『神クズ☆アイドル』仁淀ユウヤ役・今井文也さん、吉野カズキ役・堀江 瞬さん超ロング対談をお届け 「最終回を迎えたけど“終わった感”はまったくない。二期、待ってます!(笑)」
今井さんが泣きながら収録したナンバー
――さきほどから10話の話題が出ていますが、改めて10話及びアンコール放送のライブを観ておふたりはどのようなご印象がありましたか?
今井:僕は率直に、「いっぱい歌ってきたなぁ」と思いました。途中にZINGSスペシャルメドレーとして、3曲分が挟まったんですけど、僕らはそれをフルで収録していて。「この曲のときは……」「あの曲のときは……」って思い出しながら観ていましたね。それと、最終話のエンディング「フィナーレ〜その先へ〜」がすごく好きで。仮歌を聴いたときに興奮しました。「これは良いアニメが終わるときのあの曲じゃん!」って。僕と堀江さんで副音声でキャストコメンタリーを録ったんですけど(配信限定)あれもぬるっとした始まりで。でも「フィナーレ~その先へ~」がはじまった瞬間……エモさと言ってしまうと少し軽い感じになってしまいますが、感極まりました。思い入れがあります。
――言葉からつながって曲にいく感じが最高でしたね。
今井:すごく良いですよね。吉野くんの歌い方もひとつ違うように感じました。ちょっと大人になったと言いますか。憂いを帯びた感情が特に入っているように感じたので。
堀江:実際に今井くんが泣きながら録ったのってこの曲だっけ?
――泣きながらですか!
今井:それは7話の挿入歌「乗り越えてLOST」です。仁淀パートは普通に録ったんですけど、神仁淀パートを録った時に涙が出て。僕も監督もびっくりしていました。泣けば良いってものではないんですけど、神仁淀パートのときに、アサヒちゃんの表情が一瞬見えてそこでくるものがあって。堀江さんには(その話が本当なのか)ずっと疑われています。
堀江:「本当?」って疑いもありますけど、でも羨ましいなって。収録で泣いたことがないので。
今井:その話をしたこと、覚えてますもん。AパートとBパートの合間にその話をしたら「それはないだろう」ってボソッと言いながら、スッとマイク前に行ってしまって。「おいおい、嘘じゃないぞ〜!」と心の中で叫んでました(笑)。
堀江:好感度あげようとしてるんじゃないの〜?って(笑)。
今井:でも東山さんは信じてくれましたよ! まっすぐな目で「そうだよね!」って。
現場で堀江さんについたあだ名
堀江:そういえば、「フィナーレ~その先へ~」は監督がエイベックスさんに押し切って作ったんだよね。
今井:スケジュール的に「間に合わないでしょう」って話だったそうですね。
堀江:それを押し切った結果良かったっていう。現場でその話をしましたよね。
――「フィナーレ~その先へ~」はこれまでの曲タイトルが入っていて集大成のような感じがありますね。実際にタイトルの言葉通り最後に録ったんです?
今井:近々で録ったのは『キンプリ』コラボレーションでしたけど、その前に録っていたと思います。
堀江:じゃあ、本当にフィナーレだったんだ! 覚えてなかった(笑)。
今井:アニメの最終回のアフレコの次の週くらいに録ってました。
――ところで「フィナーレ~その先へ~」の吉野くんが少し大人になった感じというのは、堀江さん自身は意識されていたんでしょうか。
堀江:そこまで意識してなかったんです。でもどの曲も細かくディレクションはいただいているので、それに忠実に応えたものが届けられたのかなと思っています。
――今井さんには「仁淀の感情を細かく伝えていた」といったお話を監督からもうかがっていました。
今井:そうですね。でも吉野くんにも結構ディレクションがあったよね。
堀江:「恋のBANG」など、可愛い系の曲は難なく録ることができたんです。ただ「絶対証明ロック」とか、ちょっと可愛いの路線から外れた曲になったときに「可愛い吉野くんがどこまでカッコよく歌うのか」、その調節がめちゃくちゃ大変だったことを覚えています。そこはスパルタでしたね。
――普段のアーティスト活動とは違いますもんね。
堀江:まったく違いますね。月並みですけど、キャラソンって歌ってるという感じがしなくて。演技しているような感じなんです。あくまでキャラソンなので、キャラクターが歌っているように聴かせたいんです。なるべくマイク前に立っている堀江瞬の姿は浮かばれないようにしないとなと。そこは他のコンテンツのキャラソンを歌う時にも心がけています。
――そういう意味ではZINGSの歌って堀江さんにとって……。
堀江:やはり堀江瞬の感情は1mmも入れないようにしています。でもキャラクターになりきっているのでは「涙が出ても良いのでは?」と思うんですけど、涙はまた別の話なんですよね。
今井:それで現場でついたあだ名がMr.ドライ。
堀江:いや、ついてないよね!?(笑)
今井:6話の収録くらいからでしたっけ……。そういう話が僕と東山さんの間で出たの。
堀江:ちょっと! 具体的なエピソードが出てきたけど、ガチ!?
今井:ガチですよ(笑)。これは冗談ではないです。でもそれは悪い意味じゃなくて。
堀江:そうだったんだ。でも僕自身、すごくドライだと思います。他人に執着しない。だから吉野くんとは断然正反対です。内に抱えた葛藤は共感できるところがありましたけど、“パブリック吉野くん”は頑張って想像しながらやってました。
今井:“パブリック吉野くん”……ゴロが良いなぁ……。(笑)
堀江:吉野くんはキラキラ王道アイドルなので。でもさ、自分とかけ離れてる役のほうがやりやすくない?
今井:ああ、分かる気がします。
堀江:だから1話のアフレコはスムーズだったのかなと思います。
『KING OF PRISM』のコラボ楽曲は、実は予想してた!?
――『KING OF PRISM』のコラボ楽曲「PRISM☆IDOL」はSNSでも反応がすごかったですよね。おふたりはどのような気持ちで収録に挑まれたのでしょうか。
今井:『キンプリ』好きの人たちにも失礼のないように、っていうのはすごく意識していました。事前に「楽曲の世界観もどちらかといえば『キンプリ』側に寄せたものになってます」とうかがっていたので、であれば、しっかりとアイドルとして歌いたいなと。周りの方々がめちゃくちゃ楽しんでました。マネージャーは興奮してましたね。「(一条)シンくんのほうが仁淀の服似合ってる!」「仁淀たちがスケート履いてるよ!」って。
堀江:僕も周りの反応がすごかった。「お前ら、これが本当にどういうことなのか分かってるのか」っていうか(笑)。
今井:詰められてる(笑)。
堀江:以前、『キンプリ』好きの友だちに拉致されて、応援上映に連れて行かれたことがあったんですよ。その時に感じた「何を僕は今見てるんだ!」っていう、不思議な世界観(笑)。良い意味で頭が爆発しそうになるとんでもアニメだったので、その時の雰囲気を思い出しながら収録に臨みました。そのはちゃめちゃな雰囲気が僕の中にあったので、気負わずにフラットに歌えましたね。『神クズ』に合ってるんじゃないかなと思いました。
今井:とんでもアニメ(笑)。
――堀江さんが応援上映の中にいるってすごいですね(笑)。でもそのご経験が、今回の歌につながるとは……。
堀江:なにがあるか分からないですね。
今井:コラボ先がそこっていうのは驚きました。
堀江:でも僕はなんとなく予想してたの。
今井:えっ、そうだったんですか?
堀江:1話を見た後に『キンプリ』好きの友だちから、「壁にサインが書いてある!」って。
今井:ああ、それは監督も言ってました。「あそこで伏線張っておいた」って。
堀江:だから何かしらあるんだろうなとは思ってたんですけど、まさか一緒に曲を歌うとは思わなかったです。
今井:これ、ZINGS応援上映あるな……!
――見たい!
今井:僕は応援上映を見たことがなかったんですけど、周りには経験者が結構いたんですよ。でも何回説明を聞いても、まだ理解できていないんです。これこそ、百聞は一見にしかずなんだろうなって思っています。
――アンコール放送では皆さん自宅で応援上映されていたかもしれませんね。
今井:そうですね。いろいろな楽しみ方がある作品だなと思います。
――ところで、さきほどおっしゃっていた『キンプリ』コラボで興奮されていたというマネージャーさんは、スケジュールを間違えられたというマネージャーさんでしょうか?
堀江:(笑)
今井:あっ、そのマネージャーさんは間違えてない方です! 間違えたのは男性のマネージャーです。
堀江:あっ、僕にコーヒーを買ってくれた人!? 優しい人だ!
今井:そうです。堀江さんはね、もう奢られていますけど。まだ僕は奢られてないので……宜しくお願いしますね……。