TV放送でより多くの方に見てもらえる喜び。親子決戦も見据えたように思える今作――アニメ『範馬刃牙』刃牙役・島﨑信長さん×ゲバル役・野島健児さんインタビュー
オリバ役の大塚芳忠さんのお芝居のすごさ。大塚さんと野島さんの演技バトルは見応えたっぷり
――コロナ禍で少人数での収録だったと思いますが、お二人一緒に収録されたことは?
島﨑:今回は登場人物もさほど多くなかったので、のじさんだけではなく、メインメンバーはほぼ一緒に収録できました。収録で印象的だったことといえば、(オリバ役の大塚)芳忠さんが豊かすぎて(笑)。
野島:豊かな演技はまさに規格外で。ゲバルはオリバと戦うシーンが多かったんですけど、キャラ同士の格闘描写よりも、役者として「そんな技を投げかけてくるのか。どうしよう?」と戸惑うばかりで。テストから強力な演技の攻撃を仕掛けられて、こちらは受け身になるばかりで、どう攻撃したらいいのか、わからないシーンが多かったです。
島﨑:こんなにオリバというキャラクターが合う人はいないのではないかと思うくらいマッチしていて。原作を読んでいても、オリバはチャーミングさがあって、魅力的な人なんですけど、芳忠さんが演じることで魅力さが倍増するんですよね。芳忠さんのオリバには驚きや新鮮味、意外性も感じるけど、とても自然で。
野島:キャラに寄り添うというレベルではなく、一体化しているというか。このアニメでオリバを見たら、誰でも好きになっちゃうと思う。
島﨑:誰が主役なのか、わからないくらい(笑)。刃牙もゲバルも見せ場はもらっているし、ゲバルには応援したくなるバックボーンもあるのに、オリバがチャーミングすぎて。一般的に強い人はずっと強いままだけど、オリバは恋人のマリアにはめっぽう弱かったり、ハンカチ1つで大泣きしたり。
芳忠さんご自身もとても楽しそうに収録されていて、オリバが大好きだと仰ってました。
野島:本当に強い人はあんなにも自然体なんだなと見せつけられました。
島﨑:のじさんのお芝居も大好きです。これまで演じられたいろいろな役も見てきたし、共演もさせていただきましたが、とても自然で。演じる時に自然さを意識しすぎると、なじんだとしても、魅力を失ってしまう危険性もありますが、先輩方は自然でありながら、カッコよかったり、おもしろさをしっかり感じさせてくださって、それは僕が目指すところでもあります。
のじさんも作品の世界にしっかり立っていらっしゃって、のじさんにしかない浮世離れした何かがあると勝手に思っていて。
野島:異常性ですか?(笑)
島﨑:そうです(笑)。だから例えばさわやかなキャラを演じていても、どこか変なところがあったりして、そこが魅力や役の個性につながっていると思います。そんなのじさんと芳忠さんの戦いも見られておもしろかったし、楽しんでいました。
野島さんが劇中歌を歌うシーンに注目! オリバの生き様や魅力、そして刃牙との戦いはお見逃しなくッッ!
――今作では、野島さんが劇中歌を歌われていますが……。
野島:アレを劇中歌と言っていいのかな? 戦いながら歌い、完全に突っ伏している状態で歌いながら復活するという演出は何だろうと(笑)。歌うことによって、自分たちの力をどんどん発揮していくという部分を、どうやって歌に出せるのだろうというのが課題でした。ちょうどその時、イタリア歌曲を習っていたので……。
島﨑:本当ですか!? すごい!
野島:「これ、使えるんじゃない?」と思って、歴史に根付いた歌唱法を少しずつ取り入れながら何とか歌いました。ちゃんとゲバルの歌になっているのか、どうかは皆さんの判断に委ねたいと思います(笑)。
――改めて、『範馬刃牙』の見どころや注目ポイントのご紹介をお願いします。
島﨑:この「ブラックペンタゴン編」は、主人公はもちろん刃牙ですが、相対するビスケット・オリバは、『バキ』の「最凶死刑囚編」から存在感と魅力を積み重ねています。勇次郎と対等に話せて、「ミスター・アンチェイン」と呼ばれる存在で、「大擂台賽編」でも大活躍でしたが、「ブラックペンタゴン編」ではさらに色んなオリバが詰まっています。『刃牙』シリーズは戦いや強さだけではなく、人間を深く描いている作品だと思っていて。
今作でもアンチェインであるオリバと人間であるオリバが描かれているし、彼の生き様も魅力的で。主人公を演じさせていただいているので、刃牙の成長に注目していただきたいんですけど、今回はどうしてもオリバに目が行っちゃいますね。
そして『範馬刃牙』の原作では、刃牙と勇次郎の親子の最終決戦に至るまでが描かれていますが、オリバ戦はそこにたどり付くまでの大事な戦いの1つ。公式サイトのキービジュアルのキャッチコピー「この惑星誕生以来の最強のぶん殴り合い」の行方を見守りつつ、その先の親子喧嘩がどうなるかまで見届けてもらえたら幸いです。
野島:僕は今回からシリーズに参加させていただきましたが、全体がわかるのでここから見ても楽しめるし、むしろ導入にいいんじゃないかと思いました。1人ひとりが想像を超えているので、たっぷりとそのすごさを楽しんでください。2話のカマキリで驚いている場合じゃないですから(笑)。そしてアンチェイン同士のゲバルとオリバの戦いにも注目してください。
Netflixシリーズ『範馬刃牙』作品情報
この惑星誕生以来の最強のブン殴り合い
2022年1月10日よりTOKYO MXほかにて放送開始ッッ
NETFLIXにて全世界全12話一挙独占配信中ッッ
あらすじ
数々の強敵との死闘を経て成長した刃牙は、地上最強の生物と言われる父・範馬勇次郎との対決の時が熟しつつあった。そして、勇次郎と闘う前のなスパーリング相手として、まずはMr.アンチェインこと、ビスケット・オリバと闘おうと考える。
オリバが現在いる場所は、通称「ブラックペンタゴン」と呼ばれる、凶悪な犯罪者たちが集められた刑務所。
刃牙はオリバと闘うために、ブラックペンタゴンに自ら収監されるが、そこにはオリバは勿論、他にも超弩級の猛者たちが待ち構えていた!!
放送情報
TOKYO MX1:1月10日 毎週月曜 23:00~
サンテレビ:1月10日 毎週月曜 24:30~
KBS京都:1月10日 毎週月曜 24:30~
HTB北海道テレビ:1月10日 毎週月曜 25:50~
テレビ愛知:1月10日 毎週月曜 26:35~
TVQ九州放送:1月11日 毎週火曜 27:05~
BS11:1月13日 毎週木曜 25:00~
※放送日時は変更となる場合がございます。
スタッフ
原作:板垣恵介(秋田書店「週刊少年チャンピオン」連載)
監督:平野俊貴
シリーズ構成:浦畑達彦
キャラクターデザイン:石川晋吾
色彩設計:宮脇裕美
美術監督:𠮷原俊一郎
撮影監督:野口龍生
編集:佐野由里子
音楽:藤澤健至
オープニングテーマ「Treasure Pleasure」GRANRODEO(ランティス)
エンディングテーマ「Unchained World」GENERATIONS from EXILE TRIBE(rhythm zone)
音響監督:浦上靖之、浦上慶子
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
製作:範馬刃牙製作委員会
キャスト
範馬刃牙:島﨑信長
範馬勇次郎:大塚明夫
ビスケット・オリバ:大塚芳忠
ジュン・ゲバル:野島健児
マリア:小山茉美
ゲリー・ストライダム:土師孝也
鮎川ルミナ:潘めぐみ
サマン:玄田 哲章
アイアン・マイケル:間宮康弘
リップ、トゥース、タング:山寺宏一
カモミール・レッセン:小野賢章
刑務所所長:田中亮一
老人受刑者:麻生智久
サミュエル副所長:楠 大典
ジョージ・ボッシュ:大川 透
巨漢受刑者(ケント):斉藤次郎
ボブ・マッカーシー:江原正士
ナレーション:古谷徹
公式サイト:https://baki-anime.jp/
公式Twitter:@baki_anime
「刃牙」30周年プロジェクト特設サイト:https://baki-30th.com