陛下にも幸せになって欲しい。苦しさマックスだったあのセリフーー冬アニメ『プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2』キャル役・立花理香さんインタビュー【連載第11回】
陛下に対する気持ちはどれも嘘じゃないし、不思議な関係なんです
――つらいシーンも多かったとのことですが、実際のアフレコはいかがでしたか?
立花:キャルは淡々と陛下に言われたことをやらなきゃいけないので、“やらされています感”を出してはいけないじゃないですか。そこの気持ちの整理がすごく難しかったです。だからこそ、抑えてはいたけど最後には本音が出てきて、やっと(本音を)聞けたなっていう思いが私自身もありました。
――確かに、完全に操られているのとはちょっと違うというか。
立花:そうなんですよ。完全に洗脳されていたり操られていたりするわけではないと思うので。キャルにとって陛下はすごく尊敬する人だし、大好きな人であって、その人のために行動したい気持ちも嘘じゃないと思うんです。でも、仲良くなってしまったこの街の人たちを傷つけたくない気持ちもあるし……。どの気持ちも嘘じゃないからこそ、感情を殺すしかなかったんでしょうね。
――複雑な思いがあったのですね。
立花:陛下はすごく悲しい人だと思います。誰よりも少女な部分もあって。陛下の行動で傷つく人がいたのは事実だし、それこそペコは何もかも奪われちゃったので、確かに良くはないんですけど……陛下の願いは本来純粋なものなんですよ。やり方をちょっと間違えていただけで。
キャルの周りにペコやコロ助(コッコロ)やユウキくんがいてくれたみたいに、陛下にもそういう仲間がいてくれたら、もうちょっといい方法で願いを叶えられたのかもしれない。キャルは自分に仲間ができたからこそ、陛下にもわかって欲しいと思っていたり、昔の自分を見ているような気になったりするのかな?とか、すごく不思議な関係なんです。
――キャル自身、自分は生まれてこなきゃよかったんだ、生まれてきてごめんなさいとなっていましたからね。
立花:陛下からもそんなに大切に扱われていないですからね。でも、第4話で陛下から指輪をもらってめちゃくちゃ喜んでいたり、第9話でおにぎりを陛下が食べてくれてテンションがあがったりして。陛下にもあったかい気持ちになってもらおうと、キャル的には陛下との関わり方が変わりはじめていたのに、その矢先の第10話だったので……。
――おにぎりを食べてくれたシーンでの、キャルの嬉しそうな姿はすごく印象的でした。
立花:どれだけ冷たくされても、どれだけ突き放されたり痛めつけられたりしても、やっぱりキャルにとって陛下はかけがえのない人。自分のことをちゃんと見てくれる唯一の人だったんですよ……【美食殿】に会うまでは。なので、別の仲間ができたからといってすぐに切り捨てられないし、陛下にも幸せになって欲しいと思っているんだろうなって。
――そういう感情を持ちつつも、第8話ではお風呂で赤い液体にはいっている陛下を見てしまうシーンでは、キャルは柱の影でドキドキしていて。
立花:アニメでの陛下はサービスシーンが多くて、セクシーですよね(笑)。ちょっとした表情もめっちゃ色っぽいな、格好いいなと思いながら見ていました。
ただ、私の本音としては、「キャル、その人はやめとけ!」って思うんですけど(笑)。お風呂のシーンとか、陛下に語りかけられて目がとろんとしちゃうシーンとかを見ると、なんだかんだ憧れのようなものがあるんでしょうね。
――憧れもありつつ、あれは乙女のドキドキでしたよね。見ちゃった……!みたいな。
立花:完全に乙女でした。可愛いところあるじゃない、あらあらキャルも若いわねって(笑)。
みんな総動員の激アツな展開となるので、早く見て欲しいです
――第10話でも多くのギルドやキャラクターが登場したように、第2期ではアニメ初登場となったギルドがたくさんありますよね。今回、アニメで見て特に気になったギルドはどこでしょうか?
立花:【ヴァイスフリューゲル ランドソル支部】ですね。クセの強いキャラクターたちのギルドですけど、特にクウカはアニメでどこまで描けるんだろうって個人的にワクワクしていたんです。だから、第6話であんなにモザイクに囲まれているクウカが見られたのが面白かったですね(笑)。どのキャラクターも個性そのままで、いい意味でトラブルメーカーなところがめちゃくちゃ楽しかったですし、みんな可愛かったのでもっと見たくなりました。
――キャルとしては、モニカ以外のギルドメンバーと絡むことはほとんどありませんでした。もし今後絡む機会があれば、どんな感じになりそうですかね?
立花:いや〜、ツッコミ疲れそうですね(笑)。
――確かに。モニカは楽になりそうですけど。
立花:本当に、キャル的にはモニカにちょっと親近感を覚えますね。モニカも結構不憫なところがあって、そこもまた可愛いんですけど、いつか一緒になにかできたらいいなと思います。もしくは、なにかされて気を失う説もありますけどね(笑)。キャルは結構気を失うので。
――想像が膨らみますね。さすがにこの展開ですから、それはまた別の機会に期待するとして、第10話でかなり核心に迫ってきましたが、第11話以降の見どころをお聞かせください。
立花:このあたりから、みんな総動員というか、本当に激アツな展開が続きます。何回も台本を読んでいるはずなのに、面白くてまた読んじゃうぐらいなので、早く見て欲しいです。とにかくペコが格好いいんですよ。第11話のサブタイトルに「抗う者たち」とありますが、本当に言葉通りですから。
――第10話のラストも格好いいセリフがありましたので、第11話が楽しみです。ペコリーヌだけでなく、いろんなキャラクターの格好いい面が見られそうですね。
立花:はい。本当にたくさんのキャラクターたちが力を合わせて立ち向かっていきます。これまで、ほのぼのした日常を通してキャラクターの魅力は伝わったと思いますが、今度は彼女たちのめちゃくちゃ格好いい部分が見られます。それこそゲームを遊んでくださっている方は、「あ、この技が見られるんだ!」となるでしょうし、戦闘シーンの迫力や胸が熱くなる展開を楽しんでいただけると思います。
――戦闘シーンの迫力は第2期を通して本当にすごいですからね。
立花:そうなんです。ちゃんとそれぞれが格好良く立ち向かっていくシーンが見られますので、どの子のことももっと好きになってもらえると思います。