかったです。
念願の1stアルバムは「自分自身」がテーマ。曲名は自分のもやもやとコロナ禍が晴れる時が繋がればという願いから
――さまざまな苦労があった中、今回遂にファーストアルバム「世界が晴れたら」をリリースすることになりました。どんなアルバムになっているのでしょうか?
熊田:熊田:私はLiSAさんが好きで、特に「LUCKY Hi FiVE!」をよく聴いていたのですが、曲順を眺めていると、「ここで盛り上げて、ここでぐっときてとかLiSAさんもいっぱい考えたのかな」と思い、幸せな気持ちになれました。
なので、私もいつかアルバムを作って、1曲ずつだけではなく、構成や流れでも楽しんでもらえたらいいなと思っていたので、そのチャンスをいただけて嬉しかったです。
制作するにあたって、元気でポジティブな部分を届けられたらと思っていたので、「Sunny Sunny Girl◎」のような明るい自分を貫こうとも考えましたが、「まだ自分探しの途中で未熟な私が無理に明るくするのはどうだろう?」とも思いました。
そこで、今の自分をありのままにさらけ出したら共感してくれる人がいるかもしれないと思い、「自分自身」をテーマに作り始めました。
――タイアップシングルとは違い、アルバムは自由度も高く、自分を表現しやすいですからね。
熊田:もちろん「Sunny Sunny Girl◎」、「Brand new diary」、「まほうのかぜ」、「ココロハヤル」、「またね、よろしくね」などのタイアップ曲も収録されていますが、「自分が今何を伝えたいのか」など、私が歌いたい楽曲の方向性についての希望を聞いていただきましたし、作家の方々とも対面でお話しさせていただいたので、1曲1曲に想いが込められた、やりたいことができたアルバムになりました。
――アルバムのタイトルの由来は?
熊田:制作途中に自分で考えました。今のコロナ禍と私自身の中の世界、両方にかかった意味になっています。私は今、もやもやした、視界がぼやけたところにいて、抜け出そうと必死にもがいている最中で、自分自身の世界が晴れた時とコロナ禍の状況がクリアになった時が繋がったら、きっと誰もが想像できなかった素敵なものが生まれるのでは、という希望を込めて付けました。