四郎に感じた残酷な無邪気さ。付き従う七緒に「可哀想……」│冬アニメ『オリエント』犬飼四郎役・下野紘さん、犬坂七緒役・和氣あず未さんインタビュー
『マギ』の大高忍先生の最新作『オリエント』がアニメ化! 1月5日より放送中です。
物語の舞台は、強力な力を持つ鬼神に支配された日ノ本。鬼に立ち向かい続ける“武士”に憧れる武蔵と小次郎は、“最強の武士団”結成を誓い合い、夢のためへの道を進むことになります。
アニメイトタイムズでは、キャスト・スタッフ陣へのインタビュー連載をお届け! 第7回は、犬飼四郎役の下野紘さん、犬坂七緒役の和氣あず未さん。作品の印象や演技のこだわりについて、終盤に向けた見どころについてお話を伺いました。
圧倒的な強キャラにびっくり! 初めての敵キャラに感激?
──まずは、原作や台本をご覧になった際の率直な感想を教えてください。
犬飼四郎役・下野紘さん(以下、下野):日本風の世界で群雄割拠している雰囲気が個人的に好きで、原作もサクサク読み進めることができました。ただ気になる謎も多く、どういった結末を迎えるんだ…?と思いながら拝見しました。
犬坂七緒役・和氣あず未さん(以下、和氣):私は学生時代、大高忍先生の『マギ』がすごく好きだったので、こうして先生の作品に関われることが嬉しくて。『オリエント』は原作を読んで「好きな絵柄だなぁ」と思いましたし、アニメになってどう動くんだろうかとワクワクしました。アニメの脚本もすごく引き込まれましたし、日本人としては刀でバシバシ戦う姿は憧れてしまいますよね。そういう意味でもアニメでどうなっていくのか楽しみでした。
──そんな大高先生の作品に犬坂七緒役で出演されました。
和氣:七緒はオーディションで決まったんですけど、今まで敵側を演じることがあまりなくて。どちらかというと正義の味方側だったり、ヒロイン役が多かったので、新しいキャラクターを任せてもらえて嬉しかったです。
──下野さんは犬飼四郎役に決まっていかがでしたか?
下野:僕も個人的に四郎のようなキャラクターを演じさせていただく機会は中々なかったので、決まった際は嬉しかったですね。今まで、七緒の位置だったり、もっと悪役の中でも下っ端的なキャラクターを演じたことはありますが、ここまで別次元の強キャラを演じることは中々なかったので。
四郎を見た時は「なんだこの圧倒的な力は?」と思わされたくらいです。もちろん、オーディションは全力でやりましたけど、こういったキャラクターを任せてもらえるということは、僕も年をとったんだなぁと。四郎みたいな強キャラってある程度年齢を重ねないとやらせてもらえないので、改めておじさんになったんだなと(笑)。
──和氣さんは『マギ』をご覧になっていたとのことですが、『オリエント』で感じる大高先生ならではの魅力はどこだと感じていますか?
和氣:やはり絵柄だと思います! ギャグシーンになると、なんで一気にあんなギャグ顔になるんだろうというくらいで。簡単に描いているように見えますが、忍先生の絵柄だとわかりやすいんです。あとシリアスなパートでもちょっとギャグが混ざっているところも特徴的だと思います。
──下野さんは、大高先生の絵柄をご覧になっていかがでしたか?
下野:アニメでどう描いていくんだろうと思いました。特につぐみの表情変化が誰よりも激しいんじゃないかと思うくらいで。
我々も基本的にギャグパートが多いわけではありませんが、若干演じさせてもらう機会もあったんです。でも、演技としてはそんなに大きくキャラクターを変えたわけでもなくて。表情がどんなに変わっても本人は本人なので、最初は表情につられて、もっと面白く、もっとコミカルに演じたい衝動に駆られたりしましたけど、そこはグッと我慢しましたね。
和氣:確かにわたしたちのキャラクターは、崩しどころが難しいですよね。
下野:「それはちょっとキャラクターが違うんで……!」と言われたこともあります(笑)。ギャグパートもそうなんですけど、四郎は常になんとも言えない顔をしているんですよ。最初は爽やかな好青年風に登場するんですけど、ところどころで「これはどういう気持ちの顔なんですか?」ということがあって。
凶悪そうに見えるけど、どこか泣きそうにも見えるし、笑っているようにも見えるし……「なんだこの表情は!?」と。原作を読んだ段階で演じるのが難しそうだと思いましたが、演じがいがあるなとも思いました。
実際にアニメーションでも原作の表情を踏襲している部分があるので、早く完成形を見たいです。