halca『Engage Kiss』『邪神ちゃん』の主題歌をタイトルにした初の両A面シングル『誰彼スクランブル / あれこれドラスティック feat. 鈴木愛奈』インタビュー|「いろいろな人の愛と優しさが詰まった、激しく、とんでもないシングルです!」
デビュー4周年を迎えたシンガー・halcaさんが、初の両A面シングルとなる『誰彼スクランブル / あれこれドラスティック feat. 鈴木愛奈』をリリースします。
本作には現在放送中のTVアニメ『Engage Kiss』オープニングテーマ「誰彼スクランブル」と、TVアニメ『邪神ちゃんドロップキックX』オープニングテーマ「あれこれドラスティック feat. 鈴木愛奈」のほか、halcaさん自身が作詞を手掛けた爽やかな「reprise」、新進気鋭のサウンドプロデューサーSnail's House氏による「誰彼スクランブル」のリミックスや、キノシタ氏による「時としてバイオレンス」のリミックスがパッケージされています。
表題曲を手掛けた田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)さんをはじめ、さまざまな人が本作に携わったことにより「にぎやかなシングルになりました!」とhalcaさん。シングルに込めた思いや、これまで、これからのことについても教えていただきました。歌のことについて話すhalcaさんはとにかく楽しそう。インタビュー中のとびきりチャーミングな笑顔、そして力強い言葉が印象的でした。
ごっこ遊びをするように、楽しく
――5月30日にデビュー4周年を迎えたhalcaさん。まずはその心境をおうかがいできればと思います。
halca: 昨年、3周年を迎えたときも信じられなくて。今、5年目を走っているのが不思議な感覚です。デビューするまでに4、5年くらい掛かっていたので、もう少しお仕事を続けたら、オーディションを受けた後の育成期間を越えるんだなぁと思うと、なんだか感慨深いですね。毎日がはじめてのことばかりで、当時と比べるとすごく速いスピードで過ぎています。次は5周年。それを目指せることが嬉しいです。
――それだけ充実した日々を過ごされてきたということですね。アニメイトタイムズではインタビューさせていただくことが初めてなので、ほかにもいろいろとおうかがいできればと思うのですが……。
halca:はい、ぜひ!
――ありがとうございます! これまでに、テレビアニメ『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』や、テレビアニメ『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』など、数々の作品の主題歌を手がけられています。halcaさんがアニメタイアップ曲を作る際に特に大切にされているポイントはなんでしょうか?
halca:まずは自分がその曲に入り込むところを意識しています。自分が曲の登場人物のひとりになりながらも、作品の主人公やメインヒロインになりきって歌っているところも。私、小さいころからごっこ遊びが好きだったんです。セーラームーンごっことか(笑)。
――うんうん(笑)。やりますよね!
halca:その延長線のような感じといいますか。大人になると、一緒にアスレチックで遊んでくれる子はなかなかいないですけど(笑)、小さいころに思い切り心の底から楽しんでいたことを今もやり続けている感じですね。楽しくごっこ遊びするためには、原作をチェックしたり、その前のシーズンのアニメを見たりしないといけないと思うので、それを絶対にやると決めています。
――確かに、ごっこ遊びって実はめちゃくちゃチェックしてないとできないものですよね。子どもってあらゆる技の名前やポーズなどを覚えていますし。
halca:そうなんです! あと、歌に関してもう少し話すと、せっかくなら曲の中でアニメのタイトルとかも言いたいなと思う時もあるんです。昔のアニソン風にというか。でもあまり限定しないほうがいいのかなとも思っていて。今はアニメファンの方に曲を聴いてもらえることが多いんですけど、将来の目標としては、自分の曲をきっかけにそのアニメを見てもらえるようになりたいです。アニメにたくさんお世話になっている分、自分が恩返しできたらいいなと思っています。
だから、まだアニメを見ていない人にも「この曲いいな」って思ってもらえるような曲づくりができたらなって。
――間口を広げて曲を作ることで、アニメに誘うというか。
halca:そうですね。最近の作品はよりリアリティのある内容が多いような気がしています。だからキャラクターたちも現実の私たちと同じようなことを考えているように感じていて。キャラクターに寄り添う曲にしていったら、私たちも自然と共感できる曲が生まれる時代なんじゃないかなって思っています。
――そういう意味では、今回幕開けを飾った2つの作品はどう捉えていました?
halca:『Engage Kiss』はラブコメ、『邪神ちゃんドロップキックX』は複雑な友情、それにプラスしてどちらにも悪魔の要素が加わっていて。私たちが目で見たことのないフィクションも入っているんですけど、どっちも楽しめて、私的にはすごくお得感がありました(笑)。自分たちの普段の生活にも置き換えられるようなことがいっぱい起きているのでリアルでも共感できるポイントがあるし、自分の中の妄想も捗るし。
――どちらの作品も楽しめる要素が多いですよね!
halca:そうなんです! だからどちらの曲のタイトルもわちゃわちゃした感じというか。曲を歌わせていただくときも楽しかったです。
立ち向かっていくことが好き!
――今作はhalcaさんにとってはじめての初の両A面シングルですね。
halca:本当にチャレンジでした。アーティスト活動の中で一度できるか、できないかと言われているようなことなので。せっかくなら面白いことしちゃおう!と思っていました。
――田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)さんが作られた「誰彼スクランブル」を聴いたときはどのような印象がありました?
halca:とにかくびっくりしました(笑)。田淵さんが自分の歌声で仮歌を作ってくださったんです。しかも原キーで歌ってらっしゃって。最初は「難しいよ〜」って弱音を吐きながら、何度もリピートして身体に叩き込んでいたんですけど、田淵さんが私用に作ってくださったキーで歌っているということは「私が歌えないわけがない!」と思って。立ち向かうような気持ちで歌いました。田淵さんはきっと今までの私の曲も聴いてくださったと思うんです。だから、それを聴いてのこのハードルなんだなと思うと……「絶対にかっこよく歌い上げて、田淵さんをびっくりさせたい!」って。他の曲にも言えることなのですが、作家さんたちに「halcaに歌ってもらってよかったな」って感じてもらえるようにいつも頑張っているので、田淵さんにも絶対にそう思ってもらおう!って思っていました。
――halcaさんのシンガーとしての使命感も感じますね。
halca:いつも思うんですが、私のところにきてくれた曲を大事にしたいんです。お客さんに素敵だなって思ってもらえることも大事なことだけど、でもお客さんにしっかり届けるためには、産みの親に認めてもらうことも大切だと思っているので。
――さきほどからhalcaさんから出てくる言葉が勇ましいことが印象的で。でもこうやってお話されているときのhalcaさんはすっごくチャーミングで、そのギャップが素敵だなって思いました。きっと、立ち向かうことすら楽しんでいるんだろうなって。
halca:ありがとうございます! このお仕事をされている方はみんなそうだと思うんですけど……私、歌うことが楽しくて楽しくて仕方ないんです。
それと、まさに今おっしゃられていた“立ち向かう”ことが好きで。レコーディングも大好きなんです。ディレクターさんから意見をいただくことが嬉しいんですよね。自分の中にないアイデアを吸収できると思ったら、すごくいいチャンスだなって。逆に「いいですね!」って言われ過ぎると不安になってしまって(笑)。ディレクターさん、スタッフさんたちにはどしどし意見を言ってもらいたいです!