映画
『ONE PIECE FILM RED』名塚佳織インタビュー

『ONE PIECE FILM RED』ウタ役(ボイスキャスト)名塚佳織さんインタビュー|「ウタの人生を歩めたことは生涯の宝」

名塚さんが語る『ONE PIECE』の魅力

――『ONE PIECE』という作品の好きなところや魅力についてお聞かせください。

名塚:グッとくるセリフが多いですよね。気づいたら、そのキャラクターの感情に気持ちが持っていかれることがあります。

最初にナミのエピソードで気持ちが持っていかれて、気づいたら一緒に涙を流していました。ルフィの「当たり前だ!!!!!」という名セリフも、自分が救われた気持ちになるというか。みんなが常に懸命に生きていて、でも一人では乗り越えられない壁にぶつかったり、理不尽に踏み躙られた時には、必ず周りが救ってくれるという部分が魅力的なのかなと思います。

あとは、どのキャラクターも楽しいことがありながらも、何か辛いことや苦労を背負っているという部分が自分の人生ともいろいろなところで重なるんです。それが特別なものばかりではなくて、本当にちょっとしたことにキャラクターたちが傷ついていたり、悩んでいたりするのもいいですよね。

キャラクター自体は、いろいろな能力があったり、巨人だったりとリアルではなく、マンガの世界という感じなのに、流れている心情や悩みはすごくリアル。自分もそういうことがあったという経験に、どこかしら繋がってくる部分がすごく魅力的なのかなと思っています。

――サンジに恋をされたとお話していましたが……。

名塚:サンジはとにかくカッコいいです(笑)。でも、当時はまだ学生だったので、最初はちょっと嫌なヤツと思っていました。カッコつけが好きじゃなかったので(笑)。

――作品の中で、サンジはそのように描かれていますよね。

名塚:そうですよね。だから、最初はどうなのかなと思っていたんですが、途中からそれも含めてかわいらしく見えてきて、ダメな部分や完璧じゃない部分が見えてきたら、すごく魅力的に見えてきました。頑張って背伸びしていたんだなと思ったら、サンジのことをすごくかわいいなと思うようになりました。

女の子がいるとすぐに目がハートになったりと、ふざけているように見えて、実際は女の子にすごく優しいところも素敵だなと……。

ちゃらんぽらんな感じに見えるのに、いざという時、絶対に親身になってくれそうな感じや見捨てないでくれそうな感じがすごく好きで、恋をしていました。

――今作でもそういうところが見えるところもあったりして、キュンとしました。

名塚:いいですよね! 女性にすごく優しいのはもちろん、ゾロとも常にケンカしていながら、なんだかんだお互いに背中を預け合うところとか素敵ですよね。

『ONE PIECE FILM RED』で感じる贅沢な空間

――今作のタイトル「RED」は、太陽や炎といった熱く活発なイメージや情熱、危険などを連想させますが、名塚さんが今作に関わって、「RED」なできごとがあれば教えてください。

名塚:演技でいえば、田中さんと池田さんのお芝居を生で聞けたのは、私にとってすごく胸アツで、贅沢だなと思いました。

マイク前にいる時は、もちろんウタというキャラクターなので、また違う響き方で受け取ってはいたんですが、収録という意味では、お二人がマイク前に立っているのを後ろで見られる瞬間だったので、その時は完全に“名塚佳織”になって「あぁ、生の迫力はやっぱりすごい!!」と思っていました(笑)。

お二人の本番テイクに向かっていく姿勢、本番で出す熱さ、魂のこもった叫びから、ルフィとシャンクスと同じように「この一撃に全ての気持ちを懸ける」という気持ちが感じられて、さすがだなと思いました。

収録している時は、自分の中でやらなくてはいけないこともたくさんあって、必死だったんですが、終わってみて、改めてすごく贅沢な空間にいたと思います。お二人のやりとりを聞いているだけで、涙が溢れてくる。この気持ちを残したまま、ウタのセリフに入らなくてはいけないと思いながらやっていましたね。

――最後に、公開を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

名塚: 今回の作品は、私も大好きなシャンクスの過去のお話なので、話しているだけでも鳥肌が立ってしまうんですが(笑)、予告を見て感じたいろいろな謎の部分が本編を見ていただけたら、分かると思います。「なるほど!」と思えるところから、「こんな過去があったから、今はこういうふうになっているんだ」というものまで、いろいろと見えてくるのではないかなと思います。

そして、原作者・尾田栄一郎先生がウタの生い立ちをしっかりと描いてくださっていて、それが私にとっても生涯の宝だと思っています。この作品を通して、ウタの人生を歩めたことが本当に嬉しいですし、とにかく彼女の生き様を見てもらえたらと思います。

――ありがとうございました!

[文・宋 莉淑(ソン・リスク)]

『ONE PIECE FILM RED』作品情報

2022年8月6日(土)全国ロードショー!!

ストーリー

世界で最も愛されている歌手、ウタ。素性を隠したまま発信するその歌声は”別次元”と評されていた。

そんな彼女が初めて公の前に姿を現すライブが開催される。

色めき立つ海賊たち、目を光らせる海軍、そして何も知らずにただ彼女の歌声を楽しみにき たルフィ率いる麦わらの一味、ありとあらゆるウタファンが会場を埋め尽くす中、今まさに全世界待望の歌声が響き渡ろうとしていた。

物語は、彼女が” シャンクスの娘”という衝撃の事実から動き出すー。

「世界を歌で幸せにしたい」とただ願い、ステージに立つウタ。ウタの過去を知る謎の人物・ゴード ン、そして垣間見えるシャンクスの影。

音楽の島・エレジアで再会したルフィとウタの出会いは 12 年前のフーシャ村へと遡る。

スタッフ

原作・総合プロデューサー:尾田栄一郎(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督:谷口悟朗
脚本:黒岩勉
音楽:中田ヤスタカ
キャラクターデザイン・総作画監督:佐藤雅将
美術監督・美術設定:加藤浩
色彩設計:横山さよ子
CGディレクター:川崎健太郎
撮影監督:江間常高
製作担当:吉田智哉

主題歌:「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」Ado(ユニバーサル ミュージック)
劇中歌 楽曲提供:中田ヤスタカ Mrs. GREEN APPLE Vaundy FAKE TYPE. 澤野弘之 折坂悠太 秦 基博

キャスト

田中真弓
中井和哉
岡村明美
山口勝平
平田広明
大谷育江
山口由里子
矢尾一樹
チョー
宝亀克寿
名塚佳織
Ado
津田健次郎
池田秀一
山田裕貴
霜降り明星(粗品、せいや)
新津ちせ
 
公式サイト
公式ツイッター

(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会
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