アニメ映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』声優の古谷徹さん&安彦良和監督登壇で初日舞台挨拶を実施! 「もっともっとアムロを演じたいって思いました」と古谷さん
1979年に放送されたTVアニメ『機動戦士ガンダム』の中で、劇場版3部作でも描かれず、ひと際異彩を放つ人気エピソード・第15話「ククルス・ドアンの島」。
アニメ映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』として、6月3日(金)より絶賛公開中です!
公開初日の6月3日には、アムロ・レイ役の古谷徹さん、安彦良和監督による舞台挨拶が行われました。
『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』初日舞台挨拶より公式レポート到着!
映画の公開を記念して、公開日から3日間連続で舞台挨拶を実施!初日舞台挨拶にはアムロ・レイ役の古谷徹、そして本作で監督を務めた安彦良和監督が登壇。
初めに、公開を迎えた気持ちを、
古谷「僕にはまだ帰れるスクリーンがあるんだ、こんなに嬉しいことはない!皆さんアムロが帰ってきました!ただいま!」と目を潤ませアムロの名セリフで挨拶。
安彦監督「本日の天気は雷でしたね。実は雷は本作での重要なキーワードになっているんですよ(笑)悪天候の中ありがとうございます」と、あいにくの悪天候に対して《雷》にちなんだシーンが劇中に存在することを明かした。
どのシーンで使われているかは、是非、実際に劇場で確かめていただきたい。
挨拶を終えたところで、古谷が着用している劇場グッズ「親父にもぶたれたことないのに」と!書かれた「名言Tシャツ」の話題に。
古谷は実際に来ているTシャツの柄を見せながら「こういう映画を観るときにはバッチリだと思います。是非、お買い求めください。“親父にもぶたれたことないのに!”」とアムロでグッズを宣伝し、会場の笑いを誘った。
改めて、本作の魅力について、古谷「モビルスーツのかっこよさ、美しさ、そして子供たちやキャラクターの可愛さ、心温まるストーリー、何よりも強くてかっこよくて可愛くて優しいアムロ・レイ!魅力でございます!」と熱く語る。
続いて、およそ40年ぶりにスクリーンに戻ってきたとSNSで声が数多く届いていることについて「改めて何度も15話を見ましたけど、当時25歳だったんですけど、15歳のアムロを大人っぽく演じているんですよね。緊張感のある切羽詰まった感じで・・・でも、今の自分の年齢になってから、当時のアムロを見るとまだ子供じゃないかと思いました。なので、今回に関しては、本来のアムロの姿がちょうどいいなと思って、幼い声を意識して演じました。」とアフレコ当時を振り返る。
安彦監督「古谷さんには『THE ORIGIN』の時に8歳のアムロを演じていただきましたので、今回も不安はなかったんですけれども、実際にアフレコで声をいただいたときに、良い意味で、また若返ったなと思いました。」と、古谷の声を賞賛。
古谷も「嬉しいです」とニッコリ。
そして、本作を見た方々からは、まだまだ安彦さんが描くファーストガンダムが観たいという声が多く上がっており、もし次にファーストガンダムを映画化するならどうか、どのエピソードにするかという質問に対して
安彦監督「僕の方ではありません。ファーストガンダム原理主義者でして、僕の関心はファーストにしかないので、映像化したいエピソードはないですね。歳のことも考えると自然に最後かなと思います。」と率直な気持ちを綴る。
続いて、古谷「『THE ORIGIN』第6章の続きから全43話全てが良いですね。」と熱く語ると、会場は拍手喝采で賛同。
そして、本作はガンダムにまだ触れた事のない方にも観てほしい、何度も観続けたい映画との感想も多くあったが、
古谷「見たこと無い方はロボットに乗って戦う話だと思っていると思うんです。それも魅力なんですが、ガンダムは人間ドラマなので、政治だとか軍事だとか、経済だとか社会とか、僕らにいろいろなことを教えてくれる作品ということを知ってほしいです。世間はシャア・アズナブルが主人公だと思っているかと思いますが、見ていただけるとアムロが主人公だとわかってくれるはずです。」とガンダムの魅力を語り、
「見終わった後に心が温かくなります。15歳の少年が言うセリフではないセリフまで言います。本来なら敵であるドアンとの触れ合いの中で成長していくアムロの姿も含めて、素敵な映画になっていると思います」と続ける。
安彦監督は「色々なガンダムが好きだと言う方がいらっしゃると思います。ただ、僕にとってのファーストガンダムはあまりにも素敵すぎて、満足しているだけです。喧嘩売っているわけじゃ無いんです。好きな方はどうぞ他のシリーズを愛してあげてください。」と、ファーストガンダム愛を語り、
また、ガンダムを初めて観る方に向けて「良し悪し別にして、ガンダムがなんか難しいなと思っている方もいると思いますが、ガンダムは本来難しい話じゃないんです。『ククルス・ドアンの島』は、はみ出したエピソードなんですけど、初めて観る方でも楽しめると思います。親子3代で見てほしいですね。お爺さんは懐かしく感じて楽しめる。孫の代でも理解できる。そんな良いエピソードだと思います。」と、メッセージを送った。
最後の挨拶では
古谷「きっと期待を超える作品になっていると自負しております。ガッツリ15歳のアムロを演じさせてもらって、改めて、アムロ・レイっていうキャラクターが大好きになったんですよね。もっともっとアムロを演じたいって思いました。ぜひ、皆さんの力を貸してほしいと思います。よろしくお願いいたします。」
安彦監督「古谷さんの言葉、大変見に余るもので・・・本当に作った人間として大変嬉しいです。年齢というこちらの事情がありますが、本当にファーストガンダム、富野由悠季の才能が大きいんですけれど、味わえば味わうほど良い味が出てくる。「THE ORIGIN」の時に後10分あったらガンダムは大地に立つのにとスタッフに言われたこともあって、それもスタッフの愛だなと思ったんです。
まさにガンダムが大地に、ある意味原点に立ったと思います。アムロも15歳の少年らしい、あどけない芝居をするんです。そう言ったところがガンダムの原点だと思います。若い人は若い人なりに、オールドファンはオールドファンなりに楽しんでいただけたらと思います。」とそれぞれ熱いコメントを残し、イベントが終了。
映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』
公開時期:全国公開中
配給:松竹ODS事業室
STORY
オデッサ作戦を控えたアムロたちホワイトベース隊は、「帰らずの島」と呼ばれる無人島での残置諜者(敵地に残って破壊諜報活動などを行う兵士)掃討の任務を拝命する。
捜索に当たっていたアムロは1機のザクと遭遇、囚われの身となってしまう。目覚めたアムロが見たのは「ククルス・ドアン」と名乗る男と20人の子どもたちであった。
アムロは失ったガンダムを取り戻し、島の秘密へとたどり着けるのか?
メインスタッフ
企画・制作:サンライズ
原作:矢立 肇 富野由悠季
監督:安彦良和
副監督:イム ガヒ
脚本 : 根元歳三
キャラクターデザイン:安彦良和 田村 篤 ことぶきつかさ
メカニカルデザイン:大河原邦男 カトキハジメ 山根公利
総作画監督 : 田村 篤
美術監督:金子雄司
色彩設計:安部なぎさ
撮影監督:葛山剛士 飯島 亮
CGI演出:森田修平
CGI監督:安部保仁
編集:新居和弘
音響監督:藤野貞義
音楽:服部隆之
製作:バンダイナムコフィルムワークス