春アニメ『群青のファンファーレ』牧皐汰役:小林千晃さんインタビュー|久しぶりに苦戦した役!? 厳しい世界だからこそキャラクターの個性や成長が輝く物語【連載7回目】
競馬初心者でもわかりやすいストーリー
——競馬学校について、ご存じでしたか?
小林:存在自体は知っていました。でも、映画で出てきたところを少し見ただけですし、僕自身が直接触れたことはまったくなかったので競馬や競馬学校に関する知識はほとんどありませんでした。
——作中では、専門用語や競馬学校ならではのシステムもたくさん出てきますが、小林さん自身が驚いたことはありましたか?
小林:霜月えりは競馬学校に入学する数年ぶりの女の子なんですけど、女の子の入学は数年ぶりなんだとびっくりしました。現実に当てはまるかわからないんですけど、今はどうなんだろう?
スタッフ:近年は一学年に数人いることもありますが、女子は少ないです。
小林:なるほど。最近では女の子も増えてきているんですね。
あと、さまざまな学科もちゃんと勉強しつつ、馬に関する訓練をしているのがとても過酷だなと思いました。一般的な学生よりも1日で習得しなきゃならない教養の量が全然違いますし、寮生活で就寝時間も決まっていて、自由がなさすぎるというところが僕にとっては衝撃です。
早く起きて厩舎の掃除から始まって座学の授業を受けて……しかも、いきなり馬に乗れるわけではなくて、走ったり筋トレしたり体力づくりをしてから馬に乗る練習に進んでいくので、体力はもちろん忍耐力も必要な生活だろうなと。僕には耐えられないと思います。
——競馬界のことを知らない初心者にとっては新しい発見だらけですね。
小林:僕は競馬や競馬学校に関してまったくの初心者ですが、台本を読んでアフレコを見ていてもすごくわかりやすく描かれているなぁと思いました。だいたいの方が競馬学校のことを知らないと思うので、そういう方々が見てもすんなり受け入れられる作りになっています。
——本作は騎手を目指す少年たちの物語ですが、騎手に対してはどのような印象を持っていましたか?
小林:何となく知っている範囲ですと、体重制限がすごく過酷だなという印象があります。中腰で馬に乗り続けるためには筋力が必要ですし、それだけ筋力を使うけど体重は増えてはいけないというところが想像以上の過酷さで。
それだけ過酷なトレーニングをして体重管理もしているのに、運やいろいろなものが絡んだ上での勝敗ですので、相当大変な職業だろうなと思いました。
——ちなみに、小林さんは乗馬の経験は?
小林:あります。プライベートで秩父に行ったとき、たまたま乗馬体験をやっていたので乗りました。騎手が乗るような大きい馬に乗りましたが、すごく高かったです。馬に乗るまでにも補助が必要で、何をするにも大変だった記憶があります。
馬に乗った瞬間、いつもと見える景色がまったく違ったので、これで何十キロというスピードを出しながら走るのは怖いだろうなと思いました。騎手のように乗れたらすごくカッコいいですよね。