『きんいろモザイク』クラウドファンディング企画[連載第2回] 支援者からの質問をキャストに直撃インタビュー! ~西明日香さん、田中真奈美さん、東山奈央さん~【後編】
ファンのみなさんから届いたキャストの3人に個別の質問状
――ファンのみなさんから、個別の質問もいただきました。まずは西さんへ「街を歩いていて金髪少女が気になりますか?」です。
西:いまはコロナ禍で街を歩いている外国人の方が少ないので、テレビの話でもいいですか?
――お願いします。
西:私、日本が大好きな外国の方を紹介する番組が大好きなんです。「なんで来日したのか?」を取材する有名な番組です。
田中:あれだー!
西:その番組に登場する外国人は金髪少女とは限らないのですが、やっていたら見ちゃうんです。これってもしかしたら、私は勝手にアリスに重ね合わせて見ているのかもしれません。アリスも日本が大好きで、シノに会いに来日しましたから。
――言われてみると、通じるものがありますね。
西:来日した外国人の方々は、日本でいろんなものを体験したり、日本人との交流で優しさに触れて泣いちゃったりします。私がこういう番組が好きなのは、『きんいろモザイク』の影響を受けたのか、それ以前から好きだったのかはわかりませんが、日本が好きな海外の方を見るのはめちゃめちゃ好きですね。でも……話を戻しますと、金髪碧眼の外国人で、頭の高いところでツインテールをしている人が歩いていたら、絶対に見ちゃうと思います。
東山:あははは!
田中:それは私も見ちゃうよ(笑)。
――次は田中さんへの質問です。田中さんは原作のころから『きんいろモザイク』のファンでしたが、完結を迎えたいまの心境は? 作品の見方は変わりましたか?
田中:いまこうやって振り返ってみると、『きんいろモザイク』の読者だった時間よりも、キャストとして関わらせていただいた期間の方が圧倒的に長くなってきています。なのに、いまだに『きんいろモザイク』の絵を見ると、毎回「ハッ」とする新鮮な驚きがあります。さらにコミックスを読み返したときも、内容を知ってるのに初見のときと同じように爆笑している自分がいます。やっぱり『きんいろモザイク』は何度戻ってきても、毎回フレッシュな感動をもらえる作品だと思います。
――田中さんが初めて『きんいろモザイク』に触れたときのことを覚えていますか?
田中:覚えています! いまからずーーーっと昔、『きんいろモザイク』のアニメ化が決まる前、私が偶然立ち寄った本屋さんでかわいいイラストの本に惹かれたときの私は慧眼だったな……と思います(笑)。
東山:それを考えたら、運命を感じちゃうよね。
田中:先ほど奈央ちゃんが言ってましたが、私も4コマ漫画をそれほど読む人間ではありませんでした。なのに本屋さんの店内を歩いていて、『きんいろモザイク』の1巻が棚に刺さっているのを見たときにアリスの絵が目に留まったんです。「あれ? この子かわいいな」と思って手にとってみたら、それが『きんいろモザイク』だったんです。その瞬間をすごく覚えています。いま思うと、あのときの私はナイスだったな~って(笑)。いろいろ話して最後は自画自賛みたいになっちゃいましたが、『きんいろモザイク』は何度戻ってきても変わらない、いつ読んでも大好きな作品です。
――東山さんへの質問です。1日だけカレンちゃんになれるとしたら、何をしてみたいですか?
東山:これだけの年月をかけて『きんいろモザイク』が長く続き、最年少の私もついに30歳になり、大人としての振る舞いが求められる昨今ですが……。
西:おいおい!
田中:え? 「17歳」って言ってないのに(笑)。
西:いや、「17歳じゃないの?」って意味で!
田中:そっちだったの?(笑)
一同:(笑)
東山:カレンになったら何をしたいかを考えたら、「何でもアリな生活」をしてみたいです。
――「何でもアリな生活」ですか?
東山:はい。カレンは「何でもアリ」のキャラクターなんです。カレンが言う「ドウイタシマシテ」のアクセントは「ドーイターシマーシテー」です。
――聞いたら癖になるくらいの名台詞ですし、ファンのみなさんは天才だと思ってるはずです。
東山:えへへ~天才だったのかなぁ(照)。なんで当時の私は、あんな言い方を思いついたんだろうってたまに思います。あんな言い方が許されるくらい、カレンは自由なんです。初期のころの収録で、「ちょっとやりすぎちゃったかな」と思うときがあっても、音響監督さんから「いや、カレンにNGなんてないから」と言われた記憶があります。
西:あはははは!
東山:それ以降、「カレンは何をやっても大丈夫なんだ!」と思いました。だから1日だけカレンになれるとしたら、「何でもアリ」な生活をしてみて、みんなからお菓子をたくさんもらうんです!
一同:(笑)
東山:Rhodanthe*のお姉ちゃんたちから、たくさん愛でられたいなぁと思います。
田中:愛でたいっ!
西:いつでも撫でるよ! ただでさえ奈央ちゃんを見ると撫でたくなるからなぁ。
一同:(笑)
東山:西ちゃんは、私が何をしても「かわいぃ~」って言ってくれるんです。
西:あはははは! 奈央ちゃんは何をしてもかわいいからねぇ。
田中:そのたびに西ちゃんが、「あっ! またかわいいって言っちゃった」って言ってるのがおもしろい(笑)。
西:奈央ちゃんと接すると無意識に「かわいい」を乱発しちゃうんですよねぇ。これは条件反射なのかもしれないな……。
西さん田中さん東山さんから『きんいろモザイク』ファンへのメッセージ
――支援者から「きんいろモザイクから勇気をもらえた」という感謝のメッセージが多数寄せられました。そんなみなさんへ、メッセージをお願いします。
西:はいっ! では珍しく私から!
東山:えー、西ちゃんは座長だから、最後に締めてもらわないと。
田中:そうだそうだ!
西:だって、いつもみんな先にいいこと言っちゃうから!
田中:じゃあたまには、トップバッターでもいいのかな?(笑)
――よろしくお願いします!
西:みなさんは「勇気をもらえた」と言ってくださっていますが、私たちはそんなファンのみなさんから、たくさんの愛をもらっています。ひとつの作品でこれだけ長く活動させていただけたのは、みなさんの応援があったからです。『きんいろモザイク』は1期、2期、スペシャルエピソード、劇場版をやらせていただきました。しかも、大団円を迎えた後も、こうやってクラウドファンディングにも参加してくださっています。『きんいろモザイク』が10年も続けてこれたのは、みなさんの熱量があるからです。Rhodanthe*はアルバムとライブのタイトルで「大感謝」と名乗っていますが、これは私たちから本当に本当に、心からの大感謝をみなさんに届けたいなという思いからつけられています。
私たちが関わらせていただいた『きんいろモザイク』は終わってしまいますが、もちろんこれから先も『きんいろモザイク』を愛する気持ちは変わりません。なので、みなさんもよろしければ、これからもずっと『きんいろモザイク』を好きでいてほしいです。お手元のBlu-rayを見たり、CDで曲を聴いていただいて、思いを馳せていただきたいです。そして最後にひとこと……。
「きん!ぱつ!きん!ぱつ!」
ありがとうございました!!
東山:「勇気をもらえた」と言ってくださった方の気持ち、私もよくわかります。とっても共感します! 『きんいろモザイク』はかわいくて温かい作品で、「癒やし」という言葉では表せない、癒やしのもう一段上の感情をくれる作品です。なので、みなさんがよくおっしゃっている「『きんいろモザイク』があるから生きていける」という気持ちは私も同じです。私が大好きで大切だと思っている作品に対して、みなさんも同じように感じてくださっているのは、とても心強いです。
『きんいろモザイク』と関わった当時は、ここまで長く続くなんて思っていなくて、それまでの自分は作品と長くお付き合いする経験がなかったですし、1クールを全力で駆け抜けたらおしまいなのかなって思っていました。それが、いまではキャリアの大半を『きんいろモザイク』と共に過ごしてきています。ここから先、人生を重ねる中で『きんいろモザイク』と関わってきた時間が遠のいていくのはすごく寂しい気持ちがあるのですが、こうやって形に残るものがたくさんあるのは恵まれています。形に残るものだけじゃありません、いつでも帰って来られる心の居場所もあります。この心の居場所があるからこそ、どんどん未来に向かって力強く進めます。私もみなさんと同じように、『きんいろモザイク』から勇気をもらえているなと、つねづね感じています。私たちは卒業しますけど……卒業があるということは「同窓会」ができる!!
西:あはははは!
田中:同窓会! いいアイデアだぁ(笑)。
東山:そうなんです! だから、いつの日かみんなで同窓会ができる日を楽しみにしていマス!!
――それでは最後に、田中さんお願いします。
田中:最後って……こんな気持なんですね(笑)。私、最後に挨拶するのは初めてかもしれない。最後はいっつも西ちゃんがおもしろく、美しくまとめてくれてたんで!
一同:(笑)
田中:『きんいろモザイク』はキャラクターたちが年齢を重ねて卒業する作品です。劇場版『Thank you!!』も公開されたので、その頃からRhodanthe*のメンバー間で「これが最後の撮影かもね」とか「『きんモザ』関連の取材はこれで最後かなぁ……」とか、話すようになっていたんです。なのに、今回は『きんいろモザイク』で初めてクラウドファンディングの機会をいただけました。撮影も取材も最後じゃなかったんです。原作の連載が終了した後、応援してくださるファンのみなさまから、こんな素敵な機会をいただけました。これはみなさまからのプレゼントだなと思っています。
今日の取材は撮影もすっごく楽しかったし、インタビューでもたくさんお話させていただきました。『きんいろモザイク』については過去に幾度もお話してきたのに、まだまだ話すことはたくさんありました。やっぱり何度話しても楽しい! このような機会をくださったファンのみなさまに、「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えたいです。そして、おそらくこれが最後かと思いますが、心のどこかには「まだなにかあるかもしれない……」と思っている自分もいます。これは『きんいろモザイク』という作品と、応援してくださるファンのみなさまとの関係性が、自分の心の中にずっと生き続けているからだと思います。場所は遠くにいても、気持ちはつながっていると私は信じています。
なので、みなさんもこれからの人生で「疲れたな」とか「しんどいな」と思ったときは、『きんいろモザイク』に戻ってきてください。Blu-rayを見れば、そこには精一杯のわたしたちがいます。私もきっと、今後の人生でコミックスやBlu-ray、そして今回のクラウドファンディングの冊子を見て、これからも『きんいろモザイク』を栄養剤として摂取しつづけると思います。そして、いま奈央ちゃんから提案のあった同窓会で、いつの日か会えることを信じて……。
「See you next time!!」
[取材・文:佐藤ポン、撮影:雪岡直樹]
クラファン支援者のみなさまをご紹介します!
この連載記事はソレオスが運営するクラウドファンディング「みんなで一緒に『きんいろモザイク』を振り返る連載記事と卒業文集を作りたい」の目標達成により制作しております。
下記プロジェクトにて実施されました。
https://soreosu.animatetimes.com/projects/animatetimes-kinmosa
プロジェクト開始直後から大勢のファンの方々にご支援いただきまして、編集部一同たいへん感謝しております。ここではプロジェクトで対象のリターンを支援していただいた方のお名前やコメントを掲載させていただきます。
掲載箇所は「キャストインタビュー」と「スタッフインタビュー」の6つの記事のいずれかに、ランダムで掲載させていただきました。ご了承ください。
支援者のみなさま
武市 昌二さん
聖前地央さん
渡貫 哉汰さん
田代 寛侑さん
みなづきぴんずさん
小畠 康平さん
奈央ちゃん&種ちゃんが大好きです
(KASEIさん)
ありがとうきんモザ、大好きです!
(石川 幹士さん)
きんモザは人生!ありがとうデス♪
(もんちっちさん)
きんモザはかわいいし、いつ見ても癒されます♪
(Koki.H.さん)
可愛くやさしい作品ありがとうデース!きん☆ぱつ☆
(あったまったまさん)
生きていて良かった、きんいろモザイクに出逢えて…
(ひで・ザ・ナイスガイさん)