この記事をかいた人
- おかもとみか
- 2021夏デビューのオトナ女子新人ライター。ミドル層の男性声優さん関連記事を書くことが多いです。
ついに待ちに待った大型連休であるゴールデンウィーク(GW)が幕を開けました! みなさんはどんな休日をお過ごしでしょうか? 今年のGWは最大10連休の方も多いと聞いています。
そんなに長い余暇時間があるなら、アニメを見てはいかがでしょうか? それも、普段見ないような作品を。
今回の企画【GWはアニメを見よう!】では、アニメイトタイムズで活躍するライター陣が個人的に好きで見てほしいアニメをチョイスし、おすすめするだけのなんとも見切り発車なスペシャルプログラムをお届けします!
しかし、出揃った作品はどれも一級品ばかり。絶対に後悔はさせません! ぜひ、ライターによる解説を参考にアニメを見てみてくださいね。
本稿では、2018年に放送されたアニメ『ゾンビランドサガ』をご紹介! ライターは、おかもとみかさんです。それではどうぞ!
『ゾンビランドサガ』(以降、『ゾンサガ』)は、MAPPA、エイベックス・ピクチャーズ、Cygamesの共同企画により制作され、2018年10月から放送されたオリジナルテレビアニメ作品です。
佐賀県を舞台としたご当地アイドルを目指す少女達の物語でありながら、ギャグ要素満載。ゾンビならではなハチャメチャエピソードはもちろん、実際に作中で楽しむことのできる歌とパフォーマンスも秀逸です。
放送後、佐賀県で作品とのコラボレーション企画やリアルイベントが実施されるなど、実際にも佐賀県を盛り上げる作品となっています。
目標に向かって、時にメンバー同志が衝突しながらも、ともに成長をしていくキャラクターたちのひたむきさに、心打たれる場面も。
特にアイドル作品が好きな人は、ぜひこの機会に視聴してみてはいかがでしょうか。
『ゾンサガ』の魅力といえば、衝撃的な第1話なくしては語れません。
第1話は、アイドルを目指す主人公・源さくらが、放送開始から1分半までの間に軽トラックにはねられる、という衝撃のシーンからスタート。
タイトルに「ゾンビ」とついているものの、この鮮烈なスピード展開に視聴者はまず度肝を抜かれます。
その後、謎の洋館で目覚めたさくらを襲う複数のゾンビたち……恐れをなして逃げ惑うさくらが目にしたのは、ゾンビ化している自身の姿と、ここが「佐賀県」であるという事実。
タイトルにもなっている「サガ」が、いわゆる「物語」を意味する「サーガ」ではなく、「佐賀」だったことが判明します。思いがけないギャグ展開に混乱しつつも、「そう来たか!」と膝を叩いて納得してしまう人が続出!
第1話で提供されたこのテンポ感でギャグを展開しつつも、ゾンビから目覚めた少女たちが真剣に「佐賀」を救うご当地アイドル「フランシュシュ」として「私たち、生きたい!」を選択し、努力していく姿が描かれているのが本作の最大の魅力です。
また、彼女たちが歌う幅広いジャンルの、洗練された楽曲たちにも大注目!
さまざまなカラーを持った楽曲が作中で披露されているので、ストーリーを追っていくうちに、あなたに”刺さる1曲”が見つかるかもしれません。
『ゾンサガ』はPVからもおわかりの通り、放送が開始されるまでは、アイドルを目指す少女達の物語であることが意図的に伏せられていました。
また、タイトルからもアイドルに関連した作品であるという想像がまったくつかず、アイドルものであることを知らない人も多いかもしれません。
そんなアイドルものの本作ですが、王道のアイドル作品とは明らかな一線を画しているのは、彼女たちがゾンビであること……!
「佐賀」を盛り上げるべく、ご当地アイドル「フランシュシュ」としての成功を目指し努力していく様子を描く”テッパン”ストーリーではありながらも、ゾンビであるがゆえに巻き起こるハチャメチャな騒動が実に愉快!
ステージ上でありえないほどの首の角度でヘッドバンギングを繰り広げたり、ライブ中に首が取れて客席に飛んで行ってしまうなど、ゾンビならではなエピソードがてんこ盛り。
そんな奇想天外なストーリー展開もさることながら、彼女たちのひたむきさや生き様(ゾンビですが)に視聴者も思わず共感。そして奏でられる歌やパフォーマンスの華麗さに大いに心が弾みます。
特に筆者のおすすめはフォーメーションダンス! 活動開始当初は不協和音しかなかったダンスが、回を重ねるごとに一体感を増していく様子は必見です。
アイドルを目指す彼女たちですが、生きていた時代はさまざまで、好きだったモノや考え方も実にバラバラ。中でも数人は、生前「伝説の○○」という肩書きを持つ、非常に個性的なメンバーです。
「フランシュシュ」のメンバーは7名。どのキャラクターもそれぞれの輝きを放っているので、現実のアイドルのように「推しメン」を発見出来るのも、本作の楽しみ方のひとつと言えます。
ここではそんな「フランシュシュ」のメンバーそれぞれを簡単にご紹介します。本作では生前のエピソードなども描かれているので、彼女たちがどのように生きたからこその現在であるのか、という点にもぜひご注目ください。
本作の主人公。フランシュシュ1号。
生前はアイドルを目指す高校生だったが、オーディションに応募しようと出かけた際に事故に遭い、10年後ゾンビとして復活。 唐津弁が特徴。
フランシュシュ2号。
生前は「伝説の特攻隊長」。佐賀の暴走族で特攻隊長を務めていたいわゆるヤンキー。口もガラも悪いが、人情に厚い。
フランシュシュ3号。
生前は「伝説の平成のアイドル」。人気アイドルユニット「アイアンフリル」のメンバーでセンターを務めるほどの本物のアイドルだった。努力家。
フランシュシュ4号。
生前は「伝説の昭和のアイドル」。人気アイドルだったが、生きていた時代ゆえ「アイドルはこうあるべき」という信念を強く持っている。
フランシュシュ5号。
生前は「伝説の花魁」。幕末から明治を生きた島原の人気花魁。郭の言葉で話し、おっとりした雰囲気でメンバーをお姉さん的立場で見守っている。
フランシュシュ6号。
生前は「伝説の天才子役」。出るドラマがすべて「マジカルヒット」する人気子役だったが、とある出来事にショックを受け他界。明るい性格。
フランシュシュ0号。
「伝説の山田たえ」という肩書きを持つが、生前の情報や記憶がなく、いまだに1人だけ自我が覚醒せずゾンビのまま。話せないため歌唱はせず、ダンスのみでパフォーマンス。
『ゾンサガ』は、実際に佐賀県でメイン声優陣によるイベント「ゾンビランドサガLIVE〜フランシュシュみんなでおらぼう!inSAGA〜」も開催し、好評を博しました。『ゾンサガ』をきっかけに聖地巡礼をするファンも増え、実際に佐賀県を盛り上げているようです。
また、2021年には2期となる『ゾンビランドサガ リベンジ』も放送されています。「フランシュシュ」の活躍の続きを見たい方は、ぜひ『リベンジ』にもご注目ください。
[文/おかもとみか]
2021夏から駆け出した新人ライター。大人になってから乙女ゲームに触れたことがきっかけで、男性声優さんに興味を持ち、本格的にアニメを見始めた文学部出身のオトナ女子。初めての乙女ゲームは『ときめきメモリアルGirl's Side(1st)』。作品などの聖地巡礼やコラボカフェも好き。ミドル層の男性声優さんやKiramuneレーベルについての記事を書くことが多いです。
TVアニメ『ゾンビランドサガ』
【STAFF】
原作:広報広聴課ゾンビ係
監督:境宗久 (劇場版『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』)
シリーズ構成:村越繁 (アニメ「シドニアの騎士」)
キャラクターデザイン:深川可純(アニメ「アイドリッシュセブン」)
美術監督:小倉一男
撮影監督:柳田貴志
色彩設計:佐々木梓
編集:後藤正浩
音楽:高梨康治
音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ
音響制作:dugout
アニメーション制作:MAPPA
オープニングテーマ:徒花ネクロマンシー
エンディングテーマ:光へ
アーティスト:源さくら(本渡楓)、二階堂サキ(田野アサミ)、水野愛(種田梨沙)、紺野純子(河瀬茉希)、ゆうぎり(衣川里佳)、星川リリィ(田中美海)
【CAST】
巽幸太郎:宮野真守
源さくら:本渡楓
二階堂サキ:田野アサミ
水野愛:種田梨沙
紺野純子:河瀬茉希
ゆうぎり:衣川里佳
星川リリィ:田中美海
山田たえ:三石琴乃
警察官A:吉野裕行
ロメロ:高戸靖広