秋アニメ『虫かぶり姫』エリアーナ役・上田麗奈さんインタビュー 「エリィは芯が強く、とても魅力的な女性です」
「恥ずかしくてうまくできません!」
――それだけ素敵なエリィだからこそ、悩むことも多かったんでしょうね。影の立役者的な、柔らかな声に芯の強さも表さなければいけないっていう。
上田:そうなんですよね。ピュアさもあるし、強さもあるし。「弱々しくならないように」といったディレクションが多かったです。自立した芯の強い女性像をスタッフの皆さんも意識してディレクションしてくださったのかなと思います。
――とても魅力的な女性というか。
上田:そう!(笑) だからクリス様(クリストファー)が惚れちゃう気持ちもわかります。
――ベタ惚れですものね(笑)。
上田:信じられないくらいベタ惚れですよね(笑)。
――原作を読まれている方は分かると思うのですが、甘々なシーンもたくさんあります。それは今後の見どころのひとつだと思うのですが、上田さんはどのようなお気持ちで演じられていたのでしょうか?
上田:マイク前に立つ時はすごく恥ずかしくって(笑)。照れてしまうんです。
──やはりそういうものなのですね!
上田:はい(笑)。「恥ずかしすぎてうまく表現ができません」と(クリス役の)木村良平さんに相談したこともあります。そうしたら「本来、トキメキって声に出ないものだから(難しいよ)ね」とおっしゃっていて。たしかに、息を呑んでドキッとすることはあっても、日常では声に出ないものだなと納得しました。そのアドバイスをいただいてから、この難しさは普通のことなんだと思えるようになって。
――素晴らしいアドバイス! でもその声に出ないものを、声に出さなければいけないという難しさも。
上田:そうなんです。それを声に出さなくてはいけないので。アニメならではのトキメキ溢れる声を出せるようにめちゃくちゃ頑張りながらも、「できているのかなぁ」と試行錯誤していました。
――木村さんに引き出される部分というのも大きいのでしょうね。
上田:かなり甘々に演じてくださるので、その演技に引き出してもらっているところはかなり大きいと思います。
――先ほど木村さんと内山さんにお話を伺ったら「安心感のある現場」といったお話をされていました(木村さんと内山さんの対談は後日公開予定)。上田さんはキャストの皆様にどのような印象がありますか?
上田:尊敬してる方々ばかりの現場です。オールマイティーでパーフェクトヒューマンの集まりといった印象があります。
――それは上田さんも含めてですよ。
上田:いえいえ。私は皆さんの力に支えてもらって、なんとか立てている感じです。家でリハーサルをしている時は全然できなくて……皆さんの台詞ありで収録すると、自然と声が出てくるんです。
――木村さん以外にもアドバイスはもらいましたか?
上田:私が悩んでいると、音響監督の本山(哲)さんは必ず駆けつけてくれます。「多分悩んでいると思うんだけど、ここはこういうイメージだから」とエリィの心情の変化や作品の展開をとても丁寧に説明してくださって。そのおかげで理解できることが増えているので、すごく支えられています。