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- おかもとみか
- 2021夏デビューのオトナ女子新人ライター。ミドル層の男性声優さん関連記事を書くことが多いです。
ついに待ちに待った大型連休であるゴールデンウィーク(GW)が幕を開けました! みなさんはどんな休日をお過ごしでしょうか? 今年のGWは最大10連休の方も多いと聞いています。
そんなに長い余暇時間があるなら、アニメを見てはいかがでしょうか? それも、普段見ないような作品を。
今回の企画【GWはアニメを見よう!】では、アニメイトタイムズで活躍するライター陣が個人的に好きで見てほしいアニメをチョイスし、おすすめするだけのなんとも見切り発車なスペシャルプログラムをお届けします!
しかし、出揃った作品はどれも一級品ばかり。絶対に後悔はさせません! ぜひ、ライターによる解説を参考にアニメを見てみてくださいね。
本稿では、2011年に放送されたアニメ『SKET DANCE(スケット・ダンス)』をご紹介! ライターは、おかもとみかさんです。それではどうぞ!
まずは簡単にアニメ『SKET DANCE(スケット・ダンス)』をご紹介します。
2011年4月から2012年9月のおよそ1年半に渡り放送されていた本作は、漫画家・篠原健太先生が「週刊少年ジャンプ」で連載していた『SKET DANCE』のアニメ化作品で、通称「スケダン」と呼ばれる学園コメディです。
開盟学園を舞台に、主人公・ボッスン(藤崎佑助)が、ヒメコ(鬼塚一愛<おにづかひめ>)、スイッチ(笛吹和義<うすいかずよし>)とともに、生徒達を「助っ人」していく部活「SKET団」を結成。学園のトラブルや生徒の困りごとを賑やかに、時には真剣に解決していくストーリーです。
「SKET団」とライバル関係にある「生徒会」のメンバー・椿佐介を始めとして、個性的なキャラクターたちが多数登場して繰り広げられる、愉快痛快な学園生活!
そんな賑やかな中でも特に印象深いのは、「友達が困ってるなら助ける!」というボッスンの熱い想いや、仲間たちとの強い絆です。 友達思いのボッスンのセリフたちに思わずグッと来る場面も。
また、ストーリーを重ねるごとに判明していく、ボッスンたちそれぞれが背負う過去には、思わず心が震え、涙する視聴者も続出。そんな過去を乗り越えたからこその、現在の明るく楽しい学園生活が存在するところに、自身の希望を見出す視聴者もいるのではないでしょうか。
2021年にはアニメ化10周年を記念した特設サイトもオープン。アニメ全話+EX話を収録した『SKET DANCE Memorial Complete Blu-ray』が発売されたほか、各映像サービスサイトでは『SKET DANCE』の配信が続々と開始されています。
作者の篠原先生は、『銀魂』の作者・空知英秋先生の元でアシスタントをしていたとのことで、空知先生イズムも感じるようなテンポのよい、底抜けに明るいギャグも満載!
笑って泣ける学園モノが大好きな人に超オススメ! ぜひこのGWの機会に視聴してみてはいかがでしょうか。
ここでは『SKET DANCE』の魅力をもう少し掘り下げてご紹介します。
先述した通り、「SKET団」はボッスン、ヒメコ、スイッチという3名で構成されています。
かつては伝説の「鬼姫」と称されるほどの不良だった過去を持つヒメコ、パソコンの音声合成ソフトで会話する、学園の情報通スイッチ。
すでにこの2人だけでも個性的なメンバーですが、その2人をまとめるのは部長格のボッスン。
さぞ個性豊かな主人公かと思いきや、「絵が上手」「折り紙が得意」などという地味さの上、おふざけな態度も多く、デリカシーのない発言をしてはヒメコに激しくツッコまれる、という面を見せていて、いわゆる”「ジャンプ」作品の主人公像”からはかけ離れた存在に見えます。
そんな、一見頼りなさそうな様子のボッスンですが、友達のことになると一転! 「友達が困ってるなら助ける!」というセリフの通り、熱いハートで生徒たちの悩みや困りごとに寄り添い、一緒に解決の道を目指します。
自身もボッスンに助けられた経験を持つヒメコやスイッチは、そんなボッスンの友情に厚い人柄に惹かれ、ともに手助けをする仲間となっているようです。
ボッスンや、時にはスイッチも加わって繰り広げるボケに、ヒメコがすかさずツッコミをするテンポ感も抜群! その賑やかさに、まるで自分も開盟学園の生徒として一緒に過ごせているような一体感も味わえます。
ケンカなら誰にも負けない、学園の情報ならお任せ、そして誰よりも「友達思い」。
それぞれの得意分野をもって成り立つ「SKET団」3人組の賑やかな学園生活に注目です!
学園の生徒たちを手助けする、を活動の軸としているSKET団ですが、実際は学園の「何でも屋」扱い。
ですが、SKET団への相談の中には、トラブルの犯人探しや学園に現れるという幽霊の存在の解明など、本格的な依頼も持ち込まれます。
そんな時はボッスンの出番。
トレードマークのひとつであるゴーグルを装着することで、「集中モード」というボッスンの能力が発揮されます。
ひとつひとつの何気ない会話や事象から、真実を探るボッスン。
そんな場面では、視聴者もこれまで見て来た光景や人物たちの会話を思い出し、あてはまるピースを集めるなどして、ボッスンと一緒に謎解きをするような、推理の楽しさも味わえます。
ボッスンたちがたどり着いた結末の先には、視聴者までもが思わずハッとさせられるような真実が姿を見せることも。
それが最終的に依頼解決になるとともに、依頼人の気持ちを本当の意味で救い上げるような、心温まるエピソードとなるのも、『SKET DANCE』の大きな魅力のひとつです。
いつも底抜けに明るいボッスンたちSKET団ですが、実はここに至るまでに数々の心の傷を持ち、壮絶な過去を持っています。
賑やかに過ごす彼らからはとても想像が出来ない過去。ストーリーが進むにつれて、3人のそれぞれの生い立ちなども明らかになって行きます。
なぜヒメコやスイッチがボッスンと出会い、一緒に過ごす仲間となったのか。また、母と妹と3人で暮らすボッスンにも、実はとある過去があったことが明かされて行きます。
通常のギャグ満載、笑いの絶えない日常とは打って変わり、彼らの過去が描かれるシーンは、涙なしに見ることが出来ません。
そんな過去がありながらも、今を明るく生きていく3人の姿に、多くの共感や励み、希望を見いだせるところは、本作の最大の魅力と言えます。
気軽に楽しく笑えるシーンから、びっくりさせられるような展開の謎解き、そして思わず涙するそれぞれの過去。
『SKET DANCE』のそんな振り幅の広さにも注目して、ぜひご覧ください。
[文/おかもとみか]
2021夏から駆け出した新人ライター。大人になってから乙女ゲームに触れたことがきっかけで、男性声優さんに興味を持ち、本格的にアニメを見始めた文学部出身のオトナ女子。初めての乙女ゲームは『ときめきメモリアルGirl's Side(1st)』。作品などの聖地巡礼やコラボカフェも好き。ミドル層の男性声優さんやKiramuneレーベルについての記事を書くことが多いです。
TVアニメ『SKET DANCE』
【スタッフ】
原作:篠原健太(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督:川口敬一郎
シリーズ構成:猪爪慎一
キャラクターデザイン:中武 学
アニメーション制作:タツノコプロ
【キャスト】
藤崎佑助(ボッスン):吉野裕行
鬼塚一愛(ヒメコ):白石涼子
笛吹和義(スイッチ):杉田智和
安形惣司郎:関智一
椿 佐介:下野紘
丹生美森:高本めぐみ
浅雛菊乃:小林ゆう
榛葉道流:野島健児
中馬鉄治:中田譲治
武光振蔵:三宅健太
矢場沢萌:豊口めぐみ
吉備津百香:井上麻里奈
早乙女浪漫:茅野愛衣
高橋千秋:佐藤聡美
結城澪呼:折笠富美子
八木薫:名塚佳織