声優の浅沼晋太郎さんが東北6県を巡るフォトブック「みちのおく」発売記念連載インタビュー|山本さんの地元である青森トークから共演作のお話まで──仲睦まじいトークが展開!
知らない名前が連発! また旅に出たときに寄りたい場所は?
──青森の“食”エピソードも伺いたいです。
浅沼:三沢の名産は?
山本:長芋です! 私の実家は長芋を作っているんですよ。ものすごく立派で美味しい長芋が秋になると届くんです。
浅沼:いいなぁ! 実家に帰ったら必ず買うものってある?
山本:いちご煮ですね。
浅沼:(インタビュアーに)いちご煮と聞いて、いちごを煮たものを想像していません?
──まさにそれを想像していました。
浅沼:やっぱり(笑)。いちごを煮たものはジャムです(笑)。
山本:(笑)。いちご煮はウニやアワビの入ったお吸い物と説明するのがいいのでしょうか。お椀に盛ったときの見た目が、まるで朝靄にかすむ野いちごのようだから、いちご煮という名前がついたそうです。
お土産屋さんでは缶詰で売っていることが多くて、高価だけどものすごく美味しいんですよ。お土産にするととても喜ばれるので、青森にいった際は必ず買っています。
浅沼:いちご煮、子供のころに食べたきりだなぁ。撮影で行ったときに買えば良かった。甘いものでおすすめはある?
山本:“豆しとぎ”ってご存知ですか?
浅沼:初めて聞いた。どんなお菓子?
山本:青大豆と米粉を練ったもので、しっとりしたクッキーのような食感のお菓子です。実家にいた頃、冬になるとおばあちゃんがストーブの上に並べて焼いてくれたんです。だから今でも、冬になると食べたくなります。ただ、あまりお土産屋さんに置いていないんです。
浅沼:気になるけど、見つけられないかもしれないってことか…。
山本:みちの駅やスーパーには置いてあるんですよ。ヘルシーだし、とっても美味しいので食べていただきたいです。
のじょが子供の頃から大好きな青森のマイナーな郷土料理「豆しとぎ」
— 山本希望 (@nojomiy) February 4, 2022
ストーブの上で焼いて食べてたからかこの時期になると無性に食べたくなって実家から送ってもらう。
これがラスト一個。今回も一人でほとんど食べちゃった🤤#あずまし列島 でもどこかの回で紹介してるので聞いてね🤗 pic.twitter.com/EUtfwnR9fo
浅沼:今度探してみよう。あと、ご当地のコンビニについても聞きたいな。この対談をやりはじめてから、大手コンビニチェーンに押されてなくなってしまったお店や、まだ頑張っているお店の話を聞いて、各県のご当地コンビニに興味を持ったんだよね。
山本:青森だと、“オレンジハート”ですね。
浅沼:初めて聞く名前!
山本:素敵なコンビニなんですよ。お弁当などはお店での手作りで、おにぎりがソフトボールより大きいんですよ。お弁当も大ボリュームで。
浅沼:学生の味方だったんだろうなあ。今ネットで調べたら、「カレーが絶品」とか「店の中に生簀(いけす)がある」と書いてあるんだけど…。
山本:実家の近くのオレンジハートには、生簀はなかったです(笑)。でも、カレーはありました。あと、お店の一角に大きな本棚がいくつかあって漫画が置いてあって、本当にありがたかったです。
浅沼:漫画がたくさん置いてあるって珍しいね。カレー気になるなぁ…撮影に行く前に聞いておけばよかった!
──そのほか、浅沼さんが青森の気になるスポットや文化はありますか?
浅沼:気になるのは、恐山。行ったことある?
山本:ないんですよ。行くタイミングを逃した感じで…。子供の頃、両親に「子供が行くと、どこかに連れてかれちゃうよ」と言われていたんですよ。大人になったら行きたいなと思っていたんですけど、なかなか機会がなくて。
浅沼:僕、恐山のイタコの口寄せを、目の前で体験してみたいんだよね。口調が変わるとかも聞くじゃない? 外国の人を口寄せした場合、どうなるんだろう。
山本:それはすごく気になりますね。海外のラッパーさんとか。
浅沼:でしょう? ラップするのか、英語を話すのか、訛っているのか…。いつか見てみたいんだよね。あと、この対談の前にネットで青森発祥のものをいくつか調べたんだけど、“デコトラ”が発祥と言われているみたい。それがものすごく意外だった。
山本:私のお父さん、デコトラに乗ってます。
浅沼:えー!そうなの? どんなデコトラ?
山本:子供の名前が全員分が書かれているんです。
浅沼:すげぇ素敵! 何人兄弟?
山本:私が長女で、妹が3人と、弟が1人います。
浅沼:賑やかな家庭なんだね。
山本:弟が生まれるまでは、父のデコトラは「希望丸」という名前だったんですよ。けれど、初めて男の子が生まれて、やっぱり後継ぎとして重宝されるじゃないですか。今は弟の名前の「サダトシ丸」に改名されました(笑)。後ろの扉には大きなハヤブサが書かれているんですよ。
浅沼:弟さんの名前から“隼(はやぶさ)”を取ったんだ!
まだ情報解禁前で詳しくは言えませんが、とある取材で青森はデコトラの地だと知りました。道理でうちにはデコトラがあったわけだ。これは今はなき「希望丸(のぞみまる)」と幼き日の希望。でもなんで幼少期の私は下半身丸出しなんだ?謎…😇 pic.twitter.com/x9gaEznJeZ
— 山本希望 (@nojomiy) February 4, 2022
山本:その車で市場に行ったり、学校に迎えに来たりしてくれて。
浅沼:デコトラでお迎えってかっこいいなぁ。ここ最近、実家帰った?
山本:このご時世になってからは帰れていなくて…。それまでは毎年帰っていたんですけど。冬に帰ることが多いのですが、お父さんがかまくらを作って待っていてくれたりするんですよ。
浅沼:可愛い娘が帰ってくるんだもん、喜んでもらうために、お父さん頑張っちゃうよね。そのかまくらは、デコトラみたいにチカチカしてたり?(笑)
山本:そうなんですよ。
浅沼:マジか! ボケたつもりだったのに!(笑)。
山本:(笑)。クリスマスの装飾をそのまま活かして、かまくらを可愛くしてくれていることもあって。
浅沼:本当にいいお父さんだね。美味しい食べ物の話から、素敵な家族の話まで、今日はありがとう。気になる場所もできたから、次青森に行ったときには寄ってみるよ。やっぱり東北出身の同業者と話すと、地元トークが盛り上がるね。
山本:東北出身というだけで、なんだか安心感がありますよね。また青森に行った際は、ぜひいろいろな場所や食を楽しんでください!