実写映画『るろうに剣心 伝説の最期編』は実写ならではのギリギリのバトルが見どころ! 飛天御剣流の奥義習得、最終章につながる剣心の表情、師匠との会話も必見!
清里明良の存在
「京都大火編/伝説の最期編」を通して剣心の生き様が描かれているわけですが、剣心が歩んできた人生が刻まれている“十字傷”の秘密が、本作でも回想シーンとして登場します。
それは、剣心が砂浜で斬首刑に処されそうになるシーン。ここで、志々雄の側近である方治(演:滝藤賢一)が、人斬り時代に剣心が暗殺した者たちの名前を読み上げるのですが、そこには剣心の頰に傷をつけた清里明良(演:窪田正孝)の名前も。
名前を読み上げられる間、ポーカーフェイスを保っていた剣心の表情にも陰りが見えます。(表情だけで剣心のバックボーンが感じられる佐藤健さんの演技に痺れました。)
清里明良は剣心にとって忘れられない、いや、忘れてはいけない存在の1人。また、奥義習得の際に師匠から言われた言葉が深く関係してくるのも憎い演出です。(剣心が“欠けているもの”を持っていた清里明良。奥義習得で剣心がそこに気づくのもまた憎い演出……!)
なお、“清里明良”と剣心がどのような関係なのかは、10月に金曜ロードショーにて放送される『るろうに剣心 最終章』にて明らかになるので、ぜひこちらもお楽しみに。剣心が「不殺」を誓ったきっかけでもある清里明良、そして彼の許嫁だった“ある女性”に注目です!
最後に剣心が見せる表情
全体的にほんわかとした日常シーンが少なめではありますが、志々雄との戦いに決着がつき、神谷道場に帰ってきた剣心たちの様子が最後に少しだけ描かれています。
見ている側にとっても緊張を張り巡らせていた映像の連続に、日常シーンは貴重な癒しの時間。特に、最後に剣心が薫へ見せる表情にぜひご注目ください。本編ではほとんど見せなかった剣心の穏やかな笑みです。
「京都大火編」の見どころ紹介で剣心から薫へ向ける矢印が見え始めるとお話しましたが、この最後のシーンこそ、剣心が薫のことをどう想っているのか、表情と発する言葉で感じられる特別なシーンとなっています。
志々雄との死闘が繰り広げられた後だからか、その剣心の柔らかい表情に見ている側もやっとひと息つける、勝手に担いでいた肩の荷をひとまずおろした感覚になるはず。本当に、剣心には幸せになってほしいですね……。
いかがでしたか?
今回の見どころ記事は、少し筆者の主観的なものになってしまって恐縮ですが、原作ファンも原作未読の方も楽しめる内容になっていると思うのでぜひ最後まで映画をご覧いただければ幸いです。
そして10月に放送される『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』もお見逃しなく!
[文・福室美綺]
放送情報
金曜ロードショー
9月2日放送:第2作『るろうに剣心 京都大火編』
9月9日放送:第3作『るろうに剣心 伝説の最期編』
10月14日放送:第4作『るろうに剣心 最終章 The Final』
10月21日放送:第5作『るろうに剣心 最終章 The Beginning』