圧倒的歌唱力を誇る上野駅・飴屋 楊と鶯谷駅・根岸 優歌のユニット! 『STATION IDOL LATCH!』笠間 淳さん・寺島惇太さんインタビュー|駅と街の歴史や特徴がそのままキャラクターに現れている面白さ
飴屋 楊と根岸 優歌は似た者同士!?
――ボイスドラマ「根岸優歌観察日記」では2人の掛け合いがすごく面白かったです。実際に収録してみていかがでしたか?
寺島:他の方々のボイスドラマとはまたちょっと違っているように感じました。根岸くんはずっとモノローグというか、“何で僕がこんな目に遭わないといけないんだ……”とぶつぶつ言っていて、それを飴屋さんがナレーションで説明するという、どこか「情熱大陸」みたいなボイスドラマでした(笑)。
笠間:確かに(笑)。
寺島:そのテイストもすごく面白くて、いきなり一発目から特殊な入り方でしたが、駅で仕事をするときはしっかりとやる根岸くんの一面も垣間見れます。
笠間:確か、落とし物をして困っている人を助けていたよね?
寺島:そうですそうです! 駅員さんの鑑のような仕事ぶりでした。前半は変なところをたくさん見せて、でも最後には良いところをちゃんと見せていたので、僕自身も聴いていて気持ちの良い終わり方だなと。
あと、駅員として働いているときに「僕みたいな者に落とし物を拾われたら嫌ですよね」と言い始めなくて良かったなとホッとしました。そこまでいっていたら、いよいよヤバイなと思いますよね(笑)。
――ちょっと引いてしまうかもしれないです(笑)。
寺島:仕事モードになると、自分の本来持っている気質を封じ込めて、ちゃんと仕事ができるぐらいのレベルの変人さだということに安心しました。
笠間:たぶん、駅員をやっている自分のことは好きなんだろうね。それで、アイドルやっている自分のことは嫌い(笑)。
寺島:まさにその通りだと思います。
――そんな根岸くんに強い興味を抱いた飴屋さんは、彼をずっと観察していましたね。
笠間:個人的にもなんでそこまで根岸くんに執着しているのか、まだ見えてきていないので、そこがどんどん明らかになっていけばさらに面白くなるんじゃないかなと思っています。根岸くんも少しずつ飴屋くんに興味を抱いているところを見せているので、ある意味、2人は似た者同士かもしれませんね。
飴屋くんのほうは世の中の不条理すらも許容して生きている感じがしますが、そういう自分が逆に何かに毒されているようで嫌なんだと思います。だから、それに染まっていない根岸くんのことが気になって仕方がないんでしょうね。
――なるほど……! 笠間さんのお話で、少し飴屋さんの本質が見えてきたような気がします。
笠間:まだまだ謎だらけですけどね(笑)。飴屋くんは元ヤンらしいですから、過去も気になります。元ヤンであの格好だったら、もう明らかに中国マフィアですよね(笑)。
――飴屋さんの過去も気になりますが、根岸くんがLATCH!に加入した経緯も気になりますね。
寺島:おそらく、引っ張り出されたと思います。
笠間:飴屋くんに引っ張り出されて、脅されているのかもね(笑)。
寺島:あはははは。そこも根岸くんの面白いところで、完璧な拒絶をしていないんです。自分でも気づかないけれど、何だかんだ流されたい、強引な大きな力に無理やり動かされたい気持ちがあるんじゃないかな。嫌々やっているスタンスを取りながらもアイドル活動を楽しんでいるように思えます。
笠間:もうヒロインだね!
寺島:確かに(笑)。ちょっと中二病的なものがあると思います。例えば、クリスマスパーティーや誕生日パーティーをやってほしいと自分からは言えないけれど、行動力のある友達がやってくれることを期待したり、口では「やらなくていいよ!」と言っているけど内心は超嬉しいみたいな。
素直にありがとうと言えない、そういうところを持ったまま大人になってしまったんだと思います(笑)。
――確かに! 根岸くんはそんな感じがします。
寺島:歌は好きなので、LATCH!としてステージに立って歌うとすごく気持ちが良いですし、歌いたい自分もいるから、本能的にはアイドル活動を楽しんでやっていると思います。
でも、自分的にはそれを認めたくないし、まだその本心にも気づいていないという。自分はアイドル活動をやりたくないんだ!と思い込もうとしている複雑な面があると思います。