アニメ『異世界おじさん』第2話放送後インタビュー:福山 潤さん(たかふみ役)|上京したての孤独を癒やしてくれたゲームとは?【連載 第2回】
異世界帰りのおじさんが語る、異世界グランバハマルでの話に泣き笑いするTVアニメ『異世界おじさん』の放送がいよいよスタート!
2017年にトラックにはねられ、17年の昏睡状態から目覚めたおじさんは魔法が使えた。それを見た甥のたかふみと始まったルームシェア生活。
おじさんから語られる異世界冒険譚の切なさ、17年の時を超えたSEGA愛、動画配信に勤しむ2人の姿など、要素が多すぎる新感覚異世界コメディについて、アニメイトタイムズでは毎週アンケートインタビューを実施。第2回は、たかふみ役福山 潤さん。
根は悪いやつではないが……たかふみの最大の魅力とは?
ーー原作の魅力を教えてください。
福山:おじさんが異世界に転生して無双するお話かと思いきや、おじさんが異世界で「無双してた」。という切り口で過去の異世界と現在の現実世界でのちょっとズレたコメディ、に加えてSEGAへの愛があふれる偏りポイントも含めた、魅力あふれる作品ですね。
ーーTVアニメ『異世界おじさん』はいかがでしたか? アニメならではの魅力はどんなところでしょうか?
福山:ビジュアルの演出面から感じたことですが、コメディとしての緩急を画面の中でかなり気を使いながら構築している印象を得ました。というと評論っぽくなりますが、素直に面白い仕上がりになっていて嬉しかったです。
細かいところで言えば、異世界でのおじさんを視聴する演出が、一見してわかるように工夫されていて、そこから現実のたかふみやおじさんの様子との対比などもとても面白かったです。
音響面では、かなり試行錯誤して音作りをしたのではないかと感じました。BGMを入れる入れないシーンの匙加減や、台詞とのバランスなど、結構勇気のいる選択をしていて、しかもそれが上手くいっているから面白く観て聴けるんだろうと思います。
まぁゴタクは抜きにしてアニメ版も面白い作品だということです(笑)。
ーーたかふみを演じるときに意識していたことはどんなことですか?
福山:ディレクションとしては、根本的なところとして、僕が感じる見た目や年齢設定から感じるポイントよりも若干年齢感を下げて作ってみて、というオーダーをいただきました。
コメディとしての仕掛けや、おじさんとのバランス、そして先のエピソードの展開等を総合的に見て、そういう指示を出していると思うのですが、それを第1話で提示していただけたので、そこから先はとてもスムーズに構築することができました。
あとは各シーンにおいてツッコミの役割を担うので、その匙加減を派手にいくか、会話なりにいくかのジャッジを丁寧に判断していただきました。
僕のアイデアもかなり柔軟に受け入れてもいただけて、演出を受けることも提示することも、かなり楽しい収録でした。
ーーたかふみはどんなキャラクターで、どんなところを見てほしいですか?
福山:根は悪い奴ではないのは勿論なのですが、若干歪んだ闇を垣間見せるところが彼の最大の魅力だと思います(笑)。
おじさんと血縁なんだな、と感じるほど自身の色恋には鈍感で自身への承認がややひねくれているところも面白いですね。
鬱屈したモノや現実逃避としての妄想が、おじさんの帰還によって昇華されていくところも含めて愛すべき馬鹿の一人なのだと思います。