フランのお父さん、お母さんの気持ちで見守ってほしい! アニメ『転生したら剣でした』リレーインタビュー第2回:フラン役・加隈亜衣さん
2022年10月より放送がスタートしたTVアニメ『転生したら剣でした』。剣に転生してしまった師匠と「強くなりたい」と願う少女・フランが運命的な出会いを果たし、2人は冒険者として新たなスタートを切りました。
フランが目指す「進化」のために強敵に立ち向かっていく2人ですが、ゴブリンの大群という大きな脅威が迫り――。
アニメイトタイムズでは、本作をさらに盛り上げるために隔週でリレー連載をお届けします。第2回は、フラン役の加隈亜衣さんが登場。淡々としているようで実は感情が豊かなフラン。そんな彼女にどのように向き合っているのでしょうか。
お父さんとしても成長している師匠が素敵!
──ここまでフランを演じられてみての感触はいかがですか?
加隈亜衣さん(以下、加隈):フランはすでに両親がいなくて、支配者に監視され、拘束され、命令されている状態でした。あんなに幼い子が希望も何もない状況の中で生きていた……。それだけでもつらいんですが、もとからそういうわけではなかったとかすかに伝わってくるのがさらにつらかったです。
序盤に、フランは嬉しいと思っているけれど、感情表現に乏しく師匠に届いていない……という場面がありますよね? それはフランには幸せな思い出があり、それが奪われてしまったことに由来するのかなと思ったんです。自分の意思を示すことが許されず、表情に出さなくなってしまった。だから、師匠とのやりとりにも齟齬が生まれてしまったのかなって。
──過去の幸せが垣間見えるからこそ、よりつらくなってしまうと。
加隈:ただ、そのフランも師匠と出会ったことで素の部分がどんどん見えてくるようになってきました。子どもらしい瞬間があったり、猫っぽいところが見えたりと、実はいろいろな要素を持っている子なんです。
最初は、演じる上であまり幼さは意識しないようにしたんです。フランはまわりに頼れず、誰にも甘えず自分一人で生きるしかなかった。だとすれば、むしろ最初は大人っぽく淡々と話すようにして、人と触れあっていくうちに子どもっぽさ、フランらしさが出るようにしたほうがいいなと思ったんです。
──本来の幼さを取り戻していくような。
加隈:はい、雪解けではないですけど(笑)。もちろん、第1話にもコミカルな場面や表情はあります。でも、話数が進む中で音としてどんどん明るく、自然と出せるようになる様をグラデーションで見せられたらいいなと思って。師匠の愛を受け、いろいろな出会いを経験していることを意識しながらお芝居するようにしていました。なので、物語序盤と後半を聴き比べると印象がだいぶ変わるかもしれません。