声優
浅沼晋太郎フォトブック「みちのおく」発売記念連載第5回

声優の浅沼晋太郎さんが東北6県を巡るフォトブック「みちのおく」発売記念連載インタビュー|山本さんの地元である青森トークから共演作のお話まで──仲睦まじいトークが展開!

声優の浅沼晋太郎さんが、故郷・岩手県を含む東北6県を巡るフォトブック「みちのおく」を3月31日に発売。撮影を通じ、より東北のことを知りたくなったという浅沼さん。

アニメイトタイムズでは、そんな浅沼さんの思いを6回に渡ってお届け。東北6県出身のゲストを迎え、トークを繰り広げる。

ゲストに声優・山本希望さんを迎えた第5回は、「みちのおく」の掲載スポットから共演作まで、仲睦まじいトークをお届け!

B級グルメでお腹を満たし、十二湖で不思議な感覚に癒される!

──今回も完成した「みちのおく」のページを眺めながら、お二人のお話を聞いていきたいと思います。

山本希望さん(以下、山本):素敵な写真ばかり! 青森は、夏の十二湖に行かれたんですね。

浅沼晋太郎(以下、浅沼):そうそう。山本さんは行ったことある?

山本:小さい頃に遠足で行ったことがあります。写真からも神聖な雰囲気が滲み出てますね。

浅沼:十二湖はヒーリングスポットとしても有名らしいよ。

山本:何か感じるものはありました?

浅沼:不思議な感覚だったなぁ。僕は元々夏が得意じゃなくて。お祭りは好きだけど、虫には刺されるし、食べ物は早く悪くなるし、あんまり魅力を感じてなかったの。けれど、この場所はずっといたいと思わせる魅力があって。

たまたま虫にも刺されず、ずっと心地良い気分でいられた。このご時世だから“ねぶた祭り”も“三社大祭”も中止になっちゃったのは残念だったけれど、夏の青森ってこんな素敵な場所なんだってことが知れてよかったよ。

山本:そう思っていただけて嬉しいです。(ページをめくりながら)あ! 青森で味噌カレー牛乳ラーメンを食べたんですね。

浅沼:お! 知ってる? 青森で流行りのB級グルメと聞いて、行ってみたんだよ。

山本:青森にいた頃は食べたことがなかったのですが、何かの催事で都内に出店した際に食べたんですよ。

浅沼:「味噌にカレーに……牛乳?」って最初はびっくりしたんだけど、食べてみるとあら不思議。

山本:それぞれが喧嘩することなく、まろやかな味わいなんですよね。

浅沼:そうそう、すごく美味しくて。挑戦してよかった。そういえば、山本さんの実家は、青森のどのあたりなの?

山本:三沢市です!

浅沼:在日米軍基地があるところだ。

山本:そうです! よくご存知ですね。

浅沼:僕の従兄弟が、三沢基地で働いていたことがあったから、土地の名前だけは知ってる。ということは、子供の頃から海外の文化に触れる機会があったとか?

山本:ありましたね。ハロウィンが流行る前から、地元ではその時期になると仮装をしたり、お菓子をもらったりしていました。

浅沼:異文化交流できるのって素敵だね。

山本:ちなみに三沢市は、日本からアメリカ本土までの太平洋無着陸飛行に初めて成功した飛行機“ミス・ビードル号”の離陸地でもあるんですよ。

浅沼:すごい! 東北って『寒くて寂しい田舎』というイメージを持たれがちだけど、三沢はそのイメージと真逆だね。かっこいい。

──青森にはいつまでいたんですか?

山本:高校卒業までです。その後、千葉に出てきました。

浅沼:関東に出てきて、びっくりしたことってあった?

山本:テレビのチャンネルが多いことですね。

浅沼:それはわかる(笑)。

山本:チャンネルが多いぶん、観られるアニメの本数も増えて嬉しかったです。大学と声優の専門学校に通って、バイトもしていたので、家に帰ってくる頃には22時過ぎ。そのくらいの時間から、アニメの放送が始まるんですよね。

浅沼:深夜アニメタイムだ。

山本:夢の時間ですよね。観ているうちにあっという間に深夜2時になって、慌ててお風呂に入るという楽しい毎日でした(笑)。青森にいた頃は考えられない…と言っても、私の地域は、“岩手めんこいテレビ”のおかげでフジテレビ系の番組が観られたんですよ。

浅沼:確かに、“岩手めんこいテレビ”が出来てから、岩手のテレビ事情がグッとよくなったもんなぁ。知らない間に、岩手が三沢市のお世話をしていたんですね(笑)。

山本:そうなんです(笑)。本当にお世話になりました。

浅沼:いえいえこちらこそ(笑)。僕、山本さんにラップ好きなイメージを持っていたんだけど、アニメも好きなんだね。

山本:私、ハマるととことんハマるんですよ。今ももちろんアニメ好きなのですが、当時はもう本当に夢中で。

浅沼:じゃあ声優を目指したのもその頃?

山本:もっと小さい頃です。漠然とですが、アニメを好きになった小学生の頃には、声優が夢になっていたように思います。

浅沼:実家にいた頃、青森にアニメイトはあった?

山本:ありました! よく通っていました。

浅沼:僕の地元のアニメイトは今も昔も可愛らしい規模なんだけど、青森はどう? ちなみに前々回のゲスト・拓ちゃん(佐藤拓也)の地元・宮城のアニメイトは昔鮮魚店の上にあって、魚臭かったらしい(笑)。

山本:磯の香りを感じるんですね(笑)。私が青森にいた頃のアニメイトは、現在とは違う場所にあったんですよ。うろ覚えなのですが、ファッションビルの、ロック系のお洋服やアングラ感ある小物屋さんの並びにありました。

浅沼:なんとなくどういう店が周りにあったのか想像つくのが面白い(笑)。昔は、アニメはサブカルよりもっとコアな立ち位置だったもんね。

──浅沼さんと山本さんはいくつか同じ作品に出演していますね。

浅沼:がっつり一緒になったのは『Wake Up, Girls!』が最初だったかな。最近だと、『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』(以下、『ヒプマイ』)ですね。山本さんは僕が演じる碧棺左馬刻の妹・合歓の役で。合歓役が決まる前、ラップ好きだって話してくれたことあったよね。


 


 

山本:『ヒプマイ』が始まったばかりの頃でしたよね。

浅沼:僕よりずっとラップに詳しくてびっくりした。あれから何年か経って、まさか兄妹役になるとは。ラップにハマったのはいつ頃なの?

山本:『じょしらく』の頃です。特典ドラマCDで、私が演じる防波亭手寅がZeebraさんの真似をしてラップをするシーンがあったんです。

元々ラップの曲は好きで聴いてきてはいたけれど、役作りのために改めてラップとはどういうものなのかを勉強してみたら、ものすごく奥深いことに気がついて。フリースタイルに興味を持って、自分で即興ラップを作ったりするようになったんです。

 

浅沼:詳しいだけじゃなく、ラップもめちゃくちゃ上手だもんね。聴くたびに、『合歓はすごいなぁ』と思ってる。

山本:ありがとうございます(笑)。

──声優になる前から浅沼さんの存在は知っていましたか?

山本:もちろんです。『ゼーガペイン』の放送が始まった頃に、関東に出てきたんですよ。

浅沼:そうなんだ! 僕、この作品が声優人生の始まりだったんだよ。同じ時期に、新しい生活を始めていたってことかぁ。同じ東北出身で、今では仕事をご一緒する仲間がいるって本当に嬉しい。
 


 
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