「だから彼も僕と同じ繊細な人間なのかなと(笑)」──「『東京カラーソニック!! 』the Stage」舞台化記念 芦野涼真役・阿部快征さんインタビュー
人気コンテンツ『東京カラーソニック!!』が遂に舞台に! 「『東京カラーソニック!! 』the Stage」が2023年2月18日から26日まで東京・シアター1010にて公演決定!
『東京カラーソニック!!』とは、208X年に政府公認のエンタメ機関が運営する音楽学校を舞台に、ボーカル学科の生徒と作詞作曲学科の生徒がペアになり、1年に1度開催される音楽フェス「東京カラーソニック」での優勝を目指す道のりを描いた音楽青春ストーリーです。
現在、ドラマCDや楽曲のリリース、イベント開催などで盛り上がりを見せる注目コンテンツで、今回、初めての舞台化が実現しました! 演じるのも大人気2.5次元ステージに出演している豪華俳優陣が勢ぞろい!
舞台化を記念して、演じる俳優さんの連続ソロインタビュー企画をお送りしていますが、教官役のお二人にもインタビュー! 今回ご登場いただくのは芦野涼真役の阿部快征さんです!
この作品でエンタメ界を盛り上げたい!
──『東京カラーソニック!!』の世界観やキャラクター、設定についての印象、魅力を感じた点をお聞かせください。
芦野涼真役 阿部快征さん(以下、阿部):208X年に芸能界が衰退している設定ですが、コロナ禍での舞台・演劇界の厳しい状況と重なっているなという印象を受けました。
作中ではエンタメ界を盛り上げていくために「東京カラーソニック」が生まれましたが、2.5次元ステージを含む舞台界隈でもいかにコロナに打ち勝って、盛り上げていこうかとみんなで挑戦しているので共感できました。
でも決してこの状況を予想した作品ではないところにも運命的なものを感じました。だから『東京カラーソニック!!』を応援したいと思うし、皆さんにも応援していただくことで、エンタメ界の盛り上がりにもつながると思っています。お互いに相乗効果をもたらせる気がして素敵ですよね。
──学院の生徒たちが音楽で競い合うというのもおもしろいですね。
阿部:僕自身、音楽の持つパワーはすごいと思っていて。僕が出演する舞台や映画、ドラマは1時間から長くて2時間超えるものがあって。
その時間の中で見に来てくださる皆さんに元気や感動を与えられるように思いながら演じていますが、音楽は5分くらいの時間でそれらを与えてくれるんですよね。
例えばちょっとした移動時間の間で感動させることもできるわけで。音楽でエネルギーを与えたり、音楽で世界を変えていこうとされているアーティストの方はすごいと思います。
この作品のファンの方も音楽が好きな方が多いと思うので、各バディたちにはぜひ頑張っていただきたいです(笑)。
──現在、アニメやドラマなどでバディものの作品も多くなりましたが、ボーカリストと作曲家がタッグを組んで、しかもいくつもコンビが存在するところも見どころかなと。
阿部:珍しいですよね。まずバディを組むことでの化学反応が起きるし、コンビの成り立ちや成長、更にいくつもコンビがあることで比べたり、個性の違いも楽しめて。
同じコンビを推すファン同士や違いコンビを推す人と話したり、輪が広がるのもいいですよね。更に2ndシーズンでは最初とは違うキャラクターと組んでみたりと可能性も広がるし。今後の展開も楽しみです。
──『東京カラーソニック!!』で演じるキャラ以外のお気に入りを挙げるとすれば?
阿部:これから舞台を通して各キャラクターのことを知っていけると思うので、現時点ではビジュアル的な面で好みなのと、芦野のバディである田所さんの名前を挙げておきます(笑)。でもこういうワイルドな人にはひかれます。
僕は、自分で言うのも恥ずかしいんですが甘い顔をしているので……と言いつつ全然恥ずかしくないんですけど(笑)。だからいかつくて、腕まくりしているような男っ気がある人に憧れがあって。田所さんも男の魅力があって、僕と違ってヒゲが生えているし(笑)。
──あと好きな楽曲もあれば教えてください。
阿部:「Begin on buddy」が一番好きですね。勢いのある曲で、「これからカラーソニックを盛り上げていくぞ」という気合や意気込みも感じられるし、僕も2.5次元界でもっと上を目指していきたい気持ちと相まって。
今日も『東京カラーソニック!!』の衣装を着ての撮影に臨むにあたって、スタジオに来る移動中に聴いていて、元気が出ました。「今日の撮影、頑張ろう!」って(笑)。
初めて演じる先生役と知ってビックリ。芦野の過去や背景も気になる!?
──『東京カラーソニック!!』の舞台に出演が決まった感想は?
阿部:作品自体は元々知っていました。僕は声優さんが好きで、「(宝田伊織役の斉藤)壮馬さんや(高槻神楽役の)江口(拓也)さんも出ているんだ!?」とすごく気になっていて。
だから今回の舞台出演が決まった時は嬉しかったんですけど、先生役と聞いてビックリしました。先生役は初めてですし、生徒を演じるキャストさんは大先輩ばかりで、「俺、この人たちの先生になるのか」と。
そして稽古などで演じる時はしっかり教えて、舞台を降りてプライベートになったら先輩たちをしっかり立てようと思いました(笑)。あとビジュアルを見た瞬間、「自分に似てるかも。これは勝ちだな」と(笑)。
ただ生徒たちが中心に描かれていくと思いますが、果たして先生としてどう話に関わっていくのかなとも疑問も生まれて。「教えるシーンがあるのか? 歌うのか、阿部快征? 作曲するのか阿部快征?」と(笑)。
──演じる芦野についての印象やご自身との相違点、共感できる点などあればお聞かせください。
阿部:ビジュアル的にはお互い、甘い系なので、そこは近いかなと思います。あとパクチー嫌いなところとか。だから彼も僕と同じ繊細な人間なのかなと(笑)。
でも血液型が僕はA型で、彼はB型で。B型は一般的には自己中心的だと言われているので意外でした。だけどしっかり芯を持っていて、自分を貫けるタイプともいえるので、生徒たちを導く立場としては合っているのかもしれませんね。
プロフィールを見て気になったのは、芦野は幼少期からヴァイオリンや歌に触れていたので、なぜアーティストを目指さなかったのかなと。
そして芦野が音楽家ではなく、教師を選んだ理由が今後触れられるのかなと期待感と興味でいっぱいです。ラスボスくらいの存在感があるのなら演じる身としては嬉しいです(笑)。
──田所は芦野の上官ですが、田所についての印象は?
阿部:見た目から鬼教官と呼ばれるのはよくわかります(笑)。ただ目の下にくまが見えるのは日夜、生徒たちを思って、寝食を忘れるほど仕事に没頭しているのかな? まだ若い生徒たちの音楽人生を左右する立場だからこそ、厳しくなるんでしょうし、やる気がない生徒が嫌いというのも実は真っすぐさゆえなのではないかなと思います。
また田所と芦野は俗にいう「デコボココンビ」で、芦野が田所に振り回されるほどおもしろいと思うので、田所役を演じるのすけ(松村龍之介)くんと生徒の板挟みになってもがいていきたいと思います(笑)。
──今のお話だと、松村さんとはかなり親しそうですね。
阿部:過去に2~3回共演していて、僕が19歳の頃からの友人になります。のすけくんはお兄ちゃんみたいな存在で、面倒見がよくて。
僕がまだ右も左もわからない頃から大きな作品で活躍されていて、僕にもいろいろと教えてくれたり、サポートしてくれました。人を支えることができる大人だなとひかれたし、ずっと大好きです。
──それだけ仲がいいということは今回演じやすそうですね。
阿部:コミュニケーションがとりやすいし、相談もしやすいです。昔からお互いのことをよく知っていて、信頼し合っているからこそ、「のすけくんはこんなふうに演じるのかな?」と想像しやすいし、のすけくんも僕もそうなんじゃないかなと思います。
そしてディスカッションを重ねることで、よりいいコンビ、バディ感を構築していきたいです。
──他の共演者の中で親しい方は?
阿部:ほとんどの方が知り合いで、海吏役の安井(一真)くんと神楽役の小波津(亜廉)くんだけが初めましてになります。
宙役の(北川)尚弥は第26回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストに参加していた同期で、Wゆうたくん(嵐役の岸本勇太さんと未來役の樋口裕太さん)は他の舞台で4年くらい一緒にやっていて。
永久役の(北村)健人とは『佐々木と宮野』でも共演したばかりで、初めて共演したのも僕が20歳くらいの時で。ほとんどが知り合いなので、やりやすさはありますが、皆さん、偉大な大先輩ですから。
僕がWゆうたくんと共演した『アニドルカラーズ キュアステージ』は歌とダンスがある舞台で、二人に教わっていた側だったので、今回の世界線では僕は教える立場ということで、二人に教わったような雰囲気や空気感を、僕が先生として出せたらいいなと思っています。生徒側から見て、「いい先生だな」と思ってもらえるように。