TVアニメ『神クズ☆アイドル』が好評放送中&ZINGSが歌うOP、ED各シングルが同日7月27日発売。仁淀ユウヤ役の今井文也さん&吉野カズキ役の堀江 瞬さんによるZINGS対談をお届け!
やる気がない男性クズアイドルに、女性神アイドルの幽霊が憑依したら? TVアニメ『神クズ☆アイドル』(いそふらぼん肘樹先生原作)が7月から放送スタートし、現在好評放送中!
イケメンだけどやる気がなく、常に楽して稼ぐことばかり考えている仁淀ユウヤ(CV.今井文也さん)と、そんな仁淀を支えながらストイックに努力している吉野カズキ(CV.堀江 瞬さん)は、アイドルユニット・ZINGSを組んでいる。
ある日、アイドルをクビ宣告された仁淀に、“神アイドル”だった最上アサヒ(CV.東山奈央さん)の幽霊が憑依した!? 仁淀はアサヒの幽霊に、自分の代わりにアイドル活動をしてほしいと提案するが……。
アイドルをやりたくない仁淀と、アイドルをやりたいアサヒの利害が一致し、奇妙なアイドル活動がスタート。そこからZINGSや周囲にも徐々に変化が生まれて……。
今年1月にZINGSのデビュー曲「恋のBANG」CD付きの原作コミック第5巻が発売、3月には2ndシングル「MORNING」が発売されるなど、アニメ放送前から盛り上がって来た本作。
7月27日には、アニメのOPテーマ「Let’s ZING!」と、EDテーマ「キミキラ」の各シングルが同日発売され、8月17日にも2話挿入歌「絶対証明ロック」、3話EDテーマ「裏表のデュエット」がCDリリースされます。
そんな赤丸急上昇中の『神クズ☆アイドル』から、今井文也さんと堀江 瞬さんのZINGS対談をお届けします!
ビジュアル系の仁淀と、苦悩する吉野が印象的だった3話。仁淀の素の状態と、憑依された状態は別録しない方が演じ分けやすい!
――記事掲載時は3話まで放送されていますが、ここまで演じた感想やお気に入りのシーンなどお聞かせください。
仁淀ユウヤ役 今井文也さん(以下、今井):3話冒頭でビジュアル系に扮した厨二風の仁淀が発した、「俺です」はハズせないですね(笑)。
ただでさえ普段の状態の仁淀、アサヒちゃんが憑依した時の仁淀、そこにステージでアイドルをしている仁淀も2パターンあってキャラが渋滞しているのに、厨二風の仁淀まで出てきて。この厨二風の仁淀は尺の中に収めるのが大変で、「今井くん何とか収めて」というディレクションが何度もありました。
ちなみにこの収録の時、アサヒ役の東山奈央さんはいらっしゃらなくて、次の収録で東山さんが3話の仁淀の声を聞いて噴き出したのを見て、「勝った」と思いました(笑)。
吉野カズキ役 堀江 瞬さん(以下、堀江):僕も3話は印象深かったです。
内容もそうですが、スタジオの雰囲気もなじんできて、笑いを取りに行くようなシーンでも「ここまでやっていいんだ」とわかったし、「まずこの場にいる人を絶対笑わせてやろう」という今井さんのやる気も感じられて(笑)。4話以降、僕も吉野としてどこまで食い込めるか、常に挑戦するようになりました。
また3話は吉野のアイドルとしての苦悩も見えた回で、仁淀にも悩みを打ち明けたのに、何となく流されてしまって。今後、真剣に向き合ってくれることを期待しています(笑)。
――3話では吉野、2話ではアサヒの苦悩が見られました。仁淀は相変わらず、アイドル活動が面倒くさそうで楽したい気満々ですね。2話の最後で、仁淀から離れようとしたアサヒに「今日のステージなんかで満足するな!」「俺と一緒にトップアイドル目指してくれよ!」と引き止めたシーンは感動的だったのに、モノローグで悪い本音を漏らしたり……。
今井:いいことを言ったと思ったら、実は打算ありきの繰り返しですよね(笑)。
普通のセリフとモノローグを分けずに、流れの中でそのまま収録しているので、自分の声と掛け合いしているように感じることが多くて、会話が途切れずにやりやすかったです。
堀江:やりやすかったんだ!?
この作品はセリフの間隔がコンパクトになっているので、すごく集中力が必要だと思うんです。今井さんは見事に、しかも初主演でやってのけてしまうなんて。僕は今井さんと東山さんのセリフの応酬を「大変そうだな」と他人事のように見てました(笑)。
今井:他人事って(笑)。
例えば、アサヒちゃんが「自主練しましょう」と笑って言った後に、仁淀が絶望するシーンの感情の落差は、流れがちゃんとできたので、自分の中にしっかり落とし込むことができました。
――もしかしたら今井さんの中にもいくつも人格があるからできるのかも(笑)?
今井:僕の中に仁淀と似ている部分、アサヒちゃんと似ている部分があるんじゃないかと自分でも思います(笑)。
アフレコのディレクションとして、具体的な「こんな風にしてください」ではなく、「別のパターンでお願いします」というオーダーも多くて、自分の引き出しにあるいろいろな表情を演じられて、やりがいもありました。特に3話は数話分くらいのボリュームがあったんじゃないかなと思います。
――この作品自体、1話の中にコミカルなシーンやシリアスなシーン、アイドルとしてカッコいいシーンが詰め込まれていて、カット数もすごく多いし、毎回濃密で満足感がありますね。
堀江:確かに。演じていると、原作のいそふらぼん肘樹先生の見ている世界が気になってきます。オタク目線で語られるシーンはオタク気質がある人なら理解できるし、経験則で描けると思いますが、アイドルゆえの苦悩や、人前に立つ時に感じる複雑な感情など、アイドルの視点でも描かれているのがすごいなと。
今井:もしかしたら先生、昔アイドルやってたりして(笑)。
仁淀は基本的にはクズのままだけど高いポテンシャルを秘めている。吉野は悩みを抱えつつ仁淀のフォローを頑張っていて……
――ご自身が演じるキャラの印象の変化はありますか?
今井:3話にしてすっかりアサヒちゃんがいる状況に慣れましたね(笑)。アサヒちゃんとの出会いから少し仁淀も変わってきた気がするし、吉野や事務所の社長、ファンの人たちからの仁淀を見る目も変わってきました。
素の状態と、憑依された状態を演じる時に、声や性格を変えすぎてしまうのも違和感があるかなと思いましたが、コメディだし、ギャップを出すためには変えすぎくらいがちょうどいいかなと思って、一番低いテンションと、一番高い熱量を出そうと意識して演じています。
仁淀は基本的には楽して稼ぎたいクズですが(笑)、2話でアサヒが憑依した状態でのダンスレッスンは苦戦していたのに、素の状態になったら何なく踊れたりと、ポテンシャルの高さを感じるシーンもありました。3話以降も仁淀が見せるいろいろな表情や、アイドルへの向き合い方の変化を楽しみにしていただければと思います。
堀江:吉野はクズな仁淀を支える、末っ子気質のかわいい弟系で、キラキラした「ザ・アイドル」を体現している男の子です。3話で描かれたように「自分はアイドルに向いていないのでは?」と悩みながらも一生懸命アイドルとして頑張っています。
長所は仁淀の面倒を見てあげているところでしょうか。普通なら社長に「パートナー代えて下さい」とか「ソロでやらせてください」と直談判するでしょうから(笑)。仁淀の言動1つひとつにアタフタしながらも、よくフォローやサポートしていると思います。
ただ予期せぬことが起きると「どうしよう、どうしよう」とパニックになってしまうこともあるので、もっと自信を持って堂々と振舞えたら、ZINGSが飛躍できるかも……と思うけど、そうなったら、「仁淀いらないじゃん!」となりそうだから、今のままでいいのかも(笑)。
――吉野はアイドルとしてすごくストイックですよね。
堀江:ストイックすぎるゆえに悩んでしまうと思うので、そこは長所であり、短所なのかもしれません。