
春アニメ『群青のファンファーレ』霜月えり役:水瀬いのりさんインタビュー|えりは同性から見ても好きになる女の子。アフレコは男子校に入学したかのような気分!?【連載6回目】
同性から見ても好きになる女の子
――水瀬さん演じる霜月えりは同期生の中で唯一の女の子です。水瀬さん自身、どのようなキャラクターだと感じましたか?
水瀬:えりは男女っていう性別の違いをあまり気にしてなくて、そういう隔たりは意識せず「騎手を目指す者」として学校に入っているという感じがしました。達観している一面を持ったキャラクターだと思います。女の子としての一面も持っているんですが、その切り替え方が私はすごく好きです(笑)
――ある意味、賢いですよね(笑)
水瀬:ここぞってときには、女の子として競馬学校に入っているっていうところを使う子です(笑) それが嫌味ではなく、えりの中の上手な進め方として、女性らしい自分をアピールするっていうのも含まれていて。それをそつなくこなせるのは、すごくえりの器用さが出ていると思います。
人を見て態度を変えるような子ではないので、そういう意味でのフラットさやいろんな状況の中でも「えりならこうするだろうな」っていう展開が台本でも描かれていて。
取り乱すことのない冷静さを持っているキャラクターですし、それが男子メンバーにもいい影響を与えていて、“えりかっこいいな~”と思うところがあります。
――第1話の賞金を稼ぐために競馬学校へ入学したとハッキリ言うシーンは見どころです。
水瀬:お金や賞金に対する執着というか、えりにとってはそれが大切であり、それを包み隠さず「私はお金がほしい!」とアピールするところがいい意味で守銭奴(笑)
生活感もあって私はすごく好きです。媚びずに自分らしくあることが彼女の個性で、他のメンバーと比べても違った部分でアピールできるところだと思います。
――私もそのシーンが好きです。しっかりしている子なのが伝わって。
水瀬:遠回しにお金のことを言うのではなく、直球で伝えるところが良いですよね。サッパリしているので、同性の皆さんから見ても受け入れやすい女の子なんじゃないかなと思います。
――確かに。同性から好かれる女性キャラクターという感じがします。他のキャラクターにとってはお姉さんだったり、お母さんのような立ち回りをすることもあって。
水瀬:落ち着いてみんなをよく見ているからこそ、それぞれのキャラクターたちの支えになる場面もあります。メンバーの個性であったり、イジるのも上手な子なのでいろいろな場面で彼女の良さが伝わるのではないかなと。
女の子のえりは紅一点のポジションですが、それがかえってヒーローのような立ち位置になることもあって、私自身そこもえりの好きなところです。
あのメンバーの中のえりの立ち位置を自分に置き換えてみると、あれだけの男の子の中で一緒にトレーニングしたり、寮生活をしたりするのはちょっと考えがたいシチュエーションだな~と思ってしまいますが、それをこなしていきながら外部の方との関係もしっかり構築している社会性もあって。大人の世界にもすぐに順応していくタイプだと思います。
賢く、ちゃんと自分に必要なものの取捨選択や、その見定めもしっかりしていて。いろんなことを合理的にこなしていくタイプで、すごく憧れます。
――個人的には、えりのツッコミがスカッとするので注目してもらいたいです!
水瀬:良いですよね! 回りくどいことをまったく言わないところが(笑) 伝えたいことだけを端的に伝えるのがえりの良いところですね。
――友達に欲しいキャラクターです。
水瀬:すごくわかります(笑) 相手の悪いところを最短ルートで指摘してくれるので、そういう意味では本当の友達のような感じがします。
えりのそういう部分は他のメンバーからも、先生たちからも「正しいもの、正しくないもの」の判断ができている子だなと思われているのではないでしょうか。